かけらを集める(仮)。

日記/旅行記+メモ帳+備忘録、みたいなものです。

 江戸絵画名品選  (浜松/平野美術館)

平野美術館のコレクションと個人蔵の作品により,「1.伝統の継承(狩野派・土佐派・住吉派を中心に)」「2.文人画の模索」「3.近代絵画の萌芽」「4.郷土画壇の形成と次世代の画家たち」「5.風俗画の展開」の5部構成.
渡辺崋山《猛虎図》や森狙仙《野猿図》が印象に残りました.一見すると,ユーモラスな感じなのですが,その目などアップでみるとなかなか野生を帯びた怖い感じもあり,確かに猛虎であり,野猿でした.
また,松平定信が作成させた画帖『楽翁画帖』の中から15図が出ていました.メンツ的にはなかなか錚々たるものでしたが,絵自体はいずれも小品で,器用にまとめてみましたという印象のなきにしあらず.たとえば,中村芳中の《山水図》など,落款がなければ,芳中とはちとわかりませんねえ,というくらいごくごく普通の山水図でした.ただ,いずれも絖に描かれていて,その質感が絹とはやはり違っていたのがちょっとおもしろかったです.
小品を中心とした展示でしたが,なかなか充実していました.
【メモ】平野美術館 2006.1/14〜3/26 ※渡辺崋山《猛虎図》の展示期間:1/14〜1/26・3/14〜3/26