かけらを集める(仮)。

日記/旅行記+メモ帳+備忘録、みたいなものです。

彫刻放浪:札幌

  • 7:00頃、起床。身仕度をして、1Fで朝食バイキング。ごくふつうのメニューだったが、品数が多かったのはよし。ただし、お腹の調子がいまいちなので、自重して苦笑、少なめにしておく。一度部屋に戻り、一休みしてから、8:15頃、チェックアウト。
  • 北海道立近代美術館の野外彫刻など 今日は、まずホテルから大通公園方面に歩き、途中の野外彫刻をチェックしつつ、知事公館と北海道立近代美術館の野外彫刻を目指す。知事公館も美術館も何度か行っているのだが、改めて野外彫刻を確かめたくなり、でかけることにした。ただ知事公館はGW前まで冬眠中で、庭園でのんびりできなかったのはちょっと残念。あきらめてお隣の北海道立近代美術館へ。ひとまわり野外彫刻を観覧したのちに、ロビーの彫刻を観ようと思ったのだが、この日の朝はちょうど展覧会初日のセレモニーをやっており、ロビーに入れなかった。以前にも記したが、ブールデルの4像《自由》《勝利》《力》《雄弁》が、北海道立の4美術館に分かれて設置/展示されている(箱根の彫刻の森美術館や福岡市博物館などでは、4像を揃って設置/展示している)。函館美術館《自由》、帯広美術館《勝利》、札幌の近代美術館《力》、旭川美術館《雄弁》である(札幌だけ、野外ではなく、ロビーに展示)。今度、帯広で《勝利》を観る予定ができたので、改めて札幌の《力》も観ておこう、できたら、写真も撮りたいなと思い、訪ねたのだが、これまた適わなかった。まあ、やむなし。



適当に歩いていたら、北1条西14丁目の北海道文化放送前に出た。ここにいる《讃歌》さん(手前)も《躍進》さん(奧)も元気にしていた。なにより、である。本郷新《讃歌》《躍進》(1972)


札幌市教育文化会館前の、志水晴児《湧水彫刻》(1980)。正面からとった写真が逆光で真っ黒なので、裏側からの写真を掲載。本来なら、湧水の名の通り、彫刻の中から水が流れるらしい。


伊藤隆道《回転螺旋・1月》(1978)


新宮晋《光のリズムII》(1977)。大同生命保険相互会社が寄贈したもの。


本郷新《嵐の中の母子像》(1953)

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流政之《雲の砦Jr.》(2004)


安田侃《無何有》(1983)


新宮晋《風の対話》(1998)。これは2基1対の作品で、写真は美術館の建物に向かって左側に設置のもの。右側にもう1基設置されている。


飯田善國《時間の風景》(1979.11)。製作はナスエンジニアリング(株)。




山内壮夫《子を守る母たち》(1973)。彫刻の森美術館が寄贈したもの。

  • 地下鉄東西線の西18丁目まで歩き、円山公園まで移動。土曜日なので、ドニチカきっぷ520円を購入。駅からは、裏参道(南1条通り)を歩き、途中から木漏れ日の中、木道を歩く。このルートも2度目だな。今日は動物園前の《よいこつよいこ》と、円山公園の北東側、宮の森南1条通りに面したあたりの《岩村通俊之像》の2点がお目当て。


札幌(円山公園)の消火栓



円山動物園正門前の、山内壮夫《よいこつよいこ》(1952)。札幌の最初期の野外彫刻のひとつ。今年度、修理の上、設置場所が移されるようなので、改めて、観覧に来た次第。


円山公園の、《岩村通俊之像》(1967/1967.10設置)。北海道百年を記念して、北海道開拓功労者顕彰像建立期成会によって設置された4像のうちの一つ。加藤顕清の構想に基づき、佐藤忠良が制作。これで4像制覇。でも、真っ黒笑

1967年、北海道百年を記念して、建立された北海道開拓功労者顕彰像


円山公園(北1条西28丁目・市長公邸跡)の、ワグナー・ナンドール《母子像・ふるさと》(2011)。岩村通俊像のすぐ近くにあった。

  • 手稲駅と手稲コミュニティセンターの彫刻 手稲でのお目当ては、手稲コミュニティセンターの本郷新作品。手稲駅コンコースに國松明日香作品があるとのことで、これも観覧。手稲コミュニティセンターは駅の南西側にあり、歩いて10分ほど。少し坂を上がる。遠く見える手稲山など、まだ雪を被っていた。


JR手稲駅コンコースの、國松明日香《雪だるまをつくる人》(2002)

手稲コミュニティセンターの、高津和夫《希望の原点》(1985.10)。制作:日本造形、設計:瀧津建築事務所、施工:第一土建工業、菱中興業。銘板に「話す人 聞く人ありて 友情の 心触れ合う かたらいは 互に理解と協力の 輝く生命に 明日を築かん 昭和六十年十月 高津和夫(後略)」。

手稲コミュニティセンターの、本郷新《太陽の母子像》(1976/1985.10.19設置) 個人の寄贈による。

  • JR手稲→札幌/さっぽろ→福住 再び手稲駅まで歩き、手稲から札幌までJRで移動。260円。札幌からは地下鉄東豊線で福住まで移動。札幌ドームで野球の試合があるので、それを観に行く観客で電車はけっこう混んでいる。電車を降りて、バスに乗り換えるのだが、バスセンターと札幌ドーム方面の出口が同じ方向なので、BTにたどり着くまで、ずいぶんと時間を要した。時間によっては、福住から新千歳空港までバス利用も考えているので、乗り場と時間をチェックする。札幌中央バス・87すずらん公園東口行き12:40のバスに乗車する。このバスは期間限定の運行で、ちょうど4月21日、今日から11月4日までの運行とのこと。すずらん公園は以前真駒内からバスで行ったことがあるが、反対側の福住からも行けるだなと。10分ほどの乗車で、真栄3条2丁目バス停で下車。210円。大きな東光ストアがバス停前にあったので、つい入ってしまう苦笑 パンと飲み物など。続いて、ここからすぐ近くの、真栄春通り公園へ向かう。公園のベンチで一息ついて、彫刻を観て回る。


JR札幌駅東コンコースの、浅見和司《Legs“旅人の残像”》(2003)

  • 真栄春通り公園の野外彫刻 このあたりは住宅地が広がっている。どの家も、東京ならお屋敷サイズだが、こちらではこれが普通サイズなのだろう。敷地が広く、家と家の間に余裕もあり、殊更そう見える。住宅の合間を縫って、南北に春・夏・秋と細長く公園がある(冬はないようだ)。いちばん北側が真栄春通り公園で、ここに野外彫刻が6基設置されている。すぐ南の夏通り公園は改修工事をしていた。工事終了間近のようで、真新しいベンチなど、きれいになった公園が見えた。秋通り公園には行かなかった。


松隈康夫《連結》(1989)。公園の北側出入口を指し示す位置に設置。


手塚登久夫《梟家族'89》(1989)



黒川晃彦《切株に座って》(1989)。後方、切り株に、作者のサインがあった。



山本正道《かえり道》(1987)。少女の前に敷石を敷いた池?があった。まだ水は入っていない。


國松明日香《風の路》(1989)。こちらは公園の南側出入り口に設置。

  • 再びバスで、真栄3条2丁目→札幌ドーム、と移動。210円。帰りは88系統。


真栄3条2丁目バス停付近。大きな通りが国道341で、見えているのと反対方向に行くと、すずらん公園に至る。

バス停のすぐ裏に、厚別川が流れていた。

  • 札幌ドームの野外彫刻 プロ野球デイゲームの試合開始の14:00に合わせて、ドームにたどり着き、野外彫刻を観て回る。東側のサッカー場や芝地は問題なく観ることができたものの、ドーム周辺、特に西側は、ドームを入退場する人たちの誘導路を設けているため、観覧に制限があり、間近で観ることのできない作品がいくつかあったのはちょっと残念。また、ドーム内設置の作品も2点ほどあり、このうちのジョセフ・コスースは外側からも観られたが、フェリーチェ・ヴァリーニ作品は観られなかった。白石昌生作品は見落としてしまった。失敗。ドームの入場ゲートがやかましかったり、雑然としていたりしていたのと対照的に、東側のサッカー練習場や芝地はゆったりとした雰囲気だった。天気もよく、気持ちのいい陽気だったこともあり、彫刻回りなんてしないで、もっとのんびりとしてくればよかったかな笑




  • トム・シャノン《無重力の玉石》(2001)  ※接近できず。
  • 伊藤誠《森の中》(2001)  ※接近できず。
  • 大岩オスカール幸男《フェイジョン》(2001) 
  • 江頭愼《Roll Away the Stone/Brixtom 8,720km》(2001) 
  • 小林重予《みつけたくぼみに結実する》(2001) 
  • ジャン=フランソワ・ブラン《桃色の雲》(2001) 
  • 端聡《完全な場》(2001) 
  • 國松明日香《休息する翼》(2001) 
  • 立木泉《とり》(2001) ※2基1対の作品で、写真以外にもう1基あり。
  • 岡部昌生《風に触れる》(2001) ※未見
  • デウス・ミスロウスキー《世界のすみずみ》(2001) ※写真なし
  • ジョセップ・マリア・マルティン《ミルタウンの近く》(2001) 
  • 國安孝昌《北辰の竜神》(2001) 
  • 一原有徳《SDN》(2001) 
  • 田中信太郎《北空の最弱音(ピアニッシモ)》(2001)  ※接近できず
  • 安田侃《ひとつ が ふたつ》(2001)  ※接近できず
  • 奥山喜生《立体空間より平面空間への還元》(2001) 
  • PHスタジオ《ヌプカの家》(2001) 
  • 川俣正《Terrace:札幌ドーム》(2001) ※写真なし
  • 柳健司《大気の器》(2001) 
  • 楢原武正《球》(2001) 
  • 堀木淳平《Cのスロープ》(2001) 
  • ジョゼフ・コスース《位置づけられた世界(札幌)》(2001) ※写真なし
  • フェリーチェ・ヴァリーニ《楕円を通って》(2001) ※未見

>参考:札幌散策 彫刻ピクニック 03札幌ドーム

  • 札幌ドームから歩いて10分弱。地下鉄の福住駅に戻る。15:00過ぎで、空港に向かうのにはいささか早い。さて、どうしたものかと思案の後、創世川方面を再訪することにした。地下鉄で、福住→豊水すすきの、と移動。近くで、昼とも夜ともつかぬ適当な食事を適当に食らい、創世川公園に向かう。
  • 創世川公園の野外彫刻など 創世川公園の安田侃作品を再訪。先月はまだ雪も多く、作品もシートが掛けられ、冬眠中だったが、すっかりと目覚めていた。公園を南から大通公園あたりまで歩き、同じく先月は冬眠中だった大通公園佐藤忠良《開拓母の像》を観に行く。こちらも冬眠から目覚めていた。地下鉄に乗ろうと、ふと目を上げると、銀行の屋上に、山内壮夫作品が凜々しく見えた。


「創世川公園のアートワーク」


創世川公園の、安田侃《生誕》(2011)


創世川公園の、安田侃《天秘》(2011)。創世川公園には、《天秘》は2点あるが、写真は北側のもの。南側の《天秘》ではダンスの練習をしていて…


創世川公園の、安田侃《生棒》(2011)


創世川公園の、西野康造《スノーリング》(2010)


大通公園(大通西2丁目)の、佐藤忠良《開拓母の像》(1962/1963設置)。前回来た時は、冬眠中だったが、今回はすっきりとお目覚めだった。北海道農協婦人部連絡協議会が創立10周年記念に建立した。母から子に、未開の原野の象徴であるクマザサが手渡されている。


札幌市大通2丁目 北陸銀行札幌支店屋上の、山内壮夫《鶴の舞》(1966)。

  • これにてタイムアップ。ということで、地下鉄で大通→新さっぽろへ出て、ここでJRに乗り換えて、新千歳空港へ向かう。快速エアポートもそれほど混んではいない。新札幌で座ることができた。17:30頃、新千歳空港に到着。多少時間に余裕があるので、国際線ターミナルビルの前に設置された國松明日香の大作を観に行く。その後、国内線に戻り、保安検査場を通過して、出発ロビーへ移動。保安検査場出口には3ゲートとあったが、6ゲートに変更になっていた。


新千歳空港国際線ターミナルビル前の、國松明日香《北の翼》。

  • 帰りの飛行機は、バニラエアJW924便、新千歳19:30→21:05成田の予定。前回の新千歳→成田の飛行機は、オレの自爆ミスで酷いことになったが、今回は無事に保安検査場を通過し、無事に予定の便に搭乗できたので、ほっとする苦笑 席は窓側席で、機中は持参の本など読みつつ、楽しかった今回の旅行を思い起こしたりしていた。予定の時刻より少し早く、20:55頃には着陸できるようで、それならば、バスも21:25発に余裕で乗れる。よしよし。が、間もなく、着陸、というときに、窓から外を見ていたら、降下していた飛行機が、機体を立て直し、上昇、さらに大きく旋回しはじめた。えっ、着陸しないじゃん。どうした? 天気も良く、風の影響もないはずである。何らかの原因で、急遽、滑走路が使用禁止になり、そのため、飛行機は出発地の新千歳空港に戻るのではないか、と一瞬悪い予感が頭をよぎる。しばらくして、機長から(速度が十分に落とせなかったか、何かの理由で)着陸をやりなおすとのアナウンスがあり、予感が外れ、ひとまずほっとする。ここのところの連敗で悪い方に悪い方にと考えが行ってしまう苦笑 飛行機は着陸のやりなおしで10分ほど遅れで(それでも予定の21:05)、無事に着陸。バスで到着ロビーに移動して、なんとか、21:25発のバスにも間に合った。そんなこんなで、23:00前には無事に帰宅。