かけらを集める(仮)。

日記/旅行記+メモ帳+備忘録、みたいなものです。

 旅する“エキゾチシズム”−日本の画家たちが見た〈異国〉− (大阪市立近代美術館(仮称)心斎橋展示室)

ここではないどこかへ行ったときに感じるあのワクワク感,これをエキゾチシズムと呼び,この感覚が何かしら表出されている絵画(日本画,洋画,挿絵などなど)をコレクションの中から選び,「第1章 名所から海外へ 日本画家たちの”旅”」「第2章 理想郷(ネバーランド)と日常 ”心の旅路”(チューリップかい!? 引用者)から生まれた精神遍歴の”異国”の絵画」「第3章 遠い”異国”へ 洋画家たちの”旅”」「参考展示 明治本の中の「異国」と「異郷」」の4章立てで構成した展覧会.
意外にヴォリュームがあり,なかなかおもしろかったです.
御船綱手《北米ナイアガラ瀑布》《瑞西ルセルン湖畔景》(1912)が興味深かったですね.これは日本画なんですが,まあ,縦長の掛幅なわけです.その枠組みに欧米のいわば壮大な風景を収めるわけで,そのあたりの工夫が見どころ.特にナイヤガラの滝なんか,アップと全景が画面の上と下に構成されていたりして,とてもユニークでした.
それから,竹内栖鳳《獅子図》もなかなか.これは金地屏風なんですが,そこに一見写実的にライオンが描かれています.が,鼻面あたりをよくよく見つめていると,なんだか変な具合にデフォルメされていて,実に奇妙な感じでした.
チケットやパネル類にエアメール風の赤と青のしましまの縁取りがしてあって,ちょっと雰囲気がありました.
会期は12月4日まで.前期:〜10月25日,後期:10月27日〜.第1章と第2章に大きな展示替えがあるようです.