かけらを集める(仮)。

日記/旅行記+メモ帳+備忘録、みたいなものです。

朝倉文夫記念館/愛の園生 朝倉文夫記念公園 竹田市・豊後大野市(5) 

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  • さて、いよいよ今回の旅行のお目当てである朝倉文夫記念館へ向かう。たいへん交通の便の悪いところで、自動車で行くのがデフォルトである。豊後大野市コミュニティバスも記念館に行く路線があることはあるが、便数がほとんどなく、時間も合わないので、現実的でない。近くまで行くバス(といっても、2kmとちょっと離れているが…)があったが、これも最近なくなってしまった。ということで、JRの最寄り駅の朝地駅から歩くつもりでいたが、ちょっと思いついて、竹田から自転車で行くことにした。
  • 竹田から朝地駅経由で記念館まで行くのだが、まず朝地まで約30分、朝地から記念館までこれまた約30分で行くことができた。まあ、事前にsvで、徹底的に予習しておいたので、道には迷わなかったが。ただ思っていた以上にアップダウンの激しい、オレ的には厳しい道のりで、いささかへたばったのであった。その代わり、電車の時間などにしばられずにマイペースで動けるので、これはこれで気持ち的にはとても楽でよかった。
  • 朝地駅前 JR朝地駅でトイレ休憩。少し駅周辺を探ると、野外彫刻と名士の銅像があった。

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水田勢二《未知なる世界への響》(1993)。第1回大分アジア彫刻展1993・優秀賞。


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《吉良元夫先生》(1950.5建立)。制作者は不詳。吉良元夫は、豊肥線の開通、朝地駅の設置に尽力した人物らしい。

  • 愛の園生 朝倉文夫記念公園 晩年の朝倉文夫は、自分の生家とその周辺に自分の作品を保存・展示する施設と梅園(公園)をつくる構想を抱いており、1961年(昭和36)にはその建設を具体敵に計画し、「愛の園生」と名づけ、自費を投じて、用地の購入・造成などに取りかかるが、1964年(昭和39)に朝倉文夫が亡くなったことで、この計画は中断し、用地は朝地町(当時。2005年3月31日、三重町・清川村緒方町・大野町・千歳村犬飼町と合併し、豊後大野市となる)に寄贈された。1973年(昭和48)朝地町は、朝倉の遺志を受け継ぎ、また、その業績を顕彰する記念館の建設を計画するが、オイルショックなどの経済不況のため、再び、計画は中断。ただし、町は梅園の造成や朝倉作品の収集は継続する。長い中断の後、1986年(昭和61)になってから記念館・公園の計画が再開され(設計:清家清、造園設計:澄川喜一、展示設計:朝倉攝)、1991年3月28日に「愛の園生 朝倉文夫記念公園」が開園。公園内には、記念館の他、文化ホール(これも清家清建築)やアトリエ、ギャラリーが設置されている。

>参考:豊後大野市 愛の園生 朝倉文夫記念公園

  • 朝倉文夫記念館前の野外彫刻など 大分アジア彫刻展は、朝倉文夫の業績を記念し、アジアの国と地域に住む新進彫刻家を対象に、隔年で行われる国際公募展で、1992年に第1回展が開催されて以来、現在までに14回開催されている(現在、2020年秋開催の第15回展の募集期間中)。主催は、大分アジア彫刻展実行委員会、大分県豊後大野市。第6回(2002年開催)まではマケット審査の後、本制作された作品で最終審査を行っていたようだ(違うかも)。その中の大賞や優秀賞を受賞した作品(の一部)が、豊後大野市などの公共空間に設置されている。記念館でいただいた「大分アジア彫刻展 野外彫刻マップ」というリーフレットによると、全部で27作品が設置されている(すでに撤去されているものもある模様)。そのうち、愛の園生 朝倉文夫記念公園には、大分アジア彫刻展の大賞や優秀賞を受賞した作品が12基設置されている(他に、特別企画の1基と記念モニュメントもある)。以下、それらを中心に、公園各所に設置された野外彫刻の類を掲載しよう。

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上條文穂《土のおもし》(2002)。第6回大分アジア彫刻展2002・大賞。


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平石厚史+森貴也+藤田収哉+川井明子+岡崎きよみ+田中沙和《夢の跡》(2002)。第6回大分アジア彫刻展2002・優秀賞。


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西村正徳《SUPPORTER》(2002)。第6回大分アジア彫刻展2002・優秀賞。


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朝倉響子《ふたり》(1983)なのだが、破損のためか、シートがかけられていた。


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第10回大分アジア彫刻展記念モニュメント「2010 524+1」。2010年に開催された第10回大分アジア彫刻展の会期中の来場者が絵付けした陶板を、陶芸家の佐藤珠幸が焼成し、2011年に完成したモニュメント。って、汚れなどで、絵がほとんど見えなくなっている。


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「大塚幸八夫妻彰徳之碑」(祖父母の碑)。朝倉文夫の祖父母の碑。
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「渡辺要三夫妻之碑」(父母の碑)。朝倉文夫の両親の碑。


  • 澄川喜一による愛の園生 朝倉文夫記念公園庭園造形(1990)

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朝倉文夫記念館は清家清建築で、1990年竣工。

  • 文化ホール周辺の野外彫刻

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崔召東(韓国)《世界の和合−W》(2002)。第6回大分アジア彫刻展2002・特別企画。コンクール作品ではない模様。



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戸田裕介《人間は神話を捨てさることが出来るのか》(1997)。第3回大分アジア彫刻展1997・大賞。


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オ・セムン(韓国)《Gate》(2000)。第5回大分アジア彫刻展2000・大賞。


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ラムラン・アブドーラ(マレーシア)《GROWTh》(1995)。第2回大分アジア彫刻展・大賞。


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崔召東(韓国)《Civilization of Language》(1993)。第1回大分アジア彫刻展・大賞

  • 水辺の遊歩道の野外彫刻

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川邉朗《星の光芒》(1993)。第1回大分アジア彫刻展・優秀賞。

  • 第2駐車場の野外彫刻

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イトリス・ヒン・アワン(マレーシア)《POINTED SKY》(1997)。第3回大分アジア彫刻展1997・準大賞。


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楢原北悠《WORK・「凍」》(1997)。第3回アジア彫刻展1997・優秀賞。


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児玉士洋《水の大地》(1993)。第1回大分アジア彫刻展・優秀賞。


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陳卓明《海恋》(2000)。第5回大分アジア彫刻展2000・優秀賞。

  • 帰りも同じルートを同じくらいの時間で戻る。通り道の、朝地郵便局前にも大分アジア彫刻展の作品が展示されているはずなのだが、見当たらなかった(svでは設置されている)。何かで破損して撤去されたのだろうか? 途中で、昼食をとりたかったのだが、街道沿いなのに、何もない…。竹田市街近くまで戻ってきて、ようようロを見つけ、ピザまんとコーヒーを買って、ちょっと一休み。せっかくここ数年の懸案を果たすことができたので、もう少し豪勢に行きたかったのだが…苦笑


つづく
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