かけらを集める(仮)。

日記/旅行記+メモ帳+備忘録、みたいなものです。

 濟松寺の至宝 (新宿歴史博物館)

で,ちょっと新宿で所用を足してから,四谷三丁目で下車.新宿歴史博物館で『濟松寺の至宝』展を見ました.
濟松寺は新宿区榎町にある臨済宗妙心寺派の寺院で,3代将軍徳川家光に仕えた祖心尼(おなあ)が家光から寺領の寄進を受けて正保3年(1646)に創建しました.展覧会では,この濟松寺に残る数々の文化財から,主に古文書と絵画が展示してありました.お目当ては谷文晁の絵画だったわけですが,絵画では,この他に谷文晁の最初の師匠,加藤文麗のものなどが多く出ていました.だいたいが仏画でした.
この展覧会で公開された谷文晁の絵画は以下のとおりです.

01.《天瑞元堤像》絹本着色・1幅 文化1年(1804)頃
02.《八大龍王図》紙本墨画淡彩・1幅 文化4年(1807)
03.《謙堂文益像》絹本着色・1幅 文化6年(1809)
04.《釈迦十代弟子図》紙本墨画・10幅

展示解説によると,谷文晁は加藤文麗の弟子として濟松寺と関わりをもち,第10世の天瑞や第11世謙堂を中心とした濟松寺の文化人サークルの中心的存在だったらしいです.ということで,01と03は第10世と11世の頂相となります.02は八大龍王が手に持つ宝珠や瓶から水を降らせている図で,龍王たちのそれぞれの表情がおもしろいかったですね.

会期は2005.10/15〜11/27です.