かけらを集める(仮)。

日記/旅行記+メモ帳+備忘録、みたいなものです。

山本精一「CHAOTIC SOUNDTRACKS vol. 1」

山本精一コンサートスケジュールより
(暗闇の中での架空の映画風「気配上映」&「サントラ」「視聴」会)
上映:無像映画 「プリズム夫人の冒険」(2013) 「おまえどこ行っとってん」(2013)
サントラ実演:山本精一 (エレクトリックギター)
食料、飲み物、持ち込み自由。幼児入場不可。

照明を落としたまっ暗闇の中でのサンプラーとギターを用いた演奏。予告の「無像映画」のサントラ演奏会という設定を(一応)たよりに、耳を澄ましてみる。

前半はいくぶんアブストラクトな展開、後半は(おそらく)映画、TVドラマ(海外の映画/ドラマの吹き替えが多かったように思う)、アニメ(キアという固有名詞あり。ガンダム?)などから引用、コラージュした台詞群が加わる(ちなみに元ネタ、一つもわからなかった)。

予告では、「プリズム夫人の冒険」(2013) 「おまえどこ行っとってん」(2013)の2作が上演されるとのことだったが、パフォーマンスは通して行われた。前半部と後半部がそれぞれ2作に相当するか? あるいは、予告はなかったことになったか。

なお、本編の前後に薄明かりの中でプロローグ、エピローグ的なギターソロあり。静謐で愛おしい感じ。全体で90分弱のセット。

いったん終了した後、客出しのつもりで、ハーモニカなどを演奏していたのだが、当然、客は帰るはずもなっく、ぱっと演奏をやめて、退場。

思うに、このライブ、先日再演された「おかえりなさい、うた」、特にepokでの山本が音楽をつけての上映がきっかけになったのではと想像するがいかがか? (完成したものに音をつけることの難しさみたいなことを言っていたようであるが[裏とれてません]。) 

また、本編後半部分、ナスカカー中屋浩市とJOJO広重によるユニット、kishidashinのパフォーマンスを連想した。kishidashinは中屋の編集した岸田森関連の映像に即興で音をつけるというコンセプトなのだが、その音ではなく、中屋の編集した映像についている台詞などの音声を連想したのである。その編集センスの「関西」感というか(山本精一の方は、kishidashinよりしつこくはないけど)。

なお、この日の演奏ではナチュラル/メープルネックのシンラインを使用。これは初めて観た。

相変わらずの、山本精一の、数々の奇矯な発想/思いつきと、それをやらないではいられない姿勢、実際にやってしまう力業の数々はほんとうにユニークで、おもしろい。と、改めて思った。