かけらを集める(仮)。

日記/旅行記+メモ帳+備忘録、みたいなものです。

伊万里


大川内山

伊万里の美人

  • 格安ツアーを利用して、以前から一度訪ねたてみたかった伊万里と平戸に行ってきた。やや風が冷たかったが、天気も上々、行きたかったところも行け、見たかったものも見られて、今回はなかなかいい旅行になった。
  • 最寄り4:15発の始発バスで成田空港に向かう。1時間ほどで、成田空港T3に到着。始発バスのみ、最初にT3に停車するのだが、全便同様にして欲しいというのはLCC利用者のはかない希望笑 Webチェックイン済みなので、早々に保安検査場を通過して、164ゲート付近に移動。と言っても、まだ時間があるので、奧の方で小一時間寝直す。行きは、GK503便に搭乗。少し遅れたが、福岡空港には9:00頃着陸。例によって福岡空港は工事中なので、到着ロビーまでバスでの移動になるのだが、設備も臨時のものなので、これがけっこう時間がかかり、いらいらさせられる。地下鉄駅までの距離も以前より遠い。なんとか9:20代の地下鉄に乗ることができた。博多まで。260円。
  • いつもの地下街のチケットショップで、福岡-伊万里間の回数券を購入。1枚1550円。往復で3100円。往復チケットを買うよりも安くなる(3300円)。なお、福岡-伊万里間を走るいまり号は福岡空港発・行もあるが、本数は少ない。また、回数券利用だと、プラス210円で乗車できるようだ。
  • 福岡バスセンター3Fの32乗り場から、9:52発のいまり号(昭和バス)に乗車する。このバスは予約不要の定員制。わりと空いていて、2人シートを1人がけで使用できた。天神バスセンターで停車した後、福岡都市高速西九州自動車道(九州前原有料道路)などを経由して、途中、何ヶ所か停車した後、伊万里駅前にほぼ定時の11:50過ぎに到着。
  • 伊万里駅は、道路を挟んで松浦鉄道とJRの駅舎があり、駅舎の2Fに道路をまたぐ通路があり、これでつながっている。また、バス乗り場は松浦鉄道側の道路沿いにある。松浦鉄道駅舎にある観光案内所で、地図類などを入手。12:00発の大川内山行のバス(西肥バス)に乗車。15分ほどで、大川内山に到着。170円。この路線は本数が少ないので、事前にバスの時間は確認しておく必要がある。12:00発を逃すと、次は14:00発なので、これに乗れて、ほっとする。伊万里駅から大川内山6km近くあるのだが、料金は初乗りの170円だった。
  • 大川内山は、1675年(延宝3)から廃藩置県のあった1871年(明治4)まで、いわゆる「鍋島」が焼かれた佐賀鍋島藩窯のあった地で(ちなみに、鍋島焼の創始は大川内山以前に遡る)、三方を山に囲まれ、谷を流れる川に沿って、現在も鍋島の技法を伝える30数軒窯元が身を寄せ合うように軒を並べている。バス停近くの、伊万里・有田焼伝統産業会館を起点に、鍋島藩窯坂と名付けられたメインストリートを、各窯元のショーウインドウを覗き込んだり、ところどころにある遺跡の類を訪ねつつ、上っていく。シーズンオフなので、観光客もちらほらいるのみ。中でも、鍋島藩窯坂を上る際に正面に見える屏風岩、とんご岩と名付けられた奇岩を擁す峰々は、あたかも南画のような景観で、目を奪われた。上りきったあたりで、右に折れ、鍋島藩窯公園に入る。清源窯跡、お経石窯跡などの遺跡や当時の作業場を再現し、関連資料などを展示する陶工の家などの他、展望台や休憩所などがある。ところどころに伊万里焼や磁器の欠片をつかったモニュメントがあり、これもおもしろい。見残したところもあるが、ひととおり回って、2時間ほど。(ただし、各窯元の店舗・ギャラリーをじっくり見るなら、いくら時間があってもたりないかもしれない。)


快晴! 少し風があって、寒い。


大川内山の入口。正面に見える奇岩群がおもしろい。


案内マップも、染付の磁器タイルで作られていた。

伊万里・有田焼伝統産業会館 館内に伊万里焼などの作品・資料などが展示されている。その歴史や現行の窯元の作品など、大川内山を観て回るガイドにちょうどいい。


関所跡付近に唐臼小屋が再現されていた。水の力を利用して、大型の臼で陶石を細かく砕く。

この辺り、地面に砂利ならぬ、磁器の失敗作?が敷かれていた。


陶工無縁塔


鍋島藩窯橋  伊万里焼や磁器の破片、タイルで装飾されている。大川内山のみならず、伊万里市内の橋にも、同様の装飾がほどこされている橋があった。

橋の中央に壺。

外側に龍図。反対側は鳳凰図。



大川内山の町並み。

これは藩窯公園から。ところどころにレンガの四角い煙突がたっている。


鍋島藩窯公園へ。

展望台の大壁画。

展望台付近の森永杉洞の句碑。「薫風や色鍋島の色に酔ふ」森永杉洞(1900〜1975)は、南禅寺派の高僧(管長のの資格あり)で、生涯、伊万里市内の円通寺の住職を務めた。伊万里ホトトギス会を率い、多くの句を詠んだ。伊万里各所に杉洞の句碑があった。ここもその一つ。京都の南禅寺三門近くの「この門を入れば涼風おのづから」の句碑あり。

ところどころに、伊万里焼を埋め込んだモニュメントがうっそりと建っている。

  • 大川内山14:22発の西肥バスで、伊万里駅前まで戻る。市役所経由で、来た時とはルートが異なる。15分ほどで、到着。170円。
  • 松浦鉄道の切符売り場で、明日使う1日乗車券2000円を購入。ロでド&コで一休みした後、伊万里市内の観光へ。一応、pdfで地図などを準備していたが、結局、駅の観光案内所で入手した観光マップを利用。



駅前商店街の入口にいらっしゃる美人2二人。


からくり時計。ちょうど15:00になったので、曲は流れたが、からくりは特に動かず。


相生橋。酒樽に乗って、盛り上がっているオランダ人像。オリジナルは高さ37cmほどだが、現在の技術で、より大きく作成。相生橋付近は、伊萬里津と呼ばれ、近世期、伊万里焼の積み出し港として、賑わった。なお、相生橋の名は、川岸に2本の松が夫婦松のように寄り添っていたことよりの命名されたとのこと。


伊万里市歴史民俗資料館。1フロアと小規模ながら、伊万里市の歴史や文化の変遷を資料や解説パネルで紹介。考古遺物、伊万里や古唐津などの陶磁器関連の他、かぶとがになどの資料も。解説掲載の配布資料が充実。また、図書類も館内で閲覧できた。無料。


水神宮。相生橋下流にある松島橋西詰めにある小さな社。近世期、ここに佐賀藩の川口番所があり、出入りの船や人を見張ったり、通行税の徴収を行っていた。


延命橋。唐子の瓢箪鯰。この橋は、そばに祀られている延命地蔵にちなんでの命名



伊萬里神社。この神社の御神幸祭が「伊万里トンテントン」。


幸橋。この橋には、夫婦鶏像が設置。相生橋・延命橋・幸橋と縁起のいい橋が3つ揃っている。これら橋を渡ると、倖せを呼ぶとか。

  • 伊万里は静かで、住みやすそうなところだった。このあたりの交通手段はやはり自動車中心なのだろうが、駅前通りなどでも、横断歩道はあっても、信号はあまりなく、運転手のみなさんのマナーもよかった。素晴らしい。
  • さすがに歩き疲れたし、お腹も減った。ということで、街道沿いのメシ屋で、適当な夕食を食らい、近くのスーパーで飲み物など買って、ホテルにチェックイン。今回泊まったのは、伊万里セントラルホテル。まあ、ふつうのビジネスホテル。11Fの部屋で、なかなか眺望がいい。設備、アニメティなど、きちんと揃っていて、問題なしだったが、やや壁が薄いのが難。夜、グループの旅行客が頻繁に部屋を出たり、入ったりして、これがうるさくてなかなか寝付かれない。