かけらを集める(仮)。

日記/旅行記+メモ帳+備忘録、みたいなものです。

 山口晃 展 ラグランジュポイント  (中京大学・アートギャラリー C・スクエア)

山口晃の新作個展.
出品は5,6年前からアイデアを温め続けていたという新作インスタレーションの他,衝立絵の四天王像4点,掛幅仕立ての武者(というか野伏?)絵が6点.タイトルはいずれも不明ながら,インスタレーションは《ラグランジュポイント》,四天王像は,それぞれ《持國天》《増長天》《廣目天》《多聞天》と思われる(《廣目天》のみ,パンフ他でタイトル判明).
インスタレーションは,ネタバレになるので,詳しくは書かないが(と,思ったら,C・スクエアのサイトに写真が載っていた),なかなか壮大な作品.思わず「皇国の興廃此の一戦にあり.各員一層奮励努力せよ」と独裁者風に演説をしてきた次第(ウソ).
四天王像は『菊燈台』の挿し絵の系統の作品.そこはかとないエロスに惹かれる.また,近接して見たとき,画面の表層に残る画家の手つきが生々しく,これまた惹かれる.四天王像に引き続き,八天や十二神将なども手がけてほしいもの.また仏像(立体)を作ってくれないものか,とも思う.
この個展は名古屋展の後,東京のMIZUMA ART GALLARYに巡回する(内容が全く同じかは?).制作途中(推定)の作品もあったので,東京展ではどうなっているか,楽しみだ.
無料配布のパンフには,山口惠子(画家のご母堂),山口晃のテキスト,画家の経歴の他,『三都圖』(2003)のうち「名古屋」の図版,「UP」連載の「UP版すゞしろ日記」第1,6,9回の再録などあり.「すゞしろ日記」の単行本化も待ち遠しい.
【メモ】第77回企画「山口晃 展 ラグランジュポイント」 2006.10/30〜11/25(日・祝は休) 9:00〜17:00 入場無料