かけらを集める(仮)。

日記/旅行記+メモ帳+備忘録、みたいなものです。

観音崎→横須賀→根岸→馬車道


観音崎灯台

横須賀美術館の屋上から。


北村西望自由の女神》(部分)。横須賀市自然・人文博物館・前庭。

舟越保武《シオン》(部分)。横須賀市自然・人文博物館・前庭。

  • 秋の乗り放題パスを買った。7710円。明日、明後日と名古屋方面に(安く)出張るのに使う。パスは3日連続で使えるので、余った1日分で、神奈川方面に行くことにした。当初はヨコトリのつもりだったが、今日が第2木曜日の休場日であることに気づき(あぶない、あぶない)、予定を変更して、横須賀市自然・人文博物館前庭の野外彫刻を見に行くことにした。併せて、これも懸案の、馬の博物館に寄る。
  • 野外彫刻は、本郷新目当てで、神奈川県立近代美術館鎌倉別館・前庭の《わだつみのこえ》→横須賀市自然・人文博物館・前庭の《北の母子》→関内・馬車道《太陽の母子》と、回るつもりだったのだが、神奈川近美の鎌倉別館は現在改修工事中で、11月5日までは前庭の野外彫刻も観られるようだったが、工事のために作品の一部が撤収になっているとのこと、また、作品一覧に《わだつみのこえ》がないことから、今回、鎌倉は寄らないことにした。11月初頭の円覚寺建長寺の風入れに行きたいと思っているので(行けるのか、オレ?)、その時に立ち寄ってみようと思う。
  • 以上が昨夜までの、つもり、だったのだが、朝起きて、ネットでちらちらと地図を見ていたら、せっかく横須賀まで行くのだから、観音崎に行ってみるのもいいじゃないか。天気もよさそうだし。と思いついて、急遽観音崎に行ってみることにした。とりあえず、横須賀から観音崎までのバス便をメモして出発。
  • 最寄り5:35→東京6:33→7:49横須賀、とJRで移動。東京駅で乗り換えた横須賀線は、すでにラッシュが始まっていたが、新橋、品川で乗客の大半は下車、座ることができた。ダイヤどおりに横須賀駅に到着。駅のコンビニで、おにぎり2個を買い出し、京浜急行バス・須24観音崎行きに乗車。8:03発。35分ほどで、終点の観音崎に到着。410円。いい天気だ。というか、暑い暑い。


  • 観音崎のあたりは、県立公園になっていて(県立観音崎公園)、遊歩道などが整備されている。お目当ては観音崎灯台だが、設置されているマップをたよりに、少し歩いてみる。歩いたルートは、以下のとおり。観音崎バス停→海岸園地→観音崎灯台→北門第1砲台跡→海の見晴らし台→戦没船員の碑→うみの子とりで→花の広場→三軒家砲台跡→横須賀美術館



海岸園地に、西脇順三郎の文学碑があった。


観音埼灯台。この灯台は、中に入り、上ることができる。参観寄付金200円。受付の隣に資料館もあった。

点灯碑。右から「點燈明治巳己年正月元日」とある。「明治巳己年」は明治2年(1869)。現在の灯台は、大正14年(1925)に建てられた3代目。

ここから狭い螺旋階段を上がる。途中、壁面には、日本各地の灯台の写真が展示してあった。




外に出て、ぐるっと1周できるのだが、ここで持ち前の高所恐怖症の発作が…おそろしい…出入り口でうずくまるのみ…笑


北門第一砲台跡。東京湾要塞の砲台の一つで、明治13年起工、明治17年竣工。大正4年除籍。砲台跡の他、地下には弾薬庫や兵員室があったとのこと(現在は出入り口がコンクリートで埋められている)。


戦没船員の碑。第二次世界大戦や海難事故で海洋で失われた6万人余の船員のための慰霊碑、平和祈念碑。設計は吉村順三。群像(銅像)の制作は、菊池一雄。公益財団法人日本殉職船員顕彰会によって昭和46年に完成した。


花の広場の入口付近。


三軒家園地。この付近にもかつて大規模な砲台があり、その跡地が残っている。三軒家砲台は、明治27年起工、明治29年竣工。昭和9年に廃止になった。


三軒家園地から横須賀美術館はすぐ。中央に見えるのは、谷内六郎館の中庭。

  • 横須賀美術館 前回来た時は、常設展と谷内六郎館が展示替え中で、観ることができなかった。なので、今回は、常設展と谷内六郎館を観覧することにした。310円。常設展の会場は、B1Fで、平成29年度第3期所蔵品展が開催中だった。また、この中で、岡本健彦の特集が組まれていた。谷内六郎館は別棟で、大きめの展示室と小さな展示室の2室が中庭でつながっている。展示は、 谷内六郎週刊新潮 表紙絵〉展「みんなが選んだ谷内六郎」。観客によるベスト10など「週間新潮」表紙絵を観ることができた。なお、企画展は絵本展で今回はパス。小さな子どもを連れた若い母親がけっこう来ていた。まあ、時と場所によるけど、元気な子どもの大きな声が響く美術館もいいものだ(←ホントかよ笑)。


海の広場(手前の芝生)とメインの建物。

屋上広場から海を望む。

山の広場。

谷内六郎館の中庭。

階段のサイン。

山の広場に、鈴木昭男《点音》のポイントが。エアコンの室外機の近くというのが、いかにも昭男さんらしい!? 2013年開催の企画展の際に設置されたとのこと。

  • 観音崎京急ホテル・横須賀美術館前バス停から11:29発予定のバスに乗る。29分予定だが、10分ほど遅れて、39分頃来た。12:00過ぎに横須賀中央で下車。370円。ここから歩いて、横浜市自然・人文博物館へ向かう。10分ほど。寝不足もあり、いささかへばってきた。
  • 横須賀市自然・人文博物館 前庭の野外彫刻。それぞれ芝地?に設置されているのだが、いささか草ボウボウで、近づくの大変…



北村西望自由の女神》(1960/1979年設置) 博物館に隣接する文化会館の敷地内に設置されている。昭和52年(1977)に市政70周年を迎えた横須賀市が、村瀬春一氏から本作の寄贈を受け、記念事業として、台座を新しく造り、昭和54年(1979)に設置したとのこと。



北村西望《源泉》(1920)。なお、同題の別作が河口湖畔にあるとのこと。


《文化に翔く少女》(1984)。作者は? 追記(2019.3.25):像の足下にある印記様のサインは「通俶」か? とすると、久保田俶通か?



本郷新《北の母子》(1978)。



朝倉文夫小栗上野介忠順》と作者不詳《栗本鋤雲》。設置は1985年。


そして、舟越保武《シオン》。ここの他に、盛岡市浦安市などにも。他に、裸体像の《シオン》が神戸市にある。

  • 横須賀市自然・人文博物館 せっかくなので、博物館も観覧。観覧は無料。常設展の他に、企画展として「実物のない展示会 自然科学と二次資料」が開催中だった。自然博物館の方の、三浦半島周辺で捕獲されたいささか奇怪な魚介類の生物標本がなかなかおもしろかった。
  • 博物館最寄りの文化会館前バス停から、横須賀駅行きのバスに乗車。10分ほどで、横須賀駅に到着。175円(ICカード)。ここで、JRに乗り換え。横須賀14:24→逗子14:54→大船15:11→15:29根岸と、乗り継ぐ。根岸駅から徒歩で馬の博物館に向かう。前回は山の手駅から行って、見事に道に迷ったので、今回は山の手駅から歩いてみた。15分ほどの道のりだが、途中、山(ちょっとオーバー)を登らなくてはならない。上り道は階段になっていて、それほど苦にはならないが、ちょっと膝に堪えた。わりと多くの人が登り下りしていて、皆あまり苦にしていない。とはいっても、20歳前後の女性がここを駆け上ってきたのには、さすがに驚かされた。



横須賀カレー、今回も食べられなかったので、これでごまかす。


この突き当たりから、上りが始まる。

  • 馬の博物館馬の博物館開館40周年記念所蔵名品展「馬の美術150選 山口晃「 厩圖 うまやず 2016」完成披露」 200円。展示は、1F:1室常設展、B1F:第2室特別展、第3室山口晃、第3室廊下現代美術、第4室常設展示。図録1200円。馬の美術150選は主に第2展示室に展示。3期に分けた展示で、所蔵の馬にかかわる美術作品からセレクト、3期に分けての展示。展示作品をチェックして行ったのではないが、開催中の2期では、久隅守景《賀茂競馬図屏風》、《人見四郎図》に行き会えたのはラッキーだった。山口晃目当てで出かけたのだが、見応えのある展示だった。できたら、3期の展示も見に行きたい。なお、10作ほどに、山口晃のコメントがついていた(図録にも収録)。お目当ての山口晃は第3室を使っての展示。昨年の同館個展までに完成に至らなかった《厩図 2016》の完成バージョンを改めて展観。他に、《道後百景》他の近作も併せて展示されていた。また、備品などによる展示室の設えなど、いかにも山口晃らしくおもしろい。


  • 再び15分ほど歩いて根岸駅に戻り、根岸→関内とJR根岸線で移動。馬車道のうにおん前まで歩き、本郷新の《太陽の母子》像を観る。うにおん横浜関内店、何度も来ているが、この銅像には気がつかなかった。やはり、興味がないとなかなか目に入らないのだよな。
  • 本郷新の野外彫刻:《太陽の母子》(1976)。説明板によると「横浜沿革史に「明治二年六月馬車道常盤町五丁目ニ於テ町田房造ナルモノ氷水店ヲ開業ス・・・・・」と誌されています 日本のアイスクリームの誕生です 私達はこれを記念し このゆかりの地に モニュメントを建て寄贈いたします」昭和三十一年十一月三日」社団法人 日本アイスクリーム協会」同 神奈川支部」とある。つまり、この銅像は、日本におけるアイスクリーム発祥の地の記念像として建立された。同じ母と子を題材にした本郷新の《北の母子》像と同様、本作も、なかなかの人気作で、札幌宮の森緑地をはじめ、各地に設置されている。





  • で、うにおんで買い物して、適当な夕食を食らい、関内→横浜→東京→最寄りと乗り継ぐ。そんなに遅くない時間に無事帰宅。