かけらを集める(仮)。

日記/旅行記+メモ帳+備忘録、みたいなものです。

 朝倉彫塑館

彫刻家,朝倉文夫(1883〜1964)のアトリエ,住居を利用した美術館/記念館です.アトリエや書斎(本棚がうらやましいっす)などで,朝倉文夫の作品や関連資料,あるいは朝倉所蔵の美術品(高村光太郎《手》など)を見ることができます.
《墓守》などの代表作を展示してあるアトリエも魅力的ですが,一連の猫の彫刻が並んでいる玄関ホールの2F(でいいのかな?)が猫好きにはたまらなかったです.中でも《病める愛猫》に強烈に感情移入,長く病んだ後に亡くなったわが家の猫を思い出して,切ないこと限りなし,でした.
中庭の巨石を配置した四角い池庭(「五典の水庭」)を取り囲むようにアトリエや住居部分が建てられているのですが,これが木造の古風な数寄屋とモダンなコンクリート建築の幸福な取り合わせ,とでも言えそうな,とてもユニーク,かつ優しい空間でした.細部の意匠も凝っていて,独自の工夫(「アサクリック」と言うらしい.「朝倉」+「テクニック」の造語)を諸所に見いだすことができ,とてもおもしろかった.しかも,空間に親密な印象が満ちていて,真夏の暑い一日,二階の数寄屋の1室でごろっと昼寝がしてみたいな,などと思ったくらいです.
(しかし,旧アトリエの屋根の上の女性ヌード像はちょっと変かも.ちなみに新アトリエの上には若い男性像−ヌードではないですぞ−と老年男性の胸像が設置.)
【メモ】朝倉彫塑館