かけらを集める(仮)。

日記/旅行記+メモ帳+備忘録、みたいなものです。

石狩、札幌


ふり返ると、灯台とヴィジターセンターが小さく見えた。

  • 石狩川の河口に行ってきた(というのは、実は正確ではなくて、河口の近くまで行ってきた、というべきだろう)。
  • 石狩川の河口に行くについては、3つほどの理由があった。①山川冬樹、②吉増剛造飴屋法水、③本郷新の3つ。
  • あまりいいタイミングではなかったが、今回を逃すと、来年の春以降までお預けになるので、まあ、行ってみることにした。
  • 今回はバニラエアを利用した。最寄り5:30発のバスで成田空港T3まで移動。ほぼ定時に到着。早々に保安検査場を抜け、抜けたすぐのところにある150ゲートで搭乗開始待ち。飛行機まではバスまでの移動だ。今回搭乗は、バニラエアのJW905便。こちらもほぼ定刻通り10:00前には新千歳空港に到着。新千歳空港付近は、曇っていたが、雨は降っていない。
  • 10:15の快速エアポートに乗車。11:00前には札幌駅に到着。途中で、小さな赤ん坊を抱いたお母さんが隣席に座った。車中、この二人がやわらかな声で対話していたのだが、オレには二人が何を話しているのか、わかるはずもない。ただ、なぜかとても心地よかったのは確かだった。
  • 札幌に着くと、それほど強くはないが、雨が降り出している。札幌駅の観光案内所に寄って、石狩のパンフとかないかと思ったのだが、なかった。ちゃんとした昼食が食べられるか、どうか、わからなかったので、構内の北口にある立ち食いそば屋できつでそばを食らう。いまいち。
  • 駅から北1条西1丁目のバス停へ。北口を出て、右方向に歩いて5分ほど。念のため、途中のコンビニでおにぎりを買っておく。札幌はコンビニが多い。バス停までの間、5,6軒のコンビニがあった。北海道中央バス11:36発石狩行きのバスに乗車(北海道中央バス札幌ターミナル始発)。創成川沿いに北上し、真君別川と合流するあたりから273号線に入り、石狩市役所で右に折れ、44号線、231号線、225号線を終点の石狩まで。小一時間。途中、10線からはじまり、だんだん数が減って1線に至るバス停名がおもしろい。車中、窓から見る限り、雨は終始小降りで、これなら合羽を着れば大丈夫かな、とも思うが、これは甘かったと思い知る。



バス停付近の創成川

  • 終点の石狩バス停で降りる。グーグルマップを確認していたので、変な話だが、また来たよ、という感覚がないでもない。この時点では、雨はそれほど強くなかったが、風が吹き始めた。バスの時刻表を念のため確認して、はまなすの丘公園のヴィジターセンターに向かう。歩いて15分ほど。途中、小高い土手で視界が遮られているが、おそらくこの土手の向こうが石狩川。ヴィジターセンターに近づくにつれて、風が強くなり、頬にあたる風が冷たい。
  • ヴィジターセンターに到着。暖房が入り、とても温かい。スタッフの人が3人ほどいたが、お客はもちろんオレ一人。ヴィジターセンターは4月29日から11月3日までの営業だから、もうすぐ今年の営業も終わる。中では、はまなすの丘公園の案内の他、お土産や簡単な食べ物、飲み物などを売っている。トイレを借り、温かいコーヒーを飲み、ここで合羽上下を着用し、身支度を整え、さて、出発。



ヴィジターセンターの入口から見た灯台

  • 外に出ると、風が激しくなっていた。この時点で、まあ、公園の先端、河口まで行くのは無理だなと思ったが、まあ、行けるところまでと、木でできた遊歩道を歩き出す。持参の折りたたみ傘は早々に大破し、傘はあきらめる。灯台の横を抜け、10分ほど歩いたところで、木の遊歩道は途絶え、川沿いの道になるのだが、ここがどろどろでとても履いてきた登山靴では対応できない。相変わらず風も冷たく、激しい。ということで、ここで引き返すことにする。
  • 引き返す前に、無理矢理iPhoneを取り出し、写真を撮ってみる。iPhone、びしょびしょになったが...大丈夫か...




石狩川河口付近

  • 後ほど、グーグルマップで確認したら、ヴィジターセンターから河口までのだいたい1/3強のところで引き返した模様。
  • 来た遊歩道をそのまま戻り、ヴィジターセンターは素通りして、途中から、町の真ん中を通る道を歩く。道がくねっている。町中まで来ると、大分風が弱くなっている。石狩八幡神社→弁天歴史公園→石狩弁天社とざっと観覧。弁天歴史公園の「運上屋棟」には展示もあるようだったが、靴を脱がなくてはならないこともあり、今回は割愛。
  • 本郷新《石狩 無辜の民》像を見落としていることに気づき、路傍の案内図で確認。道を戻らなくてはならない。しかも雨風の激しい海側。だいぶ疲れてもいたので、気分が萎えるが、これは外すわけにはいかない。まず海辺の道へ出て、しばらく歩く。《石狩》は草原を少し入った中にあった。しばらくの間、たたずむように像を観る。




  • 再び海辺の道に戻り、土手の合間から見えていた海が気になり、土手に登ってみる。風が強く、冷たく、鋭い。波が、まるで大群が押し寄せるように白く幾重にも重なっている。このあたりの砂浜は、石狩浜海水浴場(あそびーち石狩)というそうだ。後に聞いた話では、少しぐらい荒れても、サーファーがいることがあるそうだが、海辺にはさすがに人っ子一人いなかった。
  • 町の中央の道をたどって、石狩天然温泉番屋の湯へ。ここがゴール。最後に温泉に入って、体を温める。入浴料は650円、タオル・バスタオルのセットも借りた(300円)。観光客はほとんどいない。常連のお客が中心のようだ。お湯はコーラを少し薄くしたような色で少しぬめりがある。地下数百メートルから組み上げた「化石海水」を加温したものとのこと。入浴後は、2Fの休憩室でひとやすみ。ここから海が見える。天気もあって、いささかこの世の終わりのような風景。


  • 16:00発の無料送迎バスに乗る。地下鉄東西線の麻生(あさぶ)駅まで乗車。行きとは異なり、町中をぐるぐるまわるので、すぐにどの辺を走っているのか、わからなくなる。温泉を出てから大分経つのだが、体の芯がぽかぽかしている。車中は常連のお年寄りばかり。アナウンスが全くなく、乗り過ごすところだった。16:50頃、麻生駅に到着。
  • 麻生駅から地下鉄南北線で、北18丁目駅まで。250円。ホテルへ向かう前に、ちょっと買い物。ホテルの前にチェーン店ではない弁当屋があり、なかなかおいしそう。食事に改めて出かけるのも億劫だったので、食事はここで済ますことにする。牡蠣フライと肉じゃがの弁当。600円。おじさんが一人で切り盛りしていて、盛りつけもたっぷりで、おいしかった。少し得した気分。
  • 今回宿泊のホテルは、ホテルサッポロメッツ。ここに泊まるのは2回目。部屋が広く、キッチン、洗濯機がついている。Wi-Fiも問題なし。ウォシュレットがついていないのが難か。1Fがローソンで、2Fがフロント。朝食付きのプランもあるようだが、今回は食事なしで3700円で泊まった。