かけらを集める(仮)。

日記/旅行記+メモ帳+備忘録、みたいなものです。

 大坂歌舞伎展 −上方役者絵と都市文化− (大阪歴史博物館)

大坂歌舞伎展といっても,大坂(→えっと近世ってことね)歌舞伎の全貌を捉えた展示ではありません.江戸時代の後ろ半分ほどの大坂の歌舞伎について,主に上方の役者絵などの絵画資料によってわかること(だけ)を展望した,という感じでしょうか.つまり,副題の「上方役者絵と都市文化」なわけですね.確かに観客論なども展示に入っていました.でも,なんで観客が璃寛なり,芝翫なりに熱狂したのか,そのおおもとのところはいまいち見えてきませんでした.細かいところ(トリビア!)は,力作の展示だと思いますが...
それはともかく,ドイツをはじめとするこれまであまり見られなかったコレクションから出品があり,それが見られたのがよかったです.
それから,この展覧会,東京にも巡回するんですね.ま,演博も主催者だったしね.そんなわけで,わざわざ大阪で見なくてもよかったかも.

『日英交流 大坂歌舞伎展−上方役者絵と都市文化−』東京展
場所:早稲田大学演劇博物館 会期:2005.12/1〜2006.1/20(12/23〜1/9まで休館) 料金:一般500円 学生400円

カタログ(2500円)はかなりいいできだと思います.英国展の日本語版のため,大阪展で特別に展示されている新出の《正徳元年 大坂・嵐三右衛門座 役割番付》は未掲載(目のいい人は,ちらし掲載画像で読解可能!).東京にも来ないみたいです.