かけらを集める(仮)。

日記/旅行記+メモ帳+備忘録、みたいなものです。

瀬戸内国際芸術祭 男木島・女木島・犬島

高松港[フェリー]→男木島→042→043→044→055→056昭和40年会→053→052→051→049→050→045→048→047→057→046→男木港[フェリー]→女木島→034→031・032→033→036大竹伸朗《女根/めこん》→037→038→女木港[フェリー]→高松港→143→[高速船]→犬島→092→091犬島精錬所美術館→093→099→095→094→096→097→098→維新派→犬島港[高速船]→高松港

6:00に起床。準備をして、ホテルの朝食バイキングを食らう。7:00過ぎにホテルを出る。港まで15分ほど歩く。
8:00発の男木島行のフェリーに乗船。女木島を経由して、約40分ほどで、島に着く。前回来たときは、灯台まで歩いたが、今回は灯台は割愛。男木島の中心部に散在する作品を見て回ることする。


高松港からフェリーで男木島へ向かう。


男木島
男木島の家々は港に迫る斜面の上に折り重なるように建てられている。家の間を道がうねうねと縫うように走っている。その道を歩きながら、作品を見て回る。歩いてまわることで、単に作品ではなく、町の成り立ちや家の仕組みなども併せて観ることができる。使われなくなった民家をリノベーションしたり、あるいは展示空間として利用した作品が多く、窓から見える海と島の美しさを借景にするタイプの作品がいくつかあった。中でも、053.角文平《AIR DIVER》は、窓から見える海を借景とし、室内に(芸術祭の会場となった)瀬戸内の島々と行き交う船の模型を設えているが、海だけではなく、ちょうど窓の外に大きく見える女木島だけは模型とせずに実物の島をそのまま室内の風景と接続させている。その機知がおもしろかった。
056.昭和40年会昭和40年会 男木学校》がお目当ての一つだったのだが、まあ、彼らはどこにいても彼らだった、という印象を改めて持つ。


↑男木港。左端に見える建物が、案内所などを兼ねた042.ジャウメ・プレンサ《男木島の魂》。


↑044.西堀隆史《時の廊下》 港近くの民家の中に、香川の伝統工芸品である和傘(の骨)を無数に使って、構築した作品。だが、この写真ではわからない。



昭和40年会の会場。



↑向こうから、男木島の猫が歩いてきた。話しかけたが、無視された。顔色ひとつ変えやしねえ。


↑男木港から次の目的地、女木島を遠望する。


女木島
男木島からはフェリーで20分ほど。男木島の家々が斜面の上に折り重なっていたのに対し、こちらは平坦な海岸に平らな家々が建てられている。海岸沿いには防風壁(「オオテ」と呼ばれる石垣)が作られ、その背後に家がある。道の細いうねうねとした路地が多く、こうした路地を歩いていると、ちょっとした異界に迷い込んだような感がある。今回は、鬼ヶ島大洞窟は割愛して、歩いてまわれる範囲で作品を観覧。写真は撮らなかったが、もちろん、いちばんのお目当ては、036.大竹伸朗《女根/メコン》。期待に違わず、スケールの大きな作品だった。
維新派の屋台村があるので、昼食は抜こうかなと思っていたのだが、歩きまわっていると、やはり小腹が空いた。通りかかった「鬼の台所」という店に入り、カツ丼定食(500円。安い)を食らう。カツ丼にぶっかけうどん(かけうどんも選択可)、それにたくわん。いささか炭水化物過多であるが、おいしかった。


↑女木島、海沿いのオオテ。細く入り組んだ路地がおもしろい。

犬島
女木島から高松港にいったん戻り、維新派「MAREBITO」観客のためのチャーター船に乗り換えて、犬島に向かう。小型船で、船内に冷房がなく、この日の気温からすると、かなりつらい移動となった。
犬島で下船し、チケットセンターを覗いた後、精錬所美術館、島内の家プロジェクトと見て回る。いくつか新しい作品も増えていた。一回りした後、海水浴場に設えられた維新派「MAREBITO」の会場へ。そして、屋台村で、お定まりの腹ごしらえとビール。「MAREBITO」の感想はまた別に書こうと思うが、一言で言えば、すばらしかった。前日の雨中、初日をご覧になった方々には申し訳ないが、天候もすばらしく、また、俳優の演技、内橋和久の演奏、照明、音響などのスタッフワーク、どれもどれも素晴らしかった。
帰りの船は、あまり気持ちいいので、外の席に座ってみた。見上げると、たくさんの星が空を覆うようにまたたいている。島々から漏れる明かりがなつかしい。
と、突然、船が止まり、もと来た方向に向かう。どうも、先行した小型船がエンジントラブルでスピードを出せなくなったようで、乗客をこの船に海上で乗せ替えることになったようだ。このため、40分ほど遅れて、21:40頃、高松港に到着した。
この日は、屋台村で満腹していたので、そのままホテルに戻り、ぐっすりと眠る。


高松港にいったん戻る。空には青空が広がる。


↑船中から犬島を遠望。見づらいが、旧精錬所の煙突が見える。


↑犬島到着。犬島を初めて訪れたのは、維新派「カンカラ」公演のとき、2002年の夏だった。写真の、犬島チケットセンターもなく、もちろん精錬所も廃墟のままだった。


↑犬島精錬所美術館へ向かう道筋。



↑犬島の猫。首輪があるので、飼い猫と思われる。こちらは相手をしてくれた。


↑うさぎ椅子。犬島の展示各所に置かれていた。持って行っちゃうなんて悪い考えを起こす人間は島にはいない。


↑犬島海水浴場へ向かう。維新派公演の会場が見えてきた。


↑劇場を客席後方から見たところ。


↑舞台(上演中に限って、撮影禁止だった)。海と折り重なる島々が背景。その中央、曲線を描いて堤防が伸びる。数脚置かれた椅子は重要な役割を持った小道具。


↑舞台下手に設えられたオーケストラピット(内橋席)


↑夕陽を眺めながら、ビール片手に開演を待つ。幸せとはこのことか。


↑終演後の舞台。舞台の上で月影が揺らめいている。


↑帰りの船は、あんまり気持ちがいいので、外の席に座ってみた。海に落ちないようにしないと。