かけらを集める(仮)。

日記/旅行記+メモ帳+備忘録、みたいなものです。

札幌

  • 少し寝坊。8:00過ぎに起床。身支度をして、チェックアウト。今回はホテルの朝食はなし、なので、すすきので、適当な朝食を適当に食らい、地下鉄で、すすきの→大通→円山公園と移動。ドニチカきっぷ、520円。今日は、昨日と打って変わって、いい天気だ。
  • 円山公園駅から徒歩で、円山動物正門まで歩く。途中から、円山原始林の縁沿いに木道があったので、これを歩く。とても気持ちがいい。街中からすぐのところにこんな場所があるのか、と感銘。どれくらい時間がかかるかわからないので、今回はパスしたが、道を折れ、円山に登りたくなるなど。


  • 地下鉄駅から20分ほどで、動物園正門に到着。パスポート提示で、300円。正門近くの7でコーヒー休憩の後、西門近くのクワクボリョウタの展示会場へ向かう。途中、いくつか動物舎を見学。家族連れ、カップルばかりで、おっさん一人はオレだけ苦笑 かなりうさんくさい再苦笑 カンガルー→フクロウ、タカ→キリン(いない)、ダチョウ、サーバルキャット、ミーアキャット、→サル山→カバ、ライオン(いない)、ブチハイエナ(いない)、エランドと回って、クワクボリョウタ会場に行くが、受付で、調整中とのことで、10分ほど待って欲しいと言われたので、再び、動物を見に行く。アムールトラユキヒョウ→再びカバ、シマウマ、エランド→再びダチョウと回り、やっとクワクボリョウタ展示を観覧。


円山動物園正門。

お食事中のカバを見学。

  • SIAF:クワクボリョウタ《LOST #16》(2017) クワクボリョウタの、鉄道模型と日用品を組み合わせた影絵作品「LOST」シリーズの最新作。鳥瞰図作者の吉田初三郎の仕事にインスピレーションを得たという。今回は、光源を搭載した模型列車は3台になり、日用品の他、会場が動物園からか、動物のフィギュアが使われていた。


クワクボリョウタ展示会場。以前はイベントスペースだったらしい。

  • このまま動物を眺めていたい気もするが、この先も予定がいろいろとあるので、動物園西口から退場して、本郷新の野外彫刻を観て回ることにする。このあたりには、本郷新の野外彫刻が数多くある。
  • 本郷新の野外彫刻:まずは円山球場の北側にある《南部忠平顕彰碑》を観覧。折しも、円山球場では、都市対抗野球の予選をやっている。売店や食堂がちょっといい感じで立ち寄りたい気もしたが、まあ、先を急ぐ。球場から円山庭球場の横を抜け、北1条宮の沢通りに出る。ここを道沿いに西方向に少し歩き、宮の森明和地区会館前に設置された《鳥を抱く女》を観覧。ちなみに「鳥を抱く女」シリーズは、知られているだけでも14作ある(20作以上作ったが、石膏像の一部は壊したようだ)。本郷自身は、シリーズ中、この宮の森明和地区会館前に設置したものが一番のお気に入りだったようだ。続いて、すぐ近くの宮の森美術館へ。この美術館は3回目の訪問。


本郷新《南部忠平顕彰碑》(1964)。南部忠平(1904〜1997・札幌生)は、1932年開催の第10回オリンピック・ロサンジェルス大会の三段跳び金メダリスト。この顕彰碑は、1964年に南部忠平顕彰会によって建立された。作者の本郷新と南部忠平は、北海中学校で同級生だったとのこと。



本郷新《鳥を抱く女》(1966)。宮の森明和地区会館建設記念、宮の森連絡所開設記念として、1992年に設置された。

  • SIAF:石川直樹展「New Map for North」(札幌宮の森美術館)。パスポート提示で、300円。企画協力のアヨロラボラトリー(立石信一/ 国松希根太)の二人の作品も数点展示されていた。写真は石川の撮った北海道各所の写真が場所別にいくつかのパートに分けての展示。ちょっとこれは…強く印象に残ったのは、白老と登別の間、地名としては今では残っていない「アヨロ」という地区の写真。併せて展示の、アヨロラボラトリー、中でも、彫刻家の国松希根太の作品にも心引かれる。ちょっとここには実際に行ってみたい…などと、また、ぞわぞわと落ち着かない気持ちに。なお、国松は、飛生アートコミュニティの代表だとのこと。ひとわたり観覧を終え、宮の森美術館を後にする。



  • 本郷新の野外彫刻 宮の森美術館から少し歩き、宮の森緑地の入口(下)に。ここに、本郷新の野外彫刻がある。《太陽の母子》(1976/1990年設置)。これも、母子を主題にした作品で、同じ像がいくつか各地に設置されている(最初のものは、1976年、横浜馬車道(ウニオン前笑)に「アイスクリーム発祥記念像」として設置された)。ここから緑地に入っていく。小高く細長い丘を登る。ここも遊歩道が整備されている。ただ道の両側は灌木が茂り、眺望はあまりよくない。木の間から見えるお屋敷町の景色も見てみたかったのだが、ちらりと見えるだけ。10分も歩くと、すぐに上側の入口にたどり着いた。こちらには、大きな藤棚があり、この傍らにも本郷新の銅像がある。《鳥を抱く女》(1962)。ここから道路に出るとすぐそこが、本郷新記念彫刻美術館だ。


宮の森緑地の入口付近。中央に《太陽の母子》像が見える。


宮の森緑地の《太陽の母子》(1976)



宮の森緑地《鳥を抱く女》(1962)

  • 札幌市本郷新記念札幌彫刻美術館 美術館の方では、企画展「家族の肖像」展が開催中。企画展の最初のコーナーに、本郷新の《嵐の中の母子》(樹脂)が出ていた。《嵐の中の母子》像は、材質により、石膏、樹脂、ブロンズと、3種ある。「家族の肖像」展には、本郷の他に、今村育子、唐牛幸史、佐竹真紀、鈴木涼子、深澤孝史、門馬よ字子の作品が出品されていた。ひとわたり、観覧ののち、1Fの自販でコーヒーなどを飲んで休憩。『札幌彫刻美術館所蔵 本郷新作品目録』(2005)が、格安で売っていたので、これを購入。500円。野外のブロンズ像を観た後、記念館の方を観覧。本郷は、最初、小樽の春香山にアトリエを建てたが、ついで、札幌にアトリエギャラリーとして、上遠野徹の設計による建設した。現在は、記念館として、主に、石膏像などが、ところ狭しと展示されている。
  • 本郷新の野外彫刻:美術館・記念館の庭にブロンズ像数体とセメント像1体が設置されている。以前は、下記掲出のものの他に、《ライラックの像のトルソー》(1964)、《男のトルソー 風雪の群像部分》(1970)、《男のトルソー 風雪の群像部分》(1970)※同タイトルだが別作品。も出ていたようだが、今回は見当たらなかった。



美術館前庭、《わだつみのこえ》(1950)。銘板には「戦没学生記念像」わだつみの声」、背面の銘板には「北大わだつみ像建設期成会」昭和四十三年十月建之」制作者 本郷新」とある。この像は、もともと北海道大学の構内に設置するために鋳造されたが、結局、大学の許可がおりず、本郷新の春香山アトリエで、仮の除幕式が行われ、さらに、1981年、美術館が開館する際に寄託された。



美術館前庭、《裸婦》(1958)。


美術館前庭、《堰》(1967)。




美術館前庭、《砂》(1967)。




記念館前庭、《鳥の碑》(1963)。「鳥を抱く女」シリーズ唯一のコンクリート像。シリーズ中の他の像と異なり、この像の女は死んだ鳥を抱いている。


記念館前庭、《横たわるトルソー(風雪の群像 部分)》(1970)。

  • 本郷新の野外彫刻:《奏でる乙女》(1954)。


  • いささか疲れたので、帰りはどこか地下鉄の駅までバスで出ることにしようと思い、坂を下り、《奏でる乙女》の脇を抜けて、北一条宮の沢通りの彫刻美術館入り口バス停まで歩き、ここから西28丁目行きのJRバスに乗る。210円。地下鉄に乗り換えて、大通駅まで。ここで、少し歩いて、チカホの一角で開催中の「Public Art Research Center 7[PARC7:とおくのことを考える]」の展示を観覧。出展作家は、小林耕平(+山形育弘)《P/O/S/T》(2017)、照屋勇賢、山下麻衣+小林直人ら。加えて、札幌グランドホテルに立ち寄り、ここでも本郷新の銅像を見る。
  • 本郷新の野外彫刻:札幌グランドホテル(正面エントランス付近)、《Lesson》(1976)。札幌グランドホテルの新館がオープンした際に、コーヒーラウンジの入口に設置されたとのこと。改築に際し、設置場所が移された。




  • さらに、地下街をうろうろ。結局、500m美術館を再見して、地下鉄、JRを乗り継いで、バスセンター→新さっぽろ/新札幌→新千歳空港と移動。


  • SIAF:中崎透×札幌×スキー「シュプールを追いかけて」[2017](500m美術館) 再見!



白い壁面に緑のテープを貼って、雪空と雪山を表現しているのだけど、鉛筆?でへたへた風にスキーヤーが描かれている。中崎透の自画像かな?(これ、誰かの落書きではないよね?笑)

  • 帰りはバニラエアの921便。まあ、遅れもなく、時間通りに。成田では20:45発のバスに乗り、1時間ちょいで無事に帰宅。
  • 実は、Air Doの新千歳→羽田の最終便を利用すれば、羽田→最寄りの最終バスにも間に合うので、本日15:00開演のAsian Meeting Festivalの札幌2日目も観覧できたのだが、今回はいろいろと齟齬があったりして、見送ることにした。ちょっと心残りではある。