かけらを集める(仮)。

日記/旅行記+メモ帳+備忘録、みたいなものです。

刈谷→名古屋


  • 今回のお目当ては、愛知県美術館の芦雪展。刈谷で途中下車して、篠原有司展にも立ち寄るつもり。また、翌日は津の三重県立美術館で開催中の本居宣長展を観に行く。三重県美には、柳原義達の記念館もある。
  • 秋の乗り放題きっぷの2日目。最寄り4:57→5:38東京5:46→8:04沼津8:09→9:02静岡9:05→10:17浜松10:20→10:54豊橋11:03快速→11:36刈谷と乗り継ぐ。ダイヤどおりの運行。
  • 刈谷駅で下車したのち、美術館まで歩く。天気予報では雨が降るようだったが、雲が重く垂れ込めているものの、まだ雨は降り出していない。10分ほど歩いて、美術館に到着。
  • 刈谷市美術館:「篠原有司男展 ギュウちゃん、“前衛の道”爆走60年」 篠原有司男の50年代から現在までを対象にした大規模な回顧展。50〜60年代の同時代の美術誌のみならず、週刊誌なども資料として取り上げられていたが、「ロカビリー画家」というのは初めて知った。しかも、母孝行だったり。花魁シリーズが数点出ていたが、これがすばらしかった。ただ、1969年の渡米以後は、オレ的にはあまりぴんとくるものがない。隣接する茶室・佐喜知庵の呈茶300円で、ギュウちゃんをモデルにした「モヒカンまんじゅう」がいただけるとのことで、美術館受付で、呈茶券を買って、行ってみた。すると、本格的な呈茶で、茶室で正座させられるなど、参った笑。床の間に、初日イベントで制作のボクシングペイントによる掛け軸がかかっていた。図録2300円は見送る。なお、刈谷市美術館は2010年の「宇野亜喜良展」以来の2度目。



モヒカンまんじゅう。まあ、お味の方は決してパンキッシュではなく…

  • 再び、JR刈谷駅まで戻り、刈谷→名古屋とJRで移動、地下鉄桜通線に乗り換え、名古屋→高岳。地下鉄240円。1番出口から地上に上がり、東片端のクスノキを目標に国道41号線沿いを歩く。ぼちぼちと雨が降り出した。東片端のクスノキは、何か由緒でもあるのかと思ったが、特に由緒があるわけでもないらしい。国道拡幅工事の際に伐採される予定だったが、住民の嘆願運動で伐採を免れたものだとか。道路の真ん中ににょきっと立っている。


東片端のクスノキ

  • Shumoku Gallery:「吉増剛造展」 多重露光写真を中心とした展示。なお、このあたり、ギャラリーが数軒、固まっていた。
  • 再び徒歩で、愛知県美術館まで。ゆっくり歩いて15分ほど。昼メシとも夕メシともつかぬ時間だが、途中で見つけた定食屋でメシをくらう。味噌カツ定食。690円。
  • 愛知県美術館: 「長沢芦雪展 京(みやこ)のエンターテナー」、「コレクション展」、「APMoA Project, ARCH Vol.24 万代洋輔展」。目玉は、無量寺本堂の南側の3室の再現展示だったようだが、図版でのみ知る作品、新出の作品なども多く、おもしろく観ることができた。初期の「芦雪」以前の作品、紀州に残る作品のうちあまり展覧会に出なかった作品、さらには、特殊な絵の具で描いた作品(例の逸翁美術館の《降雪狗児図》の類。4点出るうちの3点を観ることができた。1点は展示期間が短い)など。もちろんマスターピースも多く出ている。府中市美術館の江戸美術シリーズで初めて観た作品もいくつか(改めて、府中市美術館はいい仕事しているよなと)。グロテスクや奇想と抒情が綯い交ぜになった芦雪の絵画世界を堪能。絵が崩れて台無しになっている(あるいは、なる寸前で踏みとどまっている)ところも含めて、芦雪は愉快で、そして、しんみりさせられる。転移替えが少ないのは助かるが(5作品のみ。全点展示の期間もあり)、とはいえ、もう一度来なければ…図録2400円。監修の山下裕二による冒頭エッセイ、相変わらずの自分語りにはうんざりだが、ただ、他の学芸員・研究者の成果への公平な目配りだけはきちんとしているなと。


  • 金曜日の夜間開館日なので、じっくりと繰り返し観る。がらがらではないが、それほどの混雑でもはない。といっても、さすがに疲労困憊。昨日の膝痛もぶりかえしてきた。というところで、試合終了に。小雨の降る中、伏見のホテルまで歩く。
  • 19:00過ぎにホテルに到着。本日宿泊は、名古屋ではチヨダホテル名古屋。ここは名古屋に来たときの第1候補。格安だが、なかなかいい。風呂入って、バタンキュー。