かけらを集める(仮)。

日記/旅行記+メモ帳+備忘録、みたいなものです。

「ブラジル先住民の椅子 野生動物と想像力」(東京都庭園美術館)


ブラジル・サンパウロの出版社、ベイ出版のブラジル先住民の椅子のコレクションによる展覧会。メイナクの人々の動物を象った椅子を中心に、90点で構成。また、会場構成は、伊東豊雄が担当した。無銘のいかにも無骨かつマジカルな椅子から、(アートと出会って以後の)作者名のあるより洗練された工芸的な椅子まで、なかなかおもしろい。豹やアリクイなどの造形が興味深かったが、いちばんはエイかな。エイを椅子にだなんて、ちょっと思いつかない。ユニーク。本館の展示は、円を基調にした台を利用。その上に類似のモチーフの椅子が2、3種並ぶ。新館では、外周に少しずつ椅子を半円形に置き、点点を床に描いて結界とする。中心部には、観客が座って眺められるように円形のソファ、スツールをたくさん置いた。椅子の半円、弧の連なりが、いかにも伊東豊雄らしく思われた。床面に点点を描いた結界も緩くていい感じ。メイナクの人々による椅子制作の様子を撮った映像上映もあり。




新館前の、エドゥアール・M・サンド《座る豹》(1930/ブロンズ)


東京都庭園美術館には、安田侃、オシップ・ザッキンと、上に載せたサンドの豹の他にも野外彫刻があったはずだが、先頃の再整備の際に移設でもされたのかな?