かけらを集める(仮)。

日記/旅行記+メモ帳+備忘録、みたいなものです。

「富士山 信仰と芸術」、「白の表現 現代のコレクションから」(静岡県立美術館)

特別展「富士山」は、世界遺産に登録された記念の展覧会で、富士山に縁の深い静岡(静岡県立美術館)・山梨(山梨県立博物館)により、企画・開催されたもので、富士山信仰の歴史的変遷と信仰をベースに生み出された芸術作品の多くを展示するもの。章立ては、「富士山イメージの形成と継承」「神仏の坐す祈りの山」「富士講の時代」「世界の中の富士山」となっている。美術史的には、近代以前の作品を取り扱う。
興味深かったのは、富士山のイメージ/表象がかたまりきらない頃の絵画、たとえば《遊行上人縁起絵》第二巻や、聖徳太子絵伝に描かれる富士山などなど、のへなちょこな感じがおもしろかった。また、富士参詣曼荼羅数点が並べられ、変遷や特徴がわかりやすく説明されていたのもよい。
ただ鍬形螵斎《江戸一目図屏風》も出品されるようだが、タイミングが合わず、またしても見ることができなかったのは個人的に残念だった。
コレクション展「白の表現」は、タイトルのとおり、現代美術作家による白い作品を、館所蔵、館寄託(こちらの方が多い)の作品からセレクトした展覧会。