かけらを集める(仮)。

日記/旅行記+メモ帳+備忘録、みたいなものです。

札幌

  • 7:30頃、起床。身支度をして、1Fに降りて、朝食コーナーで朝メシを食らう。あまり品数は多くない。味噌汁はなく、ミネストローネを飲んだが、なかなかよし。ワッフルがあったので、温めて、メイプルシロップをかけて食らう。これもまあまあよし。8:40頃、チェックアウト。徒歩で、知事公館まで歩く。最初の目的地は、北2条東15丁目の北海道立三岸好太郎美術館だが、開館まで少し時間があるので、知事公館の庭で一休み。ここ静かで好きなんだよな。ちょうどスプリンクラーで芝地に水をやっている。どこかの保育園からだろうか、小さな子を何人も連れたグループが来て、子供たちが走り回ったり、もう少し小さい子は這い回ったりしている。9:30を過ぎた頃、美術館へ。


中央公園のバラ園を抜けて、

知事公館へ。

知事公館の庭園。右側の石の彫刻は、安田侃《意心帰》(1990〜91)。

  • SIAF:mima 北海道立三岸好太郎美術館 開館50周年記念 特別展「大友良英アーカイブ お月さままで飛んでいく音+三岸好太郎ワークス 飛ビ出ス事ハ自由ダ」 パスポートで提示で、団体料金の500円に。1Fが大友良英のパート、2Fが三岸好太郎のパート。大友のパートは、(書冊版はまだ読んでいないけど、)近著『ぼくはこんな音楽を聴いて育った』(2017・9、筑摩書房)の展覧会バージョンといった印象。生い立ちから現在まで、大友が聴いてきた音楽、読んできた本、出会った人々(江波戸昭、副島輝人、そして、高柳昌行…)、そして、大友が作曲し、演奏してきた音楽(楽譜や音源など)を、大友手書きの解説をところどころに入れて、紹介するもの。懐かしいレコードや初めて観る音源もいくつかある。写真も「ユリイカ」の大友特集で見たものあったが、初めて見るものも多く、とても興味深いし、人の写真なのに、どこか懐かしい。大友の、ごく初期の演奏(でも、今とそれほど変わらない)や、貴重な映像なども観ることができる。このあたりは、アーカイブ風(あくまでも「風」で、この展示内容からは、回想録とか、自伝と呼ぶべきもので、資料展示があるからといって、アーカイブを名乗るのはいかがかと思わないではない)。
  • そして、オレ的に、一番のキモは、会場で聞こえてくる音/音楽。これは、《quartets》(2008)の大友パートだけを抜き出した大友良英+木村友紀《quartets sapporo ver.》の映像と演奏に加え、この展覧会のために作られたインスタレーション《waltz for clown》(2017)の音/音楽が入り交じって、アンサンブルをなしている。《waltz for clown》はグランドピアノを使ったシステムと、大友がこれまで使った楽器(まな板ギターやエレキ大正琴など)に(家電の)ミキサーや扇風機、風鈴などを組み合わせたシステム(別府でやった《薔薇色の人生》にちょっと似たシステム。ちょうど「ぼくはこんな楽器を弾いて演奏したきた」みたいな感じか)によるアンサンブル。さらに、おそらく意図したものじゃないんだろうけど、会場中央の壁面の大きなディスプレイのヘッドフォンから漏れ聞こえるノイズ系の音、特にビデオ『Memory Disorder』(1993、Trigram)あたりの若々しい演奏が時に入り交じる。一度として同じアンサンブルにならない、核がいくつもある音楽。ノイジーでいて、静謐、繊細でいて、大胆。会場のどこででも聞こえるが、少し場所を変えるだけで、すぐに違う響きになってしまう。(今の大友の音楽の中で、個人的には、ここで鳴っているような音/音楽にいちばん惹かれる。)
  • あと、音楽とは直接関係ないが、小学生の頃の、牛乳の紙のキャップのコレクションがおもしろい。というか、オレも集めたんだよね。ただ、台紙に張り込んで、アルバムにはしなかったし、度重なる引っ越しで、全部どこかへ行ってしまった。大きなビニール袋数袋分はあったはず。男子は集めるんだよね笑
  • 展示資料で気になったもの 論文「日本音楽を考える一視点 太平洋戦争下の状況をもとに」(「明治大学商学教養セミナー」第13集・1981)。カセットは2本、「Live at AKETA-NO-MISE in Tokyo July 28, 1989」と大友良英+広瀬淳二の「Piece of Works 1-6」が収録のコンピ(両方とも初めて見た)。映画「あ、春」の音楽から1曲収録のコンピCD「松竹120周年映画音楽集」(これ、知らなかった) 映画「亀岡拓次」のサントラCD「カメタクノオト」(音楽を担当したのは知っていたが、CDが出ているのは知らなかった→ちょっと調べたら、映画「亀岡拓次」豪華版外付け特典だそう。数量限定だとか…) フランスのレーベルから出た7インチ(discogに載っていない)。オーストリアターンテーブル奏者、Dieb13によるプログラムで、画像を印刻したレコード(CD「Mottomo Otomo」ジャケットの大友の肖像が印刻)。この他、古いCD-R作品などにも、初めて見るものがある。 
  • そして、1Fの展示に呼応するような、2Fの三岸作品の展示。音楽に関わる作品の展示もあり、なかなかよかったなと。



  • 観覧後、再び知事公館の庭を抜け、せっかくなので、隣の北海道立近代美術館へ。といっても、展覧会ではなく、敷地に設置された、野外彫刻を観覧。
  • 本郷新の野外彫刻:《嵐の中の母子像》(1953)の他、似たテーマの山内壮夫《子を守る母たち》(1973)なども。




本郷新《嵐の中の母子像》(1953)。この他、広島市滋賀県草津市長万部町などにも。

山内壮夫《子を守る母たち》(1973)。

  • 近代美術館のある北1西17あたりから、市電に乗るべく南下。南4西17あたりまで歩いても、いっこうに市電の線路に行き会わない。あれれ。と思ったら、市電、西14・15で曲がるのだった。全然土地勘ついてないじゃん、オレ笑 ということで、西15丁目電停から市電外周りに乗車。次の目的地は金市舘ビルの梅田哲也作品なので、内回りで狸小路電停まで行けばすぐなのだが、会場が13:00からで、40分くらい時間があるので、内周りでのんびり行くことにした次第。西15丁目→狸小路、約40分、200円。13:00過ぎに金市舘ビルに到着。




  • SIAF:金市舘ビル・7F/梅田哲也《わからないものたち/Things That Don't Know》(2017)→北専プラザ佐野ビル・B1F/DOMMUNE SAPPORO!→レトロスペース坂会館別館→大漁居酒屋てっちゃんサテライト→北海道秘宝館「春子」→同・5F/端聡《Intentiton and substance》(2017)他→AGS6・3ビル/堀尾寛太《補間/interpolation》(2017)→TO OV cafe and gallery/「OPEN GATEの部屋」
  • 金市舘ビル・7F/梅田哲也《わからないものたち/Things That Don't Know》(2017)



角のところから見下ろせるビルの屋上で、なにやら棒状のものがくるくる回っている。あっ、これは…すげ〜、ここまで作り込んでいるのかっ!?と、いささかたじろいでいると、回転が止まり、くるくる回っていたのが風見鶏だったことがわかる。どうやら、作品の一部、ではないようだ… それでも、屋根の上とはいえ、なぜこんなごちゃごちゃしたところに風見鶏が… と半信半疑は続くのであった笑

  • 北専プラザ佐野ビル・B1F/DOMMUNE SAPPORO!→レトロスペース坂会館別館→大漁居酒屋てっちゃんサテライト→北海道秘宝館「春子」
  • 北専プラザ佐野ビル・5F/端聡《Intentiton and substance》(2017)他



  • AGS6・3ビル/堀尾寛太《補間/interpolation》(2017)


  • TO OV cafe and gallery/「OPEN GATEの部屋」 OPEN GATE2017の関連企画として、過去2回のOPEN GATEのアーカイブ展示(写真とビデオ、写真集、チラシ類、資料など)と、新作の小さなサウンドオブジェの展示。金魚鉢も? カフェの奧がギャラリーになっていて、ここで写真とビデオ。カフェのカウンターの後ろの棚に、サウンドオブジェや紙ものの資料などが展示。展示の観覧だけでもOKなのだが、いい感じのカフェで、めずらしくパウンドケーキとコーヒーのセットをいただく(770円)。カウンターには常連さんが多かった。



  • これで、今回の予定は終了。あとは帰るだけ。ということで、中島公園から地下鉄でさっぽろまで(200円)、ここでJRに乗り換えて、快速エアポート新千歳空港まで。1070円。17:00過ぎ、到着。適当なメシを適当に食らって、保安検査場を通過して、待合ロビーに移動。iPhone、そろそろ電池切れなので、本を読むなど。
  • 帰りは、Jetstar GK118便。予定では、新千歳18:55→20:30成田なのだが、搭乗が少し遅れ、18:50頃始まり、19:30頃離陸、20:50頃、成田に着陸、という具合。成田空港上空の天気が悪く、雲が低いため、視界が悪く、場合によっては新千歳に引き返すかも、という条件付き運行でちょっとひやひやさせられたが、無事に成田にたどり着いたのはよかったな。到着ロビーには21:00頃、21:25発のバスに乗ることができ、23:00前には無事帰宅。