かけらを集める(仮)。

日記/旅行記+メモ帳+備忘録、みたいなものです。

奈良 第2日:室生寺、室生山上公園芸術の森、安倍文殊院

  • 6:30に起床。眠い。身支度をして、1Fで朝食バイキング。朝早いせいか、あまり観光客はいない。この時間は、作業服姿の仕事で泊まっている人がほとんどだった。朝食はまあまあ美味しい(納豆に入れる刻みねぎがあれば、オレ的には100点満点だったのだが…)。一度部屋に戻り、7:40頃、チェックアウト。
  • まず、近鉄利用で室生寺へ向かう。JR奈良の駅前に行ったら、ちょうど近鉄奈良方面に行くバスがいたので、これに乗り込む。ここも普段なら歩くところだが、フリーきっぷがあったので、これを利用した次第。近鉄奈良駅から大和西大寺→大和八木→室生口大野と、近鉄を乗り継ぐ。大和八木から乗った五十鈴川行きの急行が、強風のため、一部区間で徐行したため、5分強遅れ、バスへの乗り換えがぎりぎりになって、ちょっと焦った(室生口大野から室生寺までのバスが平日は1時間1本程度)。9:20発のバスで、15分ほどで室生寺に到着。山中に入ったせいか、ずいぶんと寒い気がする。風も少し強い。シーズンオフのせいか、門前の食べ物屋やお土産物屋などはほとんどが店を閉めていた。
  • 室生寺 拝観料500円(フリーきっぷの特典で割引き)。1時間ほど。弥勒堂の屋根の葺き替え工事などが行われており、いささか雑然としている箇所もあったが、参拝客も少なく、ゆっくりと観て回ることができた。太鼓橋を渡り、門をくぐったところに、受付があり、ここで拝観料を払い、リーフレットもらう。解説を読みつつ、護摩堂→弥勒堂/金堂→本堂(灌頂堂)→五重塔奥の院と観て回った。実は室生寺は大学生のときに一度来ているのだが、まったく記憶に残っていなかった。



室生寺へと向かう太鼓橋。

太鼓橋を渡り、この門をくぐった左側に受付があった。現在、弥勒堂の屋根の葺き替えなどの工事のため、ブルーシートが敷かれるなど養生がしてあった。受付も本来はもう少し奥で行っているようだ。

護摩

仁王門

金堂(平安時代初期・国宝)。内陣には、左から、十一面観音菩薩像(平安初期・重文)→文殊菩薩像(平安初期・重文)→釈迦如来立像(平安初期・国宝)→薬師如来像(平安初期・重文)→地蔵菩薩像(平安・重文)、さらに、それらの前に十二神将像(鎌倉・重文。一部が奈良博に出展中)が一列に並んでいた。外の廊下部分からの観覧で、あまりよく観ることはできなかったが、これら諸仏のお姿はなかなかの壮観だった。

弥勒堂(鎌倉・重文。ただ今工事中!)屋根の葺き替え工事中で、観ることはできなかった。本尊は、弥勒菩薩立像(重文)で、他に客仏として、普段は、釈迦如来坐像(平安初期・国宝)が安置されている。この釈迦如来坐像は、奈良博・なら仏像館にお出ましになっており、前日にゆっくりと拝見することができた。


本堂(灌頂堂。鎌倉・国宝)。真言密教の重要な法要である「灌頂」を行う堂であることから本堂と呼ばれる。本尊は、如意輪観音菩薩像(平安・重文)。


五重塔(平安初期・国宝)室生寺最古の建築物。



奧の院へ向かう、膝殺しの石段笑

奥の院・常燈堂(位牌堂)

奥の院・七重石塔

奥の院・御影堂(鎌倉・重文)。弘法大師四十二歳の像が安置されているようだが、中は観ることができなかった。屋根がおもしろい。

  • 室生寺から室生山上公園芸術の森まで徒歩で移動。登り道、ということもあり、20分強。途中までは車も通る道を歩いたが、多少は近いようなので、途中で道を折れ、石畳の東海自然遊歩道を歩いた。



  • 室生山上公園芸術の森 この公園は、地元出身の彫刻家、井上武吉(1930ー1997)の構想を基に、地すべり対策後の跡地の活用と、地域振興の視点を重ね、彫刻家、ダニ・カラヴァン(イスラエル・1930ー)がランドスケープやモニュメント/オブジェのデザイン監修を行い、2001年から5年の歳月をかけて整備したもので、公園全体が一つの環境彫刻/ランドスケープ作品になっている。公園は、森に囲まれ、北から南へだんだんと高くのぼる細長く開けた土地に、ランドスケープ/アート空間が広がっている。北から順に見ると、施設棟/公園北側入口→波形の土盛→螺旋の竹林→螺旋の水路→第2の湖、天文の塔、太陽の道→棚田の再現→第1の湖、3つの島、観覧席→ビジターセンター/公園南側入口という構成。土地の記憶や、太陽の道などの自然の姿がランドスケープに刻み込まれている。入場料400円。2時間弱の滞在。南から北へ下ってくるのが順路のようだが、今回は北から南へと上っていった。

>Google Maps上の室生山上公園芸術の森


①施設棟

駐車場(北側)から見た施設棟。ここで受付をして、公園内に入る。

施設棟の内部。トイレやテーブル・椅子があり、ここで一休み。パネルや模型などで公園の概説が展示されている他、ダニ・カラヴァンのカタログ類なども見ることができた。

公園側(南側)から見た施設棟。

②波形の土盛




南側にある第1湖から流れ出る水路。

③螺旋の竹林






④螺旋の水路






⑤第2の湖、天文の塔、太陽の道





⑥棚田の再現

⑦第1の湖、3つの島、観覧席








⑧ビジターセンター/公園南側入口

  • 安倍文殊院 本堂拝観630円(フリーきっぷで割引き。通常は700円)。今回のお目当ては、本堂に安置されている快慶他による文殊菩薩及びに侍者像(渡海文殊菩薩群像)(鎌倉時代・国宝)の拝観。昨年、奈良博で開催された「快慶」展には出なかったので(その代わりに像内納入品が展示されていた)、その補遺のつもり。内陣には入れないので、それほど近づくことはできなかったが、獅子に乗った文殊菩薩の大きさ、スケール感が実感でき、見応えがあった。


安倍文殊院・本堂。

  • 桜井駅行きのバスまで、だいぶ間があるので、駅まで歩くことにした。15分強。ちょっと退屈な道のり。
  • 予定より少し早めだったが、関空に向かう。桜井駅から急行上本町行きに乗り、鶴橋で乗り換え、大阪難波まで。1時間弱。南海に乗り換え、関空急行で関空まで。18:00前に到着。車中で、小玉武開高健本を読了。
  • 適当な夕食を適当に食らい、読むものがないので、T1のTSUTAYAでやむなく文庫本を1冊買う。こういうときに備えて、余分に文庫本をバッグに入れておくべきだな、といつも思うのだが…入れてないときに限って、快調に本が読める苦笑 保安検査場を通過して、24ゲートへ。ここで本を読んで、搭乗を待つ。行きはそれほどでもなかったが、大学が春休みに入っているためか、大学生らしいグループ客が多く、賑やかである。帰りは、JetstarGK210便で、関空20:10→21:30成田の予定。これも、遅れることなく、ほぼ定刻の運行。風が強く、大分揺れる。21:15頃、着陸。2台目のバスで、21:30頃、到着ロビーに出る。22:15の終バスに乗車。23:30、無事に帰宅する。