かけらを集める(仮)。

日記/旅行記+メモ帳+備忘録、みたいなものです。

 近代建築の好奇心 武田五一の軌跡 (文京ふるさと歴史館)

まずは本郷三丁目で下車.文京ふるさと歴史館で『近代建築の好奇心 武田五一の軌跡』展を見ました.
武田五一については,これまで主に京都に残る大きな建築で知り,また,実際見学もしていたのですが,『日本のアール・ヌーヴォー 1900−1923』展で彼のデザインによるアール・ヌーヴォー意匠のインテリアなどを見て,あらためて興味をかき立てられました.そんなわけで折よく開催中の本展に駆けつけた次第です.
展示は「I建築家の誕生」「II武田五一と文京」「III武田五一がデザインする・武田五一をデザインする」「IV甦る武田五一」の4章で構成されていました.小さな展示室に盛りだくさんという感じでしたね.
建築については,この展覧会のきっかけになった「求道会館」「求道学舎」をはじめ,個人住宅などどちらかというと小さな建築が中心に紹介されていました(IIとIV).
IIでは,福島信行邸(明治40年),山王荘(村井吉兵衛邸,大正8年),荻野仲三郎邸(昭和2年),飯島猛夫邸(昭和9年),IVでは,芝川又右衛門邸(明治45年,昭和3年増築),西尾家住宅離れ(大正15年),春田鉄次郎邸(大正10年)などが主なところです.これらが設計図や写真といった資料,あるいは建築部材,特別にデザインされた家具などによって紹介されていました.
家具の中には『日本のアール・ヌーヴォー 1900−1923』展にもいくつか出ていた芝川又右衛門邸のインテリアもありました.籐製椅子(ロッキングチェアー)や石炭箱,火掻き棒などです.籐製椅子はけっこう大きなもので,側面にアール・ヌーヴォー風渦巻きデザインが施されていて,おもしろかったです.
デザインについては,デザイン画やスケッチ類が多く出ていました.求道学舎の機関誌「求道」(表紙画をデザインした)やテキスタイル関連の展示品も興味深いところでした.
会期は2005.10/22〜12/4です.

「求道会館」「求道学舎」に関連するサイトをあげておきます.