かけらを集める(仮)。

日記/旅行記+メモ帳+備忘録、みたいなものです。

彫刻放浪:恵庭→北広島→札幌

  • 春の北海道シリーズの第2弾である。今回も札幌の野外彫刻の巻、なのだが、初日は快速エアポートを途中下車して、一度訪ねたかったユカンボシ川河畔公園彫刻広場に行くことにした。併せて、恵庭で野外彫刻を探ってきた。また、隣の北広島市の緑葉公園には、安田侃《新生》があるので、ここも訪ねることにした。2日目は、札幌で野外彫刻めぐりである。札幌ドーム他の野外彫刻を探ってきた。両日とも天気がよく、というか、良すぎて、初夏のような陽気にすっかり日焼けしてしまった。真っ黒である笑 1ヶ月前に来たときの残雪がウソのようにすっかり消えていた。
  • 最寄り5:30のバスで成田空港に向かう。定時の6:35成田空港T3に到着。保安検査場を通過して、174ゲートに移動。近くで一寝入り。今日搭乗するのは、Jetstar GK105便、成田8:05→9:45新千歳の予定。飛行機は、8:25成田空港を離陸、9:47新千歳空港に着陸、10:00頃、到着ロビーに出ることができた。JR新千歳空港駅に移動して、10:15発の快速エアポートに乗り、恵庭には10:27着。400円。
  • 今回の旅行の初彫刻、恵庭駅東口の山本正道作品を観覧。山本正道は、1941年生れ、京都市出身の彫刻家。今回の旅行中、事前の予習では、鈴木吾郎、佐藤忠良といった彫刻家の作品に多く出会うことはわかっていたのだが、山本正道作品も多く観ることができた。


山本正道《すずらんに寄せて》(2010.10設置)。恵庭市黄金土地区画整理事業の完成を記念して建立された。もちろん、すずらん恵庭市の花。

  • 恵庭駅のコンコースを抜け、西口からゆっくり歩いて、25分ほどで、ユカンボシ川河畔公園に到着。ユカンボシ川のせせらぎを取り囲むように作られた(北海道サイズでは)小さな公園で、園内には、川の流れ、木や草花と調和するように6基の野外彫刻が配されている。公園の周りを住宅が取り囲んでいるが、中には、住宅の庭と公園が地続きになっているようなところもある。ときどき、散歩の人が通り抜けていく。耳を澄ますと、そこかしこでユカンボシ川のせせらぎの音が静かに聞こえる。


ユカンボシ川河畔公園彫刻広場の案内図。

入口付近

野の花が咲いていた。


渡辺行夫《ドン・コロ》(2000)


植松奎二《樹とともにー赤いかたち》(2000)


佐藤忠良《えぞ鹿》(2000)


山本正道《時をみつめて》(2000)


丸山隆《Cube》(2000)


山谷圭司《にぎやかな遡行》(2000)




  • 《にぎやかな遡行》の先、西側の出入り口から公園を出ると、それに続くようにユカンボシ川沿いに遊歩道があったので、川を遡るようにその道を歩く。恵南柏木通の橋をくぐり抜けると、恵庭公園に入る。遊歩道は、ユカンボシ川の源流までずっと続いているようだが、バスの時間もあるので、バス停の方角、森の中に続く、遊歩道を行ってみることにした。10分も歩くと、恵庭公園の入口に出た。恵庭公園は、東側が森林公園、西側に運動施設のある大きな公園で、森林公園の東の縁を少し歩いたことになる。






恵庭公園大通。北海道は、とにかく道が広い。

恵庭公園・駒場町4丁目バス停。実は最近バス停・時刻が改訂されたらしく、事前に調べたのとはちょっと違って…

  • バス停からすぐ、漁(いざり)川にかかる恵庭大橋に4基の野外彫刻が設置されている。橋のたもとに小広場が4つあり、それぞれに春夏秋冬の名がついている。その近くのバルコニーに四季をモチーフにした女性像が据えられていた。川上側の西(春)と東(秋)が鈴木吾郎の裸婦像2基、川下側の西(夏)と東(冬)が本間武男の女性像2基といった具合。



鈴木吾郎《こぶし》(1988.8)。橋の川上側の春・秋の2像を制作した鈴木吾郎は裸婦像の髪をそれぞれこぶしの花とかえでの葉で飾った。写真じゃよくわからないけど…



鈴木吾郎《かえで》


本間武男《夏の日》


本間武男《冬の朝》


橋上から漁川(上流方向)を眺める。


同じく、西方向を眺める。道幅の広い道がまっすぐに延びている。

  • 恵庭大橋の西隣、道の駅花ロードえにわに立ち寄る。昼時で少しお腹もすいたので、道の駅にあったパン屋でパンを買って、隣の芝地でのんびり食べることにした。子どもを遊ばせる母親たち数人いる他、犬を散歩させている人が何人か通りかかる。しばらくのんびりした他、次の目的地の恵庭市立図書館に向かう。図書館まで緑地がずっと続いているので、この道沿いに歩く。15分ほどで、到着。


  • 恵庭市立図書館の周辺に鈴木吾郎の作品など、いくつか野外彫刻(一部屋内)が設置されているので、これを観て回る。



図書館裏手の、鈴木吾郎《Yuka 17》(1992.8)


同、鈴木吾郎《ふえ》(1985/1990.11建立)。恵庭ニュータウン「恵み野」開発事業完成記念として建立。恵庭新都市開発公社の寄贈。


同、中村矢一《望》(1992.7)


図書館前の、《進取の像》(1992.7建立)


同、鈴木吾郎《由佳 YUKA》(1992.5/1992.7設置)


図書館エントランスの、鈴木吾郎《女・風髪》(1992)


同、中村矢一《はるかぜ》(1974)


もう一つ、図書館前の時計台に、怖いおじさんのレリーフがついていた。


恵庭の消火栓



めぐみの森公園の、本田明二《道標−けものを背負う男》(1992)。図書館から少し北に歩いたところにある公園。北海道はほんとうに公園が多い。



公園の名標の下にレリーフがあった。馬車を引く馬。

  • 再び恵庭ecoバスで、恵み野北5丁目14:06→14:11JR島松駅と移動。JRに乗り換えて、JR島松14:43→14:48北広島、220円。バス乗り場までダッシュしたら、北広島駅14:50発のバスに間に合った。北海道中央バス福住駅行き。5分ほど乗って、松葉町5丁目で下車。事前に地図で調べたところでは、緑葉公園の安田侃作品に最も近かった。それでも、ここから歩いて10分ほど。しかも、起伏があり、ちょっと道に迷いかける。森の中の遊歩道をだいたいこっちかなと適当に歩いていると、安田侃作品の設置されている広場に出た。






安田侃《新生》(1979)

  • 駅まで戻るのだが、できたら森の中を歩きたいところだが、道がよくわからない。やむなく、北広島の駅前まで通じる緑陽通りという自動車道沿いの歩道を歩いて駅前まで30分。さすがに疲れてきた。



もう誰も住んでいない団地。輝美町団地というようだ。


駅前の公園(北広公園)にあったモニュメント。

  • 北広島の野外彫刻 先ほどは慌ただしく通り過ぎてしまったが、せっかくなので、駅の周辺も彫刻を探ってみることにした。と、駅の構内に、大きな山本正道作品が設置されているのを発見。これは…素晴らしい。構内を見上げると天窓の枠組みを利用して、イメージが立ち上がる作品もあった(作者・タイトルをメモし忘れた)。駅の東口には、図書館とホールの複合施設があり、その前にモニュメントや彫刻がいくつかあった。





北広島駅コンコースの、山本正道《森と少女(誕生・成長)》(1999)




北広島駅東口広場の、関根伸夫《森のゲート》(1998.10)。写真(上)の後方の建物が、北広島市芸術文化ホール・図書館。





北広島駅東口広場(図書館前)の彫刻。作者・タイトルなど不詳。追記(2018.6.17):作者は藤原吉志子。タイトルは《少年と犬》、《手紙》、《広野》で、1998年の作。

  • これで、一応、本日のお目当ては観て回った。札幌のホテルに向かうことにする。JR北広島→新札幌/新さっぽろ→西11丁目と移動。交通費は260円+320円。
  • 大通公園周辺の野外彫刻 札幌ビューホテル大通公園(前・東京ドームホテル札幌)前に佐藤忠良の作品があるようなので、立ち寄ることにした。ホテルの経営?が代わっていたので、はたして、今もあるか多少不安だったが、ホテルの前に健在だった。この他、大通公園を抜ける際に見かけた彫刻もいくつか掲載。


大通公園、1ヶ月前とは打って変わって、雪はすっかり消えていた。


札幌ビューホテル大通公園前の、佐藤忠良《リカ・立像》(1983)。


札幌ビューホテル大通公園(南東側)の、丸山隆《座「KURA」》


大通公園9丁目の、有島武郎文学碑。


同10丁目、黒田清隆とホーレス・ケプロン


同12丁目サンクガーデン(バラ園)、佐藤忠良若い女の像》(1984設置)。バラ園もすっかり冬眠から明けていたが、《若い女の像》は「爆撃」の御難に遭っていた。おそらくカラスが狙ってやっている。


札幌第3合同庁舎前の、関根伸夫《北のまつり》(1994)

  • 今回宿泊したのは、ホテルルートイン札幌北四条。系列の他のホテルは泊まったことはあるが、札幌北四条は今回が初めて。部屋は少し狭かったが、設備・アニメティなどに難はなし。大浴場あり。Wi-Fiも問題なし。朝食つきで、5000円弱。