日本三景展 (京都府京都文化博物館)
今月の初め,広島に行った時にもこの『日本三景展』を見たのですが,会場によって限定出品される展示物があること,期間による展示の差し替えが多いことなどから,広島展(後期日程)に続いて,京都展(前期日程)も見てきました(こうなりゃ,宮城展も行って,三会場制覇するぞっ!).ただし,出展目録がなかったので,広島展と違う展示品が見られるか,どうかは行ってみなけりゃわからない,だったのですが,結果は広島展で見られなかったものもわりと多く見ることができ,まあまあよかったです.ただ広島展同様,京都展の会場でも出展目録の配布がなかったのはちょっと残念く(差し替え予定表が掲示してありました).広島展ではサイトに目録が掲載されていたのですが,京都展ではそれもなく,展示替えの対象に名品が多いのでこれはちょっと不親切かも.
それはともかく,目をひいたものを1点だけ挙げておきます.展示の最後に,エピローグとして浜松図屏風が1点置かれているのですが,これがいい感じで展示を締めくくっています.広島展(後期日程)では,《松島図(波に舟図)屏風》[バーク・コレクション]という琳派風の屏風でしたが,京都展(前期日程)では海北友松の《浜松図屏風》[宮内庁三の丸尚蔵館]でした.これがとてもよかった.波(海)や松といったモチーフもさることながら,金地空間を軽やかに飛翔する海鳥の姿がすがすがしかった.特に左隻の旋回するそのスピード感に強くこころひかれました.