かけらを集める(仮)。

日記/旅行記+メモ帳+備忘録、みたいなものです。

 福岡市美術館

01.特別展『大名茶陶 高取焼』展 (特別展示室A)
02.近現代郷土出身作家の洋画と内外のモダンアート[常設展示] (近現代美術室)
03.花鳥の世界 (日本画工芸室)
04.第7回21世紀の作家−福岡 柳幸典展 イカロス・プロジェクト:飛翔の夢−国境を越えて (企画展示室)
05.金村修の写真 (小作品室)
06.東光院仏教美術資料[常設展示] (東光院仏教美術室)
07.本田コレクションによる器の装い (古美術企画展示室)
08.わびの造形 朝鮮と日本の茶道具 (松永記念館室)

01は江戸時代初期に福岡藩の藩窯として開窯した高取焼について,その全盛期(江戸時代前期)を担った内ケ磯窯と白旗山窯という二つの窯の活動に焦点を絞って紹介した展覧会です.水指,茶入,茶碗などなど種類別に,ほぼ時代を追っての展示.同時に展示できない部分(例えば器の底の部分だとか)は写真で紹介するなど,なかなか配慮が行き届いていました.水指をはじめ,わりと最初期のいびつにゆがませまくった(!),ちょっとやりすぎ(!!)な造形がおもしろかった.それから,茶入の底の部分の模様(渦巻き)が印象的でした(これは実物に並置されていた写真で見ました).
02の最初にジグマー・ポルケ《Nessi Has Companey II》(2003)が展示してあって,これがなかなかよかった.たしか,東京で個展をやっていたはずと思ったら,10/30でおしまい.失敗でした.それから,ここのところ新版画の作品を見ることの多かった吉田博の油彩《雲叡深秋》(1898)が出ていました.22歳のときの作品ですが,早くも山岳風景画家としての面目躍如という印象.ちょっとピクチャレスクな感じもする,秋の渓谷を描いた風景でした.
04は柳幸典の新作プロジェクトの展示.羽ばたきによる人力飛行への挑戦をイメージしたコンセプト・ドローイング,映像,シミュレーション・マシン,柳幸典愛用のハングライダーなどによって構成されていました.
福岡市美術館に来たのは今回が2度目ですが,前回同様,古美術から現代美術にいたるまでなかなか盛りだくさんの楽しめる展示でした.