かけらを集める(仮)。

日記/旅行記+メモ帳+備忘録、みたいなものです。

名古屋


  • あいちトリエンナーレ2016の名古屋会場と、愛知県立芸術大学の創立50周年記念展「芸術は森からはじまる」、地点による「みちゆき」を観ることの3つが今回の大きなお目当てで、青春18きっぷ(その2)の最後の2片を使って、なるべく交通費をかけずに往復するつもりだったのだが、2、3日前に「芸術は森からかはじまる」関連のイベントとして、10日の16:00から檜垣智也のアクースモニウム・コンサートがあることを知り、これも何かの縁だとばかりに、予定をいじって、併せてこのコンサートにも参加することにした。(ただ、コンサート終了後、どうあがいても18きっぷのみで10日中に帰り着くのは不可能なので、一部、新幹線を使うことにした。このあたりのどたばたは明日の項に。)
  • 行きは、青春18きっぷ利用、始発で、最寄り4:57→5:38東京5:46→8:05沼津8:08→10:16浜松10:20→10:54豊橋11:03快速→11:53金山、と順調に乗り継ぎ、金山で下車。
  • 金山も大きな駅なので、名古屋駅のようにホームに立ち食いきしめんがあるだろうから、これを食らおうと思ったのだが、案に相違して、これがない(名鉄のホームにはあったかも)。あきらめて、駅近くで掻き揚げそばなどを食らう。440円。そばはいまいちだったが、天ぷらは店で揚げていて、なかなかよろしいかと。
  • 金山から地下鉄名港線で、築地口まで。240円。ここで下車。名港線は初めて。Minatomachi POTLUCK BUILDINGにて、開催中の「ほったまるびより O JUNと吉開菜央」を観覧。吉開の40分ほどの映画「ほったまるびより」に、O JUNの作品を対置させた展覧会。前室のO JUNのパート、床面にも作品が並べられ、一方の壁面ではそれらを少し高いところから観られるようにバルコニー?が仮設されている。並べられているものも、ペインティング、ドローイングやオブジェ、古い写真、あるいは金属の塊といったものまであり、その構成に、連歌のような、あるいはもの派のようなたたずまいを感じる。吉開作品は40分ほどの映画作品だが、柴田聡子が音楽を担当するとともに、出演もしていた。知らなかった。古民家を舞台に、そこに住むシンガーソングライター?と、家に棲みつくの大気の精?(ダンサー4人)と風呂桶に囚われた水の精?(ダンサー1人)による、ほのかなエロスを基調にした作品。水の精が、大気の精を引き込み、身代わりとし、自らの縛めを解き放つ。柴田ファンは必見だな。

  • 名古屋のこのあたりは初めて。なにやらおもしろそうな場所で、歩いてみたい気もしたが、予定が詰まっているので、それはまたのこととして、先を急ぐ。
  • 築地口から矢場町まで地下鉄で移動。270円。三越百貨店にお世話になるなど。ここから歩いて、KENJI TAKI GALLERYまで。杉戸洋展を観覧。90年代の作品が中心。2Fのカーテンのある部屋がよかった。


  • 続いて、あいちトリエンナーレの栄会場へ。栄会場は、町中の、使われていないオフィスビル/雑居ビルを部分的に使っての展示。旧明治屋栄ビルが、インフォメーションセンターもあり、展示数も多いメイン会場だったが、行路上、中央広小路ビル会場から見て回ることにする。N72は、「交わる水 邂逅する北海道/沖縄」と題されたコラムプロジェクト。切実なテーマな上に作品の質も高く、初っぱなからたいした見応え!出品のどの作家も興味深いが、なかでもミヤギフトシ作品が素晴らしい。映像作品が多く、じっくり観れば、ここだけでも2時間ほど必要になる。
  • 続いて、旧明治屋栄ビル。ここはビルの1〜3Fまでを使って、5人の作家の作品を展示。寺田就子の繊細な光のたゆたいが美しいガラス作品がよかった。端聡のインスタレーション作品も素晴らしい。
  • 栄会場の最後に、損保ジャパン日本興亜名古屋ビルへ。ここは、大巻伸嗣作品の展示。表に花柄の自動車が停めてあったが、メインの展示はこれではなく、ビルの1Fの一部を、暗室にし、その中で、紗の大きな布地を風で揺らし、ほのかな光を当てる、というインスタレーション作品。15分ほどの鑑賞で、室内は15人定員。入場まで、少し待つ。後方のベンチに座って観ることもできるが、できたら、できるだけ前方で観た方がいいかも。
  • ここまでで、すでに夕刻が迫る。思った以上に時間がかかってしまった。金曜日なので、愛知芸術センターの展示は20:00まで観られるが、19:00過ぎから「みちゆき」を観るので、あと2時間もない。ただ回るだけなら、2時間で芸文の8Fか10Fの1フロアぐらいは見て回れるだろうが...どうしようか...と悩んでいるうちに、空腹をおぼえ、ついメシを食らいに行ってしまう。
  • カレーでも食らうかと思ったが、ふと立ち止まった目の前に定食屋。ちょっと小洒落た感じで、苦手分野だが、まあ、何かの縁だ笑、と入店。まんぷくランチ(あじフライ、鶏の唐揚げ、ソーセージにお総菜数種、まぜごはん、味噌汁)790円を食らう。ごはんと味噌汁はおかわり可。まあまあかな。


  • というわけで、結局、さらに時間もなくなり、芸文の有料箇所は次の機会にして、今回は無料で観られるところをとりあえず見て回る。(チケットがパスポートではなく、1回券なので、一度スタンプを押されると、当日しか観られない。ここのところ、あまり時間をかけずにぱっと見になってしまい、残念だったことが多かったので、慎重になってしまう。)
  • 続いて「みちゆき」の初日を観覧。ポスト311演劇の一つの典型。
  • 終演後、ホテルまで歩いて移動。今回宿泊は、ホテルチヨダナゴヤ。何度も泊まっているが、今回は4Fのツインをシングルユースできた。これは初めて。格安だが、朝食もつき、まあまあ設備も一通り揃っている。Wi-Fiもよし。栄からも、名古屋駅からも歩いて来られるのがいい。
  • ただ、エアコンが効きすぎで、Lowにしても、寒い。オンオフで調整していたが、オン状態で寝入ってしまい、風邪をひいてしまう。喉痛い。