かけらを集める(仮)。

日記/旅行記+メモ帳+備忘録、みたいなものです。

 ミラノ展 都市の芸術と歴史 (千葉市美術館・7F展示室)

思っていたよりもわりとこぢんまりとした印象の展覧会でした.(大阪でやったのと同規模だったのかな?)
展示の中では,17世紀のロンバルディア地方の画家による《カ・グランダの中庭》(1649年頃,マッジョーレ施療院)とアンジェロ・インガンニ《旧ドゥオーモ広場に面するフィジーニの列廊》(1838年,ミラノ博物館)の2作に見入ってしまいました.2作ともタイトルの場所を描いたものですが,一種の風俗画になっていて,さまざまな人物が描かれています.この人物を一人一人見ていくのがなかなかおもしろい.それにしても物乞いと犬が多かったですね.《旧ドゥオーモ広場...》の方では中央に貧しい親子が描かれていたのですが,この2人だけことさらくすんだ色合いで描かれていました.それで目立つのですが,逆にこの2人がとても親密な雰囲気で描かれていて,それがかえってよかった.建物の柱などにポスターやちらしが貼ってあったのも気になるところでした.
それからジョバンニ・セガンティーニの《ギャロップで走る馬》(1886〜87年,ミラノ市近代美術館).一頭の疾走する馬が描かれています.この馬クン,首を前方にまっすぐ伸ばしていました.『馬いど・いん・じゃぱん』展で見たあの馬クンみたいに.乗り手がいなかったのが残念.
展示の最終コーナーが「20世紀」なんですが,未来派→ジョルジョ・モランディ→ルーチョ・フォンタナという展開がすごいっ!?
えっ!? ダ・ヴィンチですか.ええと,ダ・ヴィンチは...誰?それ?(と,とぼけてみる.)

[追記]今日(2005.11/21)の読売新聞・夕刊を見ていたら,この『ミラノ展』の記事が載っていました(読売新聞は主催者のカタボウ).大阪展では11万人にせまる入場者で,ダ・ヴィンチの作品を見るのも一苦労だったらしいですね.実は会期中に大阪展の会場,大阪市立美術館に行ったのですが,たしかにすごい人出でした(お目当ては常設展で,『ミラノ展』はパス).それに対して,千葉展は...記事でも言っているように,私の行ったときもわりと(というよりも,かなり)空いていました.そんなわけで,上記ではとぼけていますが,ダ・ヴィンチ,並ばずにすぐ見られて,しかもいつまでもじっと見ていられました.『江戸絵画のたのしみ』もなかなかおもしろいですし,オススメかなと.あんまり入らないで,今後千葉市美術館でのいい企画展がぽしゃってもなんですので,微力ながら以上紹介まで.[2005.11/21記]