かけらを集める(仮)。

日記/旅行記+メモ帳+備忘録、みたいなものです。

「CCMAコレクション いま/むかし うらがわ」(千葉市美術館)


千葉市美のコレクションのうち、浮世絵関連のコレクションと現代美術のコレクションを「うらがわ」をキーワードにリッミクスした展覧会。
現代美術では、初めてではないが、宮島達男《地の天》(1996)や須田悦弘《芙蓉》(2012)といったところがやはりよかった。本を焼成した西村陽平の作品もおもしろかった。
浮世絵では、ここのところ、一頃の国芳に続いて、芳年の展覧会が各所で開催されているようだ。国芳ほどブームが来たという感じではないものの、おかげでいろいろな芳年を観ることができて、これは幸い。今回の展覧会でも、芳年が割と多めに出ていたという印象。中でも、「風俗三十二相」(明治21年[1888]、32枚揃え)が全点出ていたのが珍しい。このシリーズ、猫が出てくる《うるささう》や洋装の美人妻《遊歩がしたさう》あたりの数点はよく見かけるが、全点揃いでの展示となると、あまりなかったと思う。確かに、いまいちなものも含まれるとはいえ、コンプリートできたのはうれしい。
また、終盤に展示の、麻布一本松狩野家資料の粉本・縮図の類も興味深かったなと。