かけらを集める(仮)。

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 文化庁メディア芸術祭 10周年企画展「日本の表現力 アート/エンタ/アニメ/マンガ」 (国立新美術館・展示室2A,2B)

展示は「展示1 表現の源流」「展示2 日本のメディア芸術1950〜2006」「展示3 未来への可能性」の3部構成.
このうち,「展示2」が意外におもしろかった.これは「日本のメディア芸術100選」に選ばれた作品を中心に,アート,エンターテインメント(ゲーム),アニメ,マンガの代表作を1950年代から10年ごとに区切って紹介するというもの.と,まとめると,いかがなものか,という気がしないでもないが,50年代のコーナーの実験工房サザエさんの取り合わせなんて,かなりイカシテイタ.ただし,ダイジェストなのがなんとも物足りない.改めて,ぜひフルバージョンの展覧会をやってほしい.
「展示3」ではメディア・アートの作品がいくつか並んでいる.おおよそがインタラクティブで五感にうったえるというタイプのもの.出ているものの中ではかわいらしい掌品に見えた鈴木太朗の《青の軌跡》との再会が愉しい.
また,いわゆるメディアアートとはやや毛色の違ったものだが,ヤノベケンジの《クイーン・マンマ》にやはり目を向かう.これはイッセイミヤケとのコラボレーション・プロジェクトで,試着室の機能をもつ彫刻作品.そのいささか不気味,かつユーモラスなフォルムがいい感じだ.中ものぞけるようになっていたのだが,この母胎のような内部空間でイッセイミヤケのいささかゴスな服に着替えるとともに,着替える自分の意識すらも変えようというのが主題らしい.PVに出演のヤノベがいつもよりいささかオシャレに見えたのがなんだか微笑ましかった.
【メモ】国立新美術館 会期:2007.1/21〜2/4 主催:文化庁メディア芸術祭実行委員会(文化庁,CG-ARTS協会),国立新美術館  >「日本の表現力」公式サイト