- 今日は、練馬区編の続き。練馬区関町周辺を中心に、以前から気になっていた三鷹周辺、武蔵野市役所周辺の野外彫刻を探ってみることにした。ルートは、三鷹駅から北上して、練馬区に入り、関町周辺を歩くというプラン。また、先日、西荻窪駅周辺に籔内佐斗司の六童子像があることを知ったので、練馬区を探った後は、善福寺公園を抜けて、南東に歩き、西荻窪駅周辺の野外彫刻も併せて訪ねることにした。つまり、武蔵野市・練馬区・杉並区と歩こうかと(実はほんのちょっとだけ西東京市も歩いた)。まあ、天気もいいし、のんびりいこう!
- 最寄りから西船橋経由で東西線・中央線を乗り継いで、三鷹駅まで最安値ルートで移動。だいたい1時間30分ほど、10:10頃には到着。
- 三鷹駅北口周辺 まず三鷹駅北口周辺を探る。北口は三鷹市ではなくて、武蔵野市なのね。北口駅前ロータリーの、《世界連邦平和像》は再訪だが、暮かけていたり、クリスマス時のイルミネーションに囲まれていたりで、これまであまりいいタイミングでは訪ねていないので、今回はじっくりと観覧。また、北口交番の隣に国木田独歩の詩碑があることは、今回初めて知った。その後、少し早いが駅前で昼食を食らい、次の目的地に向かう。
北村西望《世界連邦平和像》(1967/1969.11建立)。大阪城公園にも西望の《世界連邦平和像》(1973.11設置)があるのだが、それはこの像とは別の像(→ここ)。台座には、西望筆の銘板の他、次のような文面がやはり西望筆で付されている。
全面的破滅を避けると
いう目標は 他のいかなる
目標にも優位
しなければならぬ
アインシュタインの平和
原則にのっとり 武蔵野
市議会は 一九六〇年
世界平和連邦宣言を
議決した
戦争も平和もともに
人間の心に発する
女神よ願わくは 地の
はてまでも 天翔けり
全人類ひとりひとりの胸に
聖火を点せられよ
一九六九年十一月建之
武蔵野市世界連邦
平和像建設委員会
西望筆
「獨歩詩碑」(1951.3建立)。武蔵野市による。制作チームは、碑文:武者小路実篤、肖像レリーフ:佐土哲二(独歩次男)、施工:米内石材店。碑文は「山林に」自由」存す」。
朝倉響子《女 Woman》(1970)
- 成蹊大学正門前けやき並木 五日市街道を南東方向に10分ほど歩いて、成蹊大学の正門前まで歩く。ここで山本正道作品を観覧。そのままけやき並木を歩く。途中に、成蹊学園の教員でもあった中村草田男の句碑があった。
山本正道《こもれび》(2000.3設置)
中村草田男句碑「空は太初の青さ妻より林檎受く」(2011.11建立)。句は1946年の作。成蹊学園創立100周年を記念して建立。
- 武蔵野市けやきコミュニティセンター 小畠廣志の女性像がけやきコミュニティセンターの中庭にあることを知り、立ち寄った。小畠廣志(1935-1996)は武蔵野市出身の彫刻家で、東京藝大で彫刻を学んだ後(菊池一雄研究室)、主に二科会で活動。その後、美学校から独立したKOBATAKE彫刻工房で、後進の指導をした、とのこと(wikiなどを参照)。
小畠廣志《花》(1999.5設置)。中庭に設置。検索:小畠広志
- 武蔵野総合体育館周辺
小畠廣志《勝利》(1958)
倉田光太郎《連奏》(1989.11)
小畠廣志《こども平和像》(1990)。武蔵野市世界連邦宣言30周年記念。
- 武蔵野市役所周辺
北島一夫《生きる》(1972/1986寄贈)。写真の通り、市役所を囲む池の中に設置されていた。
北村西望《花吹雪》(1980.5設置)。波ありバージョン。武蔵野市役所新庁舎落成を記念して制作。武蔵野市編の最後も北村西望作品を掲載。波なしバージョンも含めると、《花吹雪》は相当数観たと思うが、一度、上の方から眺めてみたい。