かけらを集める(仮)。

日記/旅行記+メモ帳+備忘録、みたいなものです。

水俣→津奈木→佐敷

  • セールで買った航空券を使って、水俣と津奈木、そして、熊本と回ってきた。
  • 水俣と津奈木はともに初めて。水俣を行ってみたいと思ったのは、やはり石牟礼道子の『苦海浄土』をはじめとする作品を読んだことが大きかった。ただその割りにどこをどうまわるべきか、いまいちうまく計画が立たず、今回は、結局、水俣市水俣病資料館とその周辺に行ったに過ぎない。石牟礼作品に出てくる気になっている土地にも行ってみたかったし、また、水俣病関連の資料館は他にもあるようで、そちらも行きたかったが、バスと電車と歩きだと、限られた時間内ではなかなかうまく回れず、このあたりは、また次の機会としたい。津奈木は、小さな美術館があることは知っていたが、わりと現代美術寄りの展示を積極的に開催しているし、また、淺井裕介を招いてのプロジェクトなども行われているようで、立ち寄ることにした。熊本は、熊本県立美術館で開催中の展覧会「雪舟流と狩野派」の観覧がお目当てだが、これまで何度か行った熊本旅行でも見落としている漱石関連の史跡を、時間があったら回ってみようと思う。今年は漱石メモリアルイヤーだしね。
  • 台風13号が発生とのことで、その動向が気にかかるなど。帰りの飛行機が欠航になるのではと心配だったが、これは、帰りの飛行機が揺れたのを覗くと、まあ大丈夫だった。
  • さて、最寄り4:15発(始発)のバスで成田空港に向かう。このバスだと、少し早いのだが、次便のバスだと、搭乗ぎりぎりになってしまうので、始発バスにした。定時に到着。保安検査場を通過して、172ゲートへ。朝を食べてこなかったので、Jetstarの売店でおにぎりを2個買って、食らう。搭乗まで、空いているベンチで横になって過ごす。
  • 本日搭乗は、Jetstar GK621、7:20発鹿児島空港行き。ほぼ定時に搭乗が始まり、定時に出発、ほぼ定時に到着、9:15過ぎには、空港の出口を出ていた。3度目の鹿児島空港
  • 水俣駅前行きの9:45発の南国交通のバスに乗車。約2時間かけて、水俣まで。11:45頃、到着。1700円。
  • バス停から少し離れていたが、肥薩おれんじ鉄道水俣駅を確認。待合室で観光パンフ類を入手。
  • バス待ちが1時間以上あるので、水俣市水俣病資料館まで、歩くことにする。距離的にはたいしたことはないが、暑いのが難儀。途中、ブックオフがあったので、涼みがてら、物色。中島敦岩波文庫を購入。108円。続いて、エコパーク水俣内に入り、道の駅みなまたを覗く。江口寿史のみなまたポスターが掲示してあったので、写真に撮るなど。さらに公園を突っ切り、やっと到着。途中、だらだらしてしまい、思ったより時間がかかってしまった。
  • お目当ては、水俣病資料館の展示だが、同じ敷地内に、「国立水俣病総合研究センター 水俣病情報センター」、「熊本県環境センター」があり、それぞれに展示があり、見学できるようになっている。今回は、資料館と情報センターを見学し、水俣メモリアルと周囲の公園を少し歩く。資料館には、ちょうど小学生の団体が校外学習に来ていた。
  • ざっとになってしまったが、一通り観覧した後、水俣駅まで、バスに乗車。13:44発。10分弱で水俣駅前に到着。200円。次の肥薩おれんじ鉄道の上り列車まで、1時間近くあるので、駅近辺を少し歩いて見る。コンビニでコーヒー休憩など。(水俣駅にレンタル自転車があったので、これを借りて、徳富蘇峰生家など訪ねてもよかったかも、などと後になってから思うなど。)
  • 14:51発八代行きに乗車。2駅5分ほどで津奈木駅に到着。280円。列車は1両編成のワンマンカー。
  • 津奈木駅周辺に散在する淺井裕介と地元の方々によるプロジェクト「つなぎの根っこ」の作品を観て回る。このプロジェクトは2014年に始まったとのことで、駅のホーム、駅舎、駅周辺の道路に地上絵が描かれている。
  • 続いて、津奈木美術館へ。開催中の熊本の若手作家によるU39 KUMAMOTO・福嶋さくら個展「あしたはさかのぼる」を3Fの展示室で観覧。無料。また、次回の企画展の、アーティスト・イン・レジデンスつなぎ2016・幸田千依「絵に成る暮らし」展が、準備中で、それとはなしに何点かの作品を観覧するなど。
  • この美術館の裏手に小高い山(というか、巨大な重盤岩)があり、舞鶴城公園という公園になっている。山の上まで、美術館の2Fからマッチ箱のような小さなケーブルカーが走っているのだが、ちょうど9月17日まで点検整備中とのことで、今回は乗ることができなかった。ちょっと楽しみにしていたのだが、残念。舞鶴城公園までは歩いても行けるようだが、今日は、やめておく。
  • 途中、コンビニで休憩しつつ、津奈木駅まで歩いて戻り、16:51発の上り列車に乗車。2駅ほどの佐敷駅で下車。380円。
  • 今日は、この佐敷の旅館で宿泊。駅から歩いて10分強。八代か、熊本まで行ってしまうつもりだったのだが、ネットをチェックしていて、この旅館を見つける。佐敷は、川と山のある田舎町で、特に観光地化されているわけではない(近くに山城跡があり、公園化はされているようだった)。まあ、こんなこともなければ、この駅で下車することもないし、ましてや泊まることもあるまい。(熊本地震の)復興割りが効くこともあり、朝夕の食事がついても、格安だったこともある。
  • 宿泊したのは、野坂屋旅館というところで、部屋は2Fの10数畳の大きな和室を一人で占有(風呂は共同。トイレと洗面所がついている)。アンテナ近くということもあり、Wi-Fiの電波も強力。汗でぐしょぐしゃだったので、早速風呂に入りに行く。特に温泉というわけではなかったが、広い湯船でのんびりすることができた。夕食は、魚介を中心とした料理の数々で、品数が多く、ちょっと食べ過ぎてしまった。最初は飲むつもりのなかった、ビールなども飲んでしまい、満腹かついい気分になるなど。食後、早々に横になるが、またしても、夜中に目が覚めてしまう。
  • 夜遅く、中国人の若者たちの団体が到着し、少し賑やかになる。平日とはいえ、オレも入れて、1組とか、2組とかなのかな、大丈夫かな、と心配するが、そんなわけでもないらしい。