かけらを集める(仮)。

日記/旅行記+メモ帳+備忘録、みたいなものです。

上諏訪  彫刻放浪:上諏訪→岡谷→駒ヶ根→飯田→丸山公園[第1日]

f:id:pigmonm:20190405003722j:plain
諏訪市湖畔公園にて

  • 今回の彫刻放浪のお目当ては、長野県下伊那郡高森町にある丸山公園の野外彫刻である。丸山公園については、野外彫刻を観始めた頃、ネットで偶然知り、いつか行ってみたいと思っていた。まあ、機会がやってくるのを待っていても、それはなかなかやってくるものでもなく、今回、18きっぷ利用で、がんばって笑、行ってみることにした次第。ありがたいことに、旅行に宛てた2日間はいずれも好天で、無事に旅程をこなし、じっくりと野外彫刻を観ることができた。
  • さて、出発。まずは最初の目的地の上諏訪に向かう。最寄り駅始発に乗り、以下、新習志野5:11始発→6:32西国分寺6:35各停→7:01高尾7:07始発→8:38甲府8:53始発→10:18上諏訪とJRを乗り継いだ。乗り継ぎは支障なく、スムーズに行ったのだが、寝不足のため、体調がいまいちで、いささか難儀だった。まあ、いつものごとし、ではあるが。甲府の乗り換えの際に、つい出来心で、構内のいろり庵で、天ぷらそばなどを食らってしまった。これで体調がいささかよくなる、というのは、ちょっとかっこわるいか…苦笑 最初の目的地の上諏訪では、予習に基づき、諏訪教育会館前→諏訪市立美術館→諏訪市湖畔公園と徒歩で回った。なお、高島公園にも細川宗英作品が設置されているようだが、今回は行けなかった。次回を期したい。
  • 諏訪教育会館/諏訪教育博物館前

f:id:pigmonm:20190405003447j:plain:w240f:id:pigmonm:20190405003434j:plain:w360
立川義明《求心》(1978.9建立)。諏訪教育会館竣工記念。立川義明(1918-)は長野県諏訪市出身の彫刻家。東京美術学校を卒業。戦後は主に日展や日彫展を中心に活動。

f:id:pigmonm:20190405003420j:plain:w360
諏訪市美術館


f:id:pigmonm:20190405003750j:plain:w240f:id:pigmonm:20190405003736j:plain:w240
細川宗英《作品1964L3》(1964)。「装飾古墳」シリーズの一つ。細川宗英(1930-1994)は長野県松本市の彫刻家。東京藝術大学彫刻科で菊池一雄に師事。主に新制作協会で活動、東京藝術大学の教員を務めた。諏訪市美術館に細川宗英作品のコレクションがあり、常設展示されている。

  • 諏訪市湖畔公園 もともとは、諏訪湖を浄化された埋立事業の一環として、(株)諏訪精工舎(現・セイコーエプソン(株))によって計画・施工された公園で、1986年に諏訪市に寄贈された。今回は、南側の石彫公園から北側の諏訪湖間欠泉センターへと野外彫刻やモニュメントなどを観て歩いた。天気はよかったのだが、空気は冷たく、少し風があって寒かった。

f:id:pigmonm:20190405003706j:plain
諏訪市湖畔公園・石彫公園 1978年9〜10月開催(11月1日に完結式)の「諏訪湖国際彫刻シンポジウム」で制作された作品、10組(基ではない)が設置/展示してある。地元の石材で制作された彫刻だけではなく、約1haの広場自体が霧ヶ峰高原の車山、カボッチョ付近を写したもので、景観を含めた全体が一つの作品となっている、とのこと。参考:「諏訪市報」347号(諏訪市役所・1978.11.1)[PDF]

f:id:pigmonm:20190405010406j:plain:w240f:id:pigmonm:20190405010352j:plain:w360f:id:pigmonm:20190405010339j:plain:w240f:id:pigmonm:20190405010325j:plain:w360f:id:pigmonm:20190405010617j:plain:w360f:id:pigmonm:20190405010603j:plain:w360f:id:pigmonm:20190405010544j:plain:w360f:id:pigmonm:20190405010530j:plain:w360
彫刻広場の石彫作品の数々。シンポジウムには7カ国21人の彫刻家が参加した。

諏訪湖国際彫刻シンポジウム・参加者
【日本】高橋朗 岡本敦生 越孝夫 田辺武 中井延也 登坂秀雄 横沢英一 北沢宏人 片桐宏典 秋山礼己 高島文彦 小池光典 永倉充博 【オーストリア】フランツ・カッツグラバー マティアス・ヒッツ 【西ドイツ】エルマー・ダウハー 【オランダ】ジェラード・ハウエル 【ルーマニア】ジョージ・アポスト 【アメリカ】テリー・ジェイ・ディナン ポール・アッシェンバッハ 【ベルギー】ドミニク・ストゥーバント


f:id:pigmonm:20190405010910j:plain:w360f:id:pigmonm:20190405010856j:plain:w240f:id:pigmonm:20190405010843j:plain:w240
彫刻広場の南側には、ブロンズの、羊の群れと羊飼い、牧羊犬の像が設置されている。タイトル板などがなかったので、詳細はわからないが、大和作内によるもののようだ。大和作内(1894-1990)は下諏訪町出身の彫刻家。主に三軌会で活動。


f:id:pigmonm:20190405011446j:plain:w360f:id:pigmonm:20190405011430j:plain:w360
《八重垣姫像》(1978.5建立)。北原秀治の制作。追記(2021.8.11):制作は矢崎虎夫で、プロンズ像とのこと。酒本幸祐編『矢崎虎夫作品集』(矢崎虎夫作品集刊行会・1985.11)を参照した。


f:id:pigmonm:20190405011416j:plain:w240f:id:pigmonm:20190405011400j:plain:w240
細川宗英《空へ》(1997.9.19設置)。スワロータリークラブによる。姫路にある《鳩と少女》と同じ作品かな?(→ここ


f:id:pigmonm:20190405011724j:plain:w240f:id:pigmonm:20190405011713j:plain:w240
清水多嘉示《やわらぎ》。台座の後ろに、寄贈などを示す板があったようだが、現在は失われており、詳細は不明。ただ、像の前に「四つのテスト」が設置されているので、諏訪ロータリークラブによるものか。


f:id:pigmonm:20190405011700j:plain:w360f:id:pigmonm:20190405011647j:plain:w360
大和作内《銀盤の力走》(1980)


f:id:pigmonm:20190405012142j:plain:w240f:id:pigmonm:20190405012129j:plain:w360
諏訪湖畔公園のモニュメント。公園の中心部に設置されている。日時計を兼ねているのかな? 周囲に十二支の目盛があった。作者などは不詳。


湖畔公園の北側に、5基の、諏訪の歴史や産業にかかわるモニュメントが設置されていた。解説板はあったが、作者・設置年などは不詳。観た順に南から掲載。
f:id:pigmonm:20190405012115j:plain:w360
諏訪大社万治の石仏
f:id:pigmonm:20190405012101j:plain:w360
諏訪湖の四つ手網漁と泥船」
f:id:pigmonm:20190405012309j:plain:w360
「製糸業の発展」
f:id:pigmonm:20190405012254j:plain:w360
「諏訪を治める高島城」
f:id:pigmonm:20190405012240j:plain:w360
「精密機械の時代」


f:id:pigmonm:20190405012524j:plain:w240f:id:pigmonm:20190405012510j:plain:w360
大和作内《はぐくみ》(1964/1966.11.3設置)。株式会社諏訪精工舎の寄贈。

  • ホテル紅や

f:id:pigmonm:20190405012802j:plain:w360f:id:pigmonm:20190405012749j:plain:w360
清水多嘉示《伸びゆく》


つづく