かけらを集める(仮)。

日記/旅行記+メモ帳+備忘録、みたいなものです。

瑞巌寺

  • 瑞巌寺は何度か来たことがあるものの、いずれもかなり前のことなので、あまり記憶に残っていない。現在、瑞巌寺は「平成の大修理」の最中ということで、本堂(方丈)、庫裏、宝物館以外のほとんどに覆いがかけられ、外観も見ることができない。本堂も、長く修理中だったが、この4月からは再公開が始まっていた。復元模写による障壁画を見るのは今回が初めて(オリジナルは宝物館に収納、一部が公開されていた)。室を外側から覗き込むかたちだが、ほぼ全室観ることがきた。本堂の落成は、慶長14年(1609)とのことで、なるほど桃山文化の威風が感じられる大樹をところどころに配した図様のものが多い。障壁画のみならず、欄干他に施された彫刻も見応えがあり、おもしろかった。

本堂(方丈)の配置
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 ①上段の間 |  ②仏間   |③羅漢の間|④墨絵の間
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       |        |     |⑧菊の間
 ⑤文王の間 |⑥室中孔雀の間 |⑦鷹の間 |ーーーーー
       |        |     |⑨松の間
①《竹梅図》《花木図》ともに金地着色 さらに西側に上上段の間あり。
②《桜図》、仏壇下に《牡丹に獅子図》ともに金地着色
③《羅漢図》墨画
④《?》墨画
⑤《文王呂尚図》金地着色
⑥《松に孔雀図》金地着色
⑦《鷙鳥図》金地着色
⑧《菊図》金地着色
⑨《松桜図》金地着色

  • 瑞巌寺・宝物館(青龍殿) 続いて、庫裏を外側から観覧し、お目当ての「大白隠展」の会場である宝物館(青龍殿)へ。展示は地下の展示室で、2室あるうちの1室は常設展として瑞巌寺に関わる資史料や宝物類の展示、もう1室が特別展として、「大白隠展」の展示に当てられていた(1Fにも1点、イントロ的に白隠画が展示されていた)。内容は、白隠による書・画がモチーフ別に、例えば達磨をモチーフにした作品でひとまとめに展示といった具合。全てではないが、それぞれに解説パネルがつきは、賛の翻刻/解釈も含め、それら書・画に込められた白隠の教えが説かれている。このあたりの内容は、監修者の芳澤勝弘氏のお仕事が反映しているのかと。