かけらを集める(仮)。

日記/旅行記+メモ帳+備忘録、みたいなものです。

青森

  • 6:30過ぎに起床。もっと早く起きて青森市外の野外彫刻を探るつもりだったが、起きられなかった。ダメだ。そとは曇空で、少々肌寒いくらい。歩き回るのにはまあまあいい感じなのだが、寝坊しちゃダメでしょ、オレ笑 身仕度をして、朝食を食べ、7:30頃、チェックアウト。朝食はバイキングで、まあまあ充実していた。
  • 青森市内の野外彫刻 事前に調べていた野外彫刻を中心に、市街の彫刻を観て回った。平和公園青森市役所→柳町通り→青い森公園→古川跨線橋→青い海公園という順に歩いた。結構、距離があり、朝からちょっと疲れてしまうなど。(またしても)ダメだ。途中、バスに乗ろうかと思ったら、目の前を走り過ぎていき、次のバスは1時間後なので、結局、歩き通した。ルート中、市役所はちょうど建て替え中で、残念ながら、お目当ての彫刻は観られなかった。数少ない青年像だったので、ちょっと残念。また、途中、ぽつぽつと雨も降ったが、傘を差すほどのこともなかった。


シェーの像、ではなくて… 古藤正雄《天宇受売命之像》(1973.11.17建立)。棟方志功の原画をもとに制作したもの。青森信用金庫(理事長:横山實)が創業60周年を記念して建立。古藤正雄(1907-1986)は青森県むつ市出身の彫刻家。


モニュメント「大空のうた」(1979設置)


古藤正雄《平和の乙女の像》(1973.10設置)。青森中央ライオンズクラブが創立10周年を記念して設置。


青森平和記念像(1998年設置)。観音像建立会による。台座正面に「平和の礎となった人々のために」とある。この像は2代目で、1993年の柳町通り再開発の際に撤去された初代像の傷みが激しかったので、三国慶一制作の原型をもとに新鋳、建立されたとのこと。初代の像は、リンクステーション青森(青森市文化会館)内に設置されている。


小坂圭二《母子像》(1963/1963.6.15設置)。青森ロータリークラブが創立10周年を記念して設置。


青い森公園の、鈴木正治《思い出の像》。像の裏面に「思い出の像 1873〜1945 新町小学校ここにありき」とある。鈴木正治(1919-2008)は青森市出身の彫刻家、画家。


古川跨線橋の、佐藤忠良《裸のリン》(1977/1993.11.10)。跨線橋の開通記念に設置された。

  • 青い海公園の野外彫刻


眞板雅文《協奏する樹々》(1988)。青森EXPO'88 野外彫刻展入賞作品。


「赤い絲のモニュメント」こと、峯田義郎《ふたり》(2009/2009.11.11設置)。青森市函館市のツインシティ提携20周年を記念して制作したもの。太宰治「思い出」のエピソードをもとに、函館と青森の市民の協力により、お互いの絆を深めるモニュメントとして、両港にそれぞれ設置したものとのこと。函館側は緑の島に設置されている。

  • 駅前に戻り、一休み。それほど気温も高くなく、過ごしやすい天気ではあったが、いささか歩き疲れた。ベンチでしばらく呆然とするなど。さて、次は青森県立美術館へ向かう。今日は土曜日なので、青森市営バスが一日乗り放題のフリールートカード500円を使って、移動することにする。駅前のバス案内所で購入したが、バス内でも販売しているようだ。今日一日で、青森駅前→県立美術館前、三内丸山遺跡青森駅前、青森駅前→公立大学前、公立大学前→古川の4乗車に加え、フリールートカードで、「市民バス」(市営バス路線を廃止し、民間委託した路線)にも乗れるとのことで、18:22発の浪岡駅行きが青森空港に停車するようなので、これに乗ることにし、青森駅前→青森空港もフリールートカードを利用した。正規の運賃だと、軽く2000円を超えるのだが、フリールートカードのおかげで、だいぶ懐具合が楽になった笑 10:00発の三内丸山遺跡行きのバスに乗車。20分強で、県立美術館前バス停に到着。
  • 青森県立美術館三内丸山遺跡 美術館ではコレクション展を観覧。リュックをコインロッカーに入れ、チケットを購入して、まずはお目当ての八角堂に向かう。これまでに青森県立美術館は5、6回来ていると思うが、八角堂の展示を観たのは最初の1回だけで、その後はふられっぱなしだった。近時、リニューアルされ、奈良美智作品が設置されたと聞き、今回の訪問となった次第。続いて、コレクション展を観覧した。フィラデルフィア美術館改装のため、「アレコ」背景幕の1枚が青森県立美術館に長期貸し出しになっており、アレコホールで4枚揃って観覧できた。4枚揃って観たのは多分初めてのこと。コレクション展は、奈良美智(90年代前半の作品に目を引かれる)、棟方志功馬場のぼる成田亨澤田教一など。青森県美の澤田教一の企画展に来られなかったこともあり、最後の1部屋を使った澤田の展示はことさらおもしろかった。一渡り観覧してから、三内丸山遺跡まで足を延ばしてみる。縄文時遊館を抜け、バス停の位置を確認してから、時遊館のコインロッカーに荷物を預け、まず遺跡を見学し、バスまでの残り時間で、時遊館の展示をざっと観覧。発掘の遺物を中心に、当時の生活を再現するような展示だった。ビデオシアターは観られなかった。三内丸山遺跡はかなり以前に一度訪ねているが、まだ縄文時遊館などの施設もなく、遺跡も復元建築などもほとんどなかったと記憶している。県立美術館のまだ影も形もなかった頃のことだ。



八角堂の、奈良美智《Miss Forest / 森の子》(2016)。


三内丸山遺跡の復元住居群。草屋根がいい感じ。


藤森照信建築かと思った!? まあ、逆なんだけど。

  • 三内丸山遺跡12:45発のバスで青森駅まで戻る。次はACACに行くのだが、小腹が減ったので、駅前で立ち食いそばをすすった。きつねそば。380円。あまりおいしくなかった。13:32発モヤヒルズ行きに乗車。30分強で公立大学前バス停に到着。
  • 国際芸術センター青森の野外彫刻 せっかく青森まで来たのだから、ACACにも立ち寄ることとした。お目当ては野外彫刻と森の中の散歩だが、展覧会も開催していたので、こちらも観覧することにした。晴れ間の見える天気で野外彫刻を観て回るのには上々の天気だった。森の中の遊歩道を歩くことを楽しみにしていたのだが、植松圭二作品の少し先からは整備中ということで、ここで引き返すことになったのはちょっと残念。遊水池まで行きたかった。そのかわりに「四季のアーケード」が修理されたらしく、通れるようになっていた。ACACもこれまでに数回来ているが、ここ、通ったの初めてだぁ。ちょっとうれしい。


「森の中の展示作品」案内図。紙版の「野外彫刻散策路マップ」も配布していたが(展示室受付にあった)、pdfがHPに載っているともっとうれしい。紙版を観ながら、歩いた。


エントランスの弓形広場の、1.村岡三郎《ソルト》


四季のアーケード。エントランスからこのアーケードを抜けて、展示棟に向かう。


2.河口龍夫《関係−時の杖》。四季のアーケードを抜けたあたりに設置されている。コンクリート壁には、タイトル、作者名とともに、日本語と英語で、次のテクストが書かれている。「かつて地表であった地底は 長きブロンズの杖をつくとき 過ぎ去りし時間の波紋が 杖の先端から杖の握り手に 振動する あたかも過ぎ去りし時間も悠久であるかのように 振動する」。


河口龍夫作品はもう一つ、5.河口龍夫《関係−時の庭》が展示棟の池の畔に設置されていた。


3.パル・ペーター《アナモルフォーシス3(歩ける彫刻)》。これもアーケードから展示棟の途中に設置された作品。


10.中瀬康志《グッバイ・パパ、グッバイ・ママ》。展示の池の背後に設置された作品の一つ。


8.若江漢字《森にある壁》。同。


9.イ・ソンテク《作られた自然》。同。当初は上部は青、下部は赤で塗られていたようだ。現在でもその痕跡が残っている。


11.辻けい《青森−円2005・2017》。これは森の中の作品。


12.青木野枝《雲谷−I》。これも森の中。このあたりからヤブ蚊の猛攻撃を受ける。立ち止まると、ぶ〜ん、ぶ〜んと強襲されたのであった。


13.植松圭二《樹とともに−宙》。この作品が森のいちばん奥にある。ここから先の遊歩道は整備中で入れなくなっていた。やむなく、引き返す。


7.シム・ムンセプ《プレゼンテーション》。再び展示棟の周辺に戻って。当初は木を用いたパーツもあったようだが、現在は失われている。


6.バラニゾルターン《共存》


ラニゾルターン作品はもう一つあって、これは創作棟近くに設置されている、15.バラニゾルターン《丸石のある石壁とテーブル》。


4.鈴木正治八甲田山》。裏?には、Godivaが彫られていた。


14.石岡豊美《無題》。創作棟に向かう道の近くにあった。


17.コーネリア・コンラッズ《隣人たち》。創作棟の下が通り抜けられるようになっていて、水路を挟んで2軒の家!?が建っている。


16. 土谷公雄《記憶の風景》。創作棟の近くに設置されている作品だが、近づけなくて、少し離れたところから写真を撮った。



最後に、18〜21の淺井裕介《植物になった白線@ACAC》。淺井作品は、敷地内5箇所に散在している。上掲の他、もう一つ、22があるようだが、これも近づけなかったので、未見。


大学正面の、ブールデル《アダム・ミキェヴィッチ像》(1924/1992.12設置)。このブールデル作品は初めて観た。アダム・ミキェヴィッチは、ショパンと同時期の、ポーランド最大の愛国詩人。>参考:青森公立大学 アダム・ミキェヴィッチ像


《圧》(1993)。銘板に城戸英郎寄贈とある。大学裏手の広場に設置。


《抽出体I》(1993)。銘板に城戸英郎寄贈とある。同じく、大学裏手の広場に設置。

  • 公立大学16:31発の市営バスに乗車。30分ほど乗って、古川バス停で下車。昭和通りという商店街で見かけたとんかつ屋に行ってみるが、今日は売り切れ、おわりとのことで、もくろんでいた夕食は逃す。しょうがないので、駅近くで、適当な夕食を適当に食らう。これで、青森での予定はおわり。
  • 少し時間があったが、暗くなってきたので、空港に向かうことにし、空港行きリムジンバスではなく、間に合ったら乗ろうと思っていた市民バス・浪岡線・浪岡駅前行きにのることにする。青森駅6番のりばで、18:22発。バスは小型バスだった。路線バスなので、いろいろとバス停を回りながら行くのだが、空港まではリムジンバスの所要時間とそれほど変わらない。19:00を少しまわったあたりで、無事に空港に到着。フリールートカード提示で乗ることができた。空港では保安検査場を早々に通過して、静かなところで、本を読んで時間を潰す。帰りの飛行機は、JAL150便、青森20:35→21:55羽田の予定だが、使用機材の到着が遅くなったので、少し遅れた。22:25発の最寄り行きのバスに乗ったが、ほぼ満席だった。23:15頃、到着。23:30頃には無事に帰宅したのであった。よしよし。