かけらを集める(仮)。

日記/旅行記+メモ帳+備忘録、みたいなものです。

 東京国立博物館・平常展

あまり時間がなかったこともあり,とりあえず展示期間終了の迫っている本館の2・3・10室を中心に見てきました.
各室の見どころは

  • 2室 『元暦校本万葉集(巻第1・6・12・18)』 (って,2室[国宝室]の展示はこれだけですが...)
  • 3室 《餓鬼草紙》,狩野元信《祖師図(大満送大智・香厳撃竹)》
  • 10室 喜多川歌麿《青樓十二時續》シリーズ

あたりでしょうか.
《餓鬼草紙》(紙本着色・1巻)は描線がとても美しかったですね.描かれている内容とはかけ離れた印象ですが,シャープな印象でした.それから,冒頭の貴族たちが管弦の宴を催しているところに現れて,貴族たちにそれぞれまとわりついている餓鬼たちがちょっとユーモラスで可愛かったり.手乗り文鳥ならぬ「肩乗り餓鬼」..って,これは違うか!?
元信《祖師図》(東博の表記では「伝狩野元信筆」になっています)は,もと大徳寺塔頭大仙院の方丈画だったもので,元信の人物画の代表作といっていいものです.もと衣鉢之間を飾る障壁画ですが,展示の《大満送大智図》《香巖撃竹図》は東側の壁貼付だったもの.衣鉢之間の障壁画はこの他に,南側の襖絵4面があり,これも現在は掛幅に改装,東博に所蔵されています.ということで,どうせなら全図をどかーんと展示してほしかったですね(ちなみに今月の京博では同じ大仙院の方丈檀那之間のもと襖絵,狩野元信《四季花鳥図襖》8面がどかーんと展示してありましたゾ!)