かけらを集める(仮)。

日記/旅行記+メモ帳+備忘録、みたいなものです。

姜泰煥+ジム・オルーク+山本達久(Plan-B)

出演:姜泰煥[as]、ジム・オルーク[モジュラーシンセ+effects]、山本達久[dr]
       姜泰煥
 山本達久       ジム・オルーク
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       [客席]
※「Breath Passage 2016」として。

姜泰煥は、いつものように中央に設置された台上の座布団に胡座をかいての演奏。ジムは、ハンドコントロールのついた小さなシンセと、これも小型の赤い筐体の、キーボード付きのシンセ(初めて見た)に、カテドラルなどのエフェクター。山本は、1タムのドラムセット。ドラムスティックの他に、いつもの菜箸や解体した泡たて器?など。ノンPAでの演奏。(録音のためにマイクが立っていた。)
演奏は、2セット+アンコール。微弱音や繊細なアンサンブルを含む音響系(死語?)のアプローチで、個人的にはすこぶるおもしろい。
1st setは、ジムのシンセソロに始まり(Steamroomシリーズのよう!)、それに山本達久が加わり(第一声はシンバルの弓弾きで、短い弓を素早く上下させ、キコキコと)、さらに山本ソロとなったところで、姜泰煥が加わり、姜・山本デュオ、姜泰煥ソロと続き、一段落したところで、トリオとなる、という展開。2nd setは、姜泰煥ソロに始まり、同様に、ソロやデュオを含んだ演奏が続く。各演奏家が演奏していないときの耳を澄ます姿が印象的。
姜泰煥のマルチフォニック、循環呼吸奏法は、それだけで、十分に素晴らしいのだが、この日はジムと山本とのアンサンブルによって、殊更素晴らしかったように思う。空間全体に、サックスを通った呼気のうなり、ひびき、とどろきが、柔らかく広がる。この音響は唯一無二だなと改めて。
姜泰煥のライブは、来日する度に、1公演、または、2公演と観に行っているが、ここのところのセッションが、個人的にはちょっと響いてこなかったので、今回、二の足を踏んでいたのだが、出かけてよかった。山本達久とのデュオ、勝井祐二+ヒグマ春男とのトリオも観たかったなとも。