かけらを集める(仮)。

日記/旅行記+メモ帳+備忘録、みたいなものです。

旭川


忠別橋の、加藤昭男《月に飛ぶ》(1974)。

忠別川

同じく、忠別橋の、山内壮夫《家族》(1955)。

  • 7:00過ぎに起床。
  • 昨日までの天気予報では、曇時々雪で、降水確率も60%と、あまりいい天気ではない予報だったのだが、カーテンを開けてみると、青空も見え、そんなに悪い天気には思えない。念のため、最新の天気予報を確認すると、曇時々雨、降水確率は30%と、昨日の予報よりもずっといい。今日は、外を歩き回るつもりなので、とてもありがたい。先に書いておくと、一日中、雲の動きが速く、晴れ間がみえたり、曇ったり、雨が降り出したりの繰り返し。昨日よりもずいぶん寒くなったが、歩き回れない天気ではなかった。
  • 天気の話はともかくとして、身支度をして、1Fの朝食コーナーで朝食を食らう。内容はまあまあといったところ。お客は、全員ビジネスマンで、観光客は皆無だった。一度、部屋に戻り、荷物をまとめ、出発の準備をした後、時間に余裕があるので、一休み。9:00前くらいに出発。
  • まず腹ごなしにホテルの隣の公園に行ってみる。部屋の窓から見えた公園だ。特に野外彫刻があるわけではないが、ちょっと気になっていた。中に、碑があり、「日新小学校跡地」とあった。昭和6年開校で、平成3年に閉校となり、別の学校と統合されたとのこと。公園自体は、真新しい感じだったが、閉校になってから、もう四半世紀近く経っている。



ここにも緊縛芸術が…笑

  • 旭川駅方面に向かう。昨日、彫刻マップを手に入れたこともあり、昨夜これをつらつら眺めるに、もう毒食わば皿までぐらいの気分になり、今朝は当初の予定を変更して、忠別橋公園の野外彫刻を観覧することにした。昨日も来たが、旭川駅の南側、忠別川沿いが公園/遊歩道になっている。川を渡ったり、戻ったりしつつ、忠別橋まで歩く。橋の上に、ライオンズクラブ寄贈による野外彫刻が4基、設置されている。忠別橋をはさんで、川の北側の一帯が忠別橋公園(南側に、忠別公園というのもあった)で、旭川彫刻フェスタで公開製作された作品などが10数基設置されている。ブロンズだけではなく、石や鉄の彫刻も。数人を除くと、今回初めて知った作家ばかり。


川上りえ《Feel The Wind》(2006・鉄)。下部だけ見ていると、フチコマに似ている。

佐藤晃《Surface -表層-》(2016・白花崗岩

公園に設置してある遊具も、どことなく彫刻のたたずまい…な、わけないか。

  • 一わたり観覧したところで、今度はクリスタル橋を渡って、旭川市立博物館に向かう。クリスタル橋って!?という感じもしたのだが、博物館・音楽堂・国際会議場の3つの施設が入っている複合施設を大雪クリスタルホールといい、また、一帯の公園をクリスタルパークと呼ぶところから来ているらしい。まずは隣接の旭川大雪アリーナまで歩き、ここに設置されている山内壮夫の《三人》を観る。その後、改めてクリスタルホールへ。少し歩き疲れたこともあり、エントランスで、自販のコーヒーで一休みする。エントランスにも、いくつか彫刻/立体作品が設置してあった。ミュージアムショップで、旭川ー札幌の高速バスのばら売り回数券が1600円で売っていたので、早速購入。普通に乗ると、片道2060円かかる。


山内壮夫《三人》(1954)

  • 旭川市立博物館 常設展を観覧。展示場は1FとBFの2フロア。1Fはアイヌの生活文化や歴史を中心とした展示で、BFは考古資料や近現代の生活・文化・歴史資料といった人文系と地学や生物に関わる自然系を融合した展示になっている。なかなかおもしろい。吹き抜けに大きな樹木(もちろん模型)が吊られていて、その木にとまっている模型の鳥を双眼鏡を使って見せるなど、展示方法もおもしろい。地階から、この木の根も見ることができた。中世におけるアイヌについては日本側にはほとんど史料がないようだが、中国側の史料を用いて、元とアイヌの間の交渉史(紛争史)が紹介しあり、初めて知ることも多く、興味深かった。1Fの奧に企画展示室があり、第82回企画展「古裂(こぎれ)あわせ 浜田智津子お細工物作品展」が開催中だった。これも併せて観る。入場料は300円。旭川市の美術館などの半券を持っていると、1割引きになるとのこと。半券、コインロッカーに入れたバッグにいれてしまったのは失敗だった。



  • 再び、毒食わば皿まで…、少し歩いて、美瑛川にかかる両神橋まで歩く。この東詰にも、3基の野外彫刻があり、これを観覧。1基は山内壮夫《浮游》、他の2基は(またしても)加藤顕清の《婦人像・昼》と《人間像》(昨日、観たものと同題だが、別の像)。


山内壮夫《浮遊》(1952)

加藤顕清《人間像(人間像・今の存在の像)》(1951)

加藤顕清《昼(婦人像・昼)》(1956)

  • 美瑛川の河川敷も公園/遊歩道になっている。川の近くまで、行き、土手を上がり、三浦綾子記念文学館方向に歩く。途中から、外国樹種見本林になり、土手を下りて、林の中に分け入ってみる。歩道が整備されているので、迷うことはない。樹種がわかるように、樹木名を記した看板もある。とても、気持ちがいい。ちょっとツルゲーネフの小説に出てくる登場人物になった気分笑





  • いつまでも散策していたいところだが、せっかくここまで来たので、三浦綾子記念文学館に立ち寄ることにした。『氷点』の舞台となったのが、この外国樹種見本林であるとのことで、その近くに文学館が建てられた。展示は1Fと2Fの2フロア。1Fが常設展示で、その生涯や代表作などが、要領よく、かつ、とても魅力的に紹介されていた。「とても魅力的に」というのは、この手の施設で、あまり見かけない。2Fでは、企画展として「三浦文学と北海道(4)三浦綾子サスペンス 層雲峡・天人峡に燃ゆ」が開催されていた。入館料は500円だが、HPの割引き券提示で450円になった。


  • 観覧後、文学館から真っ直ぐ伸びる永隆橋通り、またの名を氷点通りを歩き、再び旭川駅まで。15分ぐらいか。お腹が減ってきたので、駅を通り抜け、買物公園に出て、適当な食事を適当に食らうなど。併せて、買物公園の佐藤忠良の彫刻2体と黒川晃彦の彫刻を見て回る。さすがに寒いのか、ズボンをはいていた笑


忠別川を渡って、旭川駅へ。

買物公園に、サックスおじさんがいた…さすがに寒いのか、ズボンをはいている…黒川晃彦《サキソフォン吹きと猫》(2001)。

  • さて、少し早めだが、札幌に向かうことにし、札幌中央バス旭川バスターミナルから高速あさひかわ号に乗車。このバスは予約不要で、便数も多い。15:00発に乗る。中はまあまあ混んでいた。途中、雨が降ったり、止んだりの天候だったが、バスは順調に走る。ただ、札幌市内に入ってから、時計台前バス停付近で少し渋滞し、10分遅れの17:10頃、札幌駅前BTに到着。そのまま、JRに乗り換え、17:20発の快速エアポートに乗る。18:00頃、新千歳空港駅に到着。バスも電車も行儀の悪い乗客がいて、いらいらさせられるなど。
  • 今回の旅行は、まず最初にジェットスターのバーゲンで新千歳→成田の航空券が格安で買ったことに始まり、その後、ではどこに行くかと考え、以前、一度計画し果たせなかった旭川に行こうと決め、なら、移動も面倒くさいし、時間もかかるので、行きは旭川空港に飛ぶことにしようと決めた、というの経緯。なので、帰りは新千歳空港から成田に向かう次第。帰りの便はGK120、新千歳空港発20:35発予定の便。夜遅い便なので、遅れることを怖れたが、これは大丈夫だった。悪運強し、というところか。飛行機は、予定どおりに搭乗が始まり、予定どおりに離陸、予定どおりに着陸という感じ。駐機場には、22:07頃、到着。バスでの移動で、到着ロビーには22:15頃出た。成田着が22:15予定だったので、オンタイムか。さすがに22:15発の終バスには乗れなかったが、T2にバスで移動して、空港第2ビル22:41発の京成電車に乗ることができた。ということで、自宅には24:00前に無事帰宅できた。