かけらを集める(仮)。

日記/旅行記+メモ帳+備忘録、みたいなものです。

鹿児島

7:00過ぎに起床。身支度をして、ホテルの朝食へ。事前に知っていたが、本当に、パンと飲み物とゆで卵だけだった。一度部屋に戻り、本日の予定を練る。8:00過ぎにチェックアウトし、鹿児島中央駅まで歩くことにする。といっても、来たときとは大分違うルートだったが。ホテルの近く、甲東中学校の西側に橋口五葉生誕の地の石碑があるのを観光マップで見つけた。観光マップには明治維新にかかわる人物の記念碑の類ばかりで、いささか辟易していたので、これはとばかりに立ち寄ることにした。橋口五葉は、午後から行った、市立美術館や黎明館で、郷土の芸術家として、本の装幀なり、新版画なりが展示してあった。

鹿児島中央駅のコインロッカーに荷物を預け、観光案内所で、鹿児島市営の交通機関共通利用券CUTEの1日券1200円を購入。交通機関の乗り降りだけではなく、何ヶ所かの美術館・博物館などの優待割引もついていて、なかなかお得なものだった。
駅前から、9:00発のカゴシマシティービューという観光路線の、城山・磯コースというルートのバスに乗車。市内を展望しようと、城山へ向かう。観光路線なので、各バス停が観光スポットで、下車しなくても、銅像やら、記念碑が見える。西郷隆盛銅像とか、フランシスコ・ザビエル滞鹿記念碑とか。城山は、公園になっており、土産物店も並んでいたが、とにかく、展望台に向かい、桜島を眺めることにする。やや雲がかかっていたが、どっしりとしたいい眺めだ。

次便の9:49発のシティビューに乗る。仙巌園や石橋記念公園といった観光スポットを経て、鹿児島水族館前(桜島桟橋)で下車。ここからフェリーで桜島へ向かう。乗船のフェリーまで時間があるので、周辺を少し歩く。11:05発のフェリーは、「よりみちクルーズ船」といい、ふつう20分ほどで桜島に着くところを、50分かけ、少し沖合の、神瀬や大正溶岩原沖合をぐるっとまわってから桜島港に入る、というもの。ふつうは500円ほどかかるが、CUTEにはこの料金も含まれている。チケット売場で、CUTEを見せ、クルーズのチケットを受け取る。「桜島小みかんキャンディー」がついていたのが、ちょっとうれしい。さて、乗船。




桜島港からは、サクラジマアイランドビューという周遊バスに乗車。このバスは桜島港周辺のスポットを1時間かけて周遊するバスで、何ヶ所か数分間の停車をする。これもCUTEに乗り降り自由の一日乗車券が含まれている。停車スポットは、烏島展望所、赤水展望広場、そして少し山を登ったところにある湯之平展望所の3カ所。中でも、湯之平展望所の景観は素晴らしかった。

バスで、ふたたびフェリーのりばに戻り、13:25発のフェリーに乗船。フェリー代金もCUTEに含まれる。さよなら、桜島。また、来ることはあるかな? もしあったら、もう少し長く滞在したいな、とも。

フェリー下船後、市バス利用で、市役所前に。美術館・博物館回りの前に、昼食を食らうこととする。店を探している時間が惜しいので、とりあえず近くにあった、リッチモンドホテル1Fのいねやという日本料理屋に入る。日替わりかなんかで済ませるつもりだったのだが、品切れで、焼き魚定食を食らう。980円。まあまあか。ただ、ドリンクフリーだったので、野菜ジュースのぐびぐびやって、ここのところの野菜不足を補う。また、リッチモンドホテルWI-FIが入ったので、ここでメールチェックなどができたのがありがたかった。
鹿児島県立博物館 自然史系の博物館で、プラネタリウム以外は無料。今回は入口付近だけで、観覧はしなかった。

鹿児島市立美術館 常設展を観覧。CUTEで団体料金に割引。郷土作家などの展示の他、フランク・ステラの「白鯨」シリーズが1点あった。

鹿児島県歴史資料センター黎明館 こちらも、常設展を観覧。CUTEで団体料金に割引。鹿児島県立博物館が自然史系だったのに対し、こちらは歴史系・芸術系の博物館で、地域がフォーカスされているものの、歴博クラスの大規模な常設展示をもっていた。中でも、南島の民俗展示はおもしろかった。

この後、市役所前から市電に乗車し、鹿児島中央駅に向かう。市電は時間があったら、全線制覇したかったくらいだが、今回はこれが初乗車で、最後の乗車になったのはちょっと心残り。ちょっとびっくりしたのだが、鹿児島市電は線路が緑化されており、これがちょうど道路の中央緑地帯のようになっている。なんでも、これは火山灰(シラス)を利用したものとのことだ。



コインロッカーから荷物をピックアップして、空港に向かう。東21番のりばから空港バスに乗車(東18番では乗車できないこともある模様)。17:30発の空港への直行バスで、乗車時間は40分強。1250円。今回はそれほどでもないが、かなり混雑することもあるようだ。無事に空港に到着。軽く食事をして、荷物検査を済ませ、出発ロビーへ移動。
さて、順調だった今回の旅も、いいことばかりでない。最後の最後に試練が待っていた。搭乗する飛行機が、秋雨前線の影響が重なり、35分遅れるとのアナウンス。搭乗ロビーで、何事もないかのごとく本を読んで、搭乗を待つが、内心おだやかではない。搭乗の飛行機は20:25、到着。20:40、搭乗開始。20:50発と言っていたが、結局離陸は21:10。成田空港到着は22:40。1時間30分ほどのフライトは、まあ、順調だった。到着後、駐機場からバスで到着口まで移動。第3ターミナルの一番出口に近いところで降ろしてくれたのは助かった。降りた時点で、22:50を少し回っていた。とっくにバスはなくなっているので、第2空港ビル駅まで、マラソン。きつい。ぎりぎりで、23:02発のJRの最終に間に合った。飛行機の席が前方だったので、1台目のバスに乗れたのが効いた。2台目だったら、乗り損なったかもしれない。(第2ターミナルでは多くの若い人が席を確保して、宿泊の準備をしていた。)
最寄りまで50分ほど。電車はそれほど混んでいない。東京方面の最終電車のせいか、成田と千葉で数分停車した。最寄りから自宅まではバスか歩きで、歩きだと25分くらいかかる。この時間では、バスはもうなく、てっきり歩くことになると思っていたのだが、ありがたいことに、0:06発というバスがあった(ちなみに、最終はこのバスの後の24:45)。最後に拾う神があった、というところか。そんなわけで、なんとか無事に帰宅。