かけらを集める(仮)。

日記/旅行記+メモ帳+備忘録、みたいなものです。

福山

  • 6:30過ぎに起床。身支度をして、朝食を食らう。食事は軽食だが、おかずの類も少々あり、まあまあ。7:30過ぎにチェックアウト。コンビニに寄って、お茶と、念のためにおにぎりを買う。
  • 天気予報では、午後から雨が降るとのことなのだが、今のところ、晴れ間の見えるいい天気だ。
  • 駅前のバス乗り場へ。6番乗り場から、8:05発千年橋行きの鞆鉄バスに乗車。それほど混んではいない。30分強で、天神山バス停に到着。520円。ここから歩いて、神勝寺へ向かう。土日祝だと、神勝寺前までバスが行くようだが、平日はこのバス停が最寄り。また、神勝寺に問い合わせれば、このバス停まで送迎の車を出してくれるようだが、今回は歩いてみることにした。ただ、このあたりの地図をpdfにしておくことを失念し、ちょっと不安だったが、看板もあり、また、グーグルマップでの予習が効いて、特に迷うこともなく、20分ほどで、神勝寺に到着。空は雲一つない快晴といった案配。ほんとうに雨は降るのか?


  • 天心山神勝寺は、元常石造船社長の神原秀夫氏を開基に、勧請開山に益州禅師を迎えて、1965年(昭和40)に建立された臨済宗建仁寺派の特例地寺院で、本尊は弥勒菩薩。広大な境内に、本堂の無明院、国際禅道場など信仰/修行のための施設の他に、庭園、茶室が散在している。寺務所(拝観受付)である松堂は、藤森照信の設計によるもので、2016年9月11日には、名和晃平+SANDWICHによるアートパヴィリオン《洸庭》も完成した。200点を超える白隠書画のコレクションがあり、展示施設の荘厳堂で、その一部が常時公開されている。...というわけで、今回の訪問となった次第。
  • 総門をくぐり、まず松堂で受付を済ます。拝観時間は9:00〜17:00で、拝観料は1200円。松堂は、寺務所となっており、受付、ショップ、トイレ、コインロッカーなどがある。コインロッカーに荷物を預けた。











  • 松堂の周囲を観覧した後、まずは《洸庭》に向かう。《洸庭》の内部観覧は、9:30〜16:30の間、30分ごとに案内がある。1回につき、定員は20名、25分ほど(途中退場可)。ひとわたり外観・周囲を観た後、9:30の回で、中に入る。この回はオレ1人で、まあ、落ち着いてじっくりと観覧できた。ネタばれになるから詳細は書かないが、「洸」という文字のとおりだった。《洸庭》を出ると、先ほどまでの晴天はうそのように曇っていた。雨が降りそう。







  • これで、目的を2つ果たすことができた。残る白隠コレクションは、少し山を上がった本堂に隣接した荘厳堂という展示スペースで観ることができる(10:00〜16:00)。広大な庭園やお堂を回りながら、荘厳堂を目指す。境内には、いくつかお茶をいただきながら、休憩できる茶室などのスペースもあるが、ちょっとおもしろかったのは浴室があること。京都の大寺院などに行くと、境内にかつて使われていた浴室の建物が残っており、見学できたりするが、神勝寺の浴室は参拝客が実際に入浴することができる(貸タオル付で800円)。なかなか心引かれるものがあったが、湯冷めしそうなので(いや、時間的な都合で)今回は割愛した。またの機会に。
  • 鐘楼門をくぐり、長い階段を上がって、無明院に至る。まずは荘厳堂へ。2室に渡って、白隠コレクションの一部が展示されている。しかも、吊された掛幅を、ガラスなどの遮蔽なしに、直で観ることができたのは、とてもうれしいところ。最初にもらった神勝寺の案内リーフレットとは別に荘厳堂のリーフレットがあり、図版など、わりと充実した内容だった。帰りは別ルートを辿るが、とにかく境内は広大であり、お堂や庭園など、見どころがいくつもあり、予定の時間をオーバーしてしまった。平日だったせいか、それほど参拝客が多いわけではないが、ぼちぼちと団体やグループ客も来ていたようだ。それでも、静謐な雰囲気は変わらず、森厳とした気分になった。



  • 11:35頃、神勝寺を後にし、天神山のバス停に戻る。行きは20分ほどとはいえ、長く感じたのだが、帰りは道もわかり、また、下りだったこともあり、それほど長くは感じない。15分ほどでバス停に到着。バス停に着いて、しばらくすると、ぽつぽつと雨が降り出した。
  • 12:03発の福山駅行きの鞆鉄バスに乗車。30分ほどで、駅前に到着。520円。駅に着いたら、再び晴れ間の見える天気だった。駅前でまずい天ぷら蕎麦を食らい、コーヒーを飲んで、駅の反対側に向かう。
  • ふくやま美術館 特別展「驚きの写実絵画 ホキ美術館名品展」、所蔵品展「森村泰昌 こうして少年は美術家となった」他、を観覧。ホキ美術館は、いわば地元の美術館なのだが、なかなか行けないで、こうして福山で観ることになったというのは...
  • ふくやま文学館 企画展「ふくやま文学館所蔵資料が語る井伏鱒二」と常設展示を観覧。常設展示も含めて、とにかく井伏鱒二が、これでもかというぐらいに大フィーチャーされていた。
  • 福山城はパスして、今回の観光はこれで終了。当初は、神辺方面の菅茶山関連の見学も考えていたのだが、天気と時間の都合から(天気は杞憂だった!)、またの機会とした。またの機会はあるのか? 今回の旅行で、広島県頼山陽関係の史跡・展示施設はひととおり回ったことになる。一応、手元に頼山陽の詩集などもあるのだが、まだあまり読んでいない。3月に中村真一郎頼山陽とその時代』がちくま学芸文庫から2冊本で再刊されるようなので、これを機会に読もうかと思っている。
  • 16:15の広島空港行きのリムジンバスに乗車。1時間強で、広島空港に到着。毎度のことながら、天気が心配だったが、杞憂に終わった模様。よかった。チェックインまで、少し早い夕食を適当に食らい、本を読むなど。18:05にチェックイン。なんと、最前列だった。初めて。保安検査場を通過し、静かそうなところで、再び本を開く。飛行機は、例によって使用機材到着遅延で15分ほど遅れる予定。
  • 広島空港を20:05に離陸。21:16、成田空港に着陸。駐機場が遠く、バス移動に時間がかかる。21:30過ぎにロビーに出た。結局、22:15の終バスになる。バス待ちの間、ロでコーラとドとか。本当にダメだ。23:20頃、無事に帰宅。