かけらを集める(仮)。

日記/旅行記+メモ帳+備忘録、みたいなものです。

岡崎→安城








岡崎市美術博物館の建物は、栗生明の設計。現在の館長は、榊原悟。

  • 7:30起床、身支度をして、1Fに降りて、朝食。一応、和洋あるが、品数は少なめ。和で行く。味噌汁は赤だし。ごはんが柔らかすぎたかな。全体的に味はいまいち。いったん、部屋に戻り、一休みしてから出発。雨は止んだものの、昨日とはうってかわり、風が冷たい。
  • 名鉄東岡崎駅まで歩き、ここから岡崎市立美術博物館までバス。名鉄バス31系統中央総合公園行きに乗車(始発ではない)。美術博物館バス停で下車。だいたい30分ぐらい。370円(交通系ICカード可)。バスの経路をチェックしていなかったので、東岡崎駅まで行って、バスに乗ったのだが、ホテルのすぐ前の中伝馬バス停を通る路線だったので、ここから乗るべきだったなと。
  • 9:40前に到着。美術博物館の開館が10:00だったので、しばらく周囲を散策する。

  • 美術博物館は、岡崎市中央総合公園の一部で、南側に恩賜池(ダム湖)があり、その周囲をめぐるように遊歩道が整備されている(恩賜苑)。遊歩道は、回遊式庭園風になっており、遊歩道のところどころに燈籠など石のモニュメントが置かれている。今日のところは、池の周囲を少し歩いてみた。鳥の鳴く声が聞こえる。だんだんと晴れ間が広がり、木漏れ陽も気持ちいい。
  • 岡崎市美術博物館「藤井コレクション 長谷川潾二郎展」 一般800円。独自の展覧会が多く、以前から訪れたかった美術館。やっと来ることができた。美術博物館の名称は、美術系の企画展も博物館系の企画展もともに行うので、ということのようだ。企画展以外の展示は行われていない模様(ただし、館内や館の周囲にマリーナ・アブラモビッチ作品他の立体・彫刻作品が常設されている)。今回観たのは、岡崎市美術博物館が収蔵する藤井コレクションによる長谷川潾二郎の展覧会。藤井コレクションというのは、岡崎市で画商を営んでいた藤井純一氏[1948〜2015]の(商売とは別に、個人的に)蒐集したコレクション。潾二郎以外にも何人かの画家を重点的に集めていたようだ。今回の展覧会は、そのコレクションを、資料や作品の断片も含め、網羅的にほぼ全て展示するというもの。資料やゆかりの品を挟みながら、前半は、描かれた時期が判明する絵画を中心に、家族(長谷川四兄弟)にも触れつつ、潾二郎の生涯を追い、後半はモチーフやテーマ別に作品が展示される。潾二郎の静物画の、静謐であり、また穏やかでありつつも、どこが現実的ではない幻想を醸すその画面に魅せられてきたのだが、2010年の大規模な回顧展を見損なっていたいたので、今回の展覧会はとてもありがたかった。図録、2000円。手に取りやすいサイズだが、もう少し大きいサイズでもよかったのにと。


  • 帰りは、11:37発のバスに乗ることができた。この便は、岡崎エキスプレスといって、JR岡崎駅から中央総合公園までを結ぶ土日のみ運行の急行バス。行きに乗ってきた便と経路が少し違う。30分ほどで、東岡崎駅に到着。370円。
  • 東岡崎からは名鉄名鉄本線で新安城駅まで行き(各停に乗った)、ここで西尾線に乗り換え。ダッシュすれば1本早いのに乗れたが、階段でもたもたしているうちにさっと行ってしまい、1本待つことに。風が冷たく、次の電車を待つ15分が辛い。南安城駅で下車。350円。言っても詮ないが、名鉄、乗る度にますます嫌いになる笑


  • 安城駅から10分ほど歩いて、安城市歴史博物館へ。安祥城址公園一帯に、安城市歴史博物館、安城市民ギャラリー、安城市埋蔵文化財センター、 安祥公民館などの文化施設が併せて整備され、安祥文化のさとと呼ばれている。隣接する、大乗寺がもと本丸のあったところ、東尾八幡宮がもと二の丸があったところだそうだ。寒い中、園内を回っていたら、池からイタチ?が猛ダッシュで茂みに逃げて行ったり、カワセミが水辺を飛んでいたり、と意外な光景にびっくりさせられた。国道沿いを歩いてきたので、気づかなかったが、公園のすぐ後ろには、広大な田んぼが広がっていた。



大乗寺

  • 安城市歴史博物館 特別展「若冲と京(みやこ)の絵師 細見コレクションの精華」[後期]1Fの企画展示室が会場。タイトルの通り、細見美術館所蔵の若冲画を中心に、京都の祭礼を描いた屏風絵、琳派など京都の絵師による掛け幅や工芸などを集めた展覧会。規模は、会場に併せて小規模ながら、コンパクトにまとまって、なかなかよかったのでは。常設展も含め、一般300円で観ることができた。イヤホンガイドも無料(使わなかったが)! 細見コレクションは久しぶりに観たが、最近蒐集のものは初めて観るものが多く、興味深かった。若冲画はもちろんのこと、弟子の若演の押絵貼屏風(6曲1双の1隻)も興味深い。師匠ゆずりの鶏を描いたものだが、その鶏の形が変過ぎる。若冲のデフォルメが生き物としての鶏のかたちをぎりぎりの線で踏み越えないでいるのに対し、若演の鶏は生き物としての鶏ではなく、構成された形の興味が中心になっているかなと。変なのはいいが、あまり生動感のある鶏には見えない。


  • 続いて、2Fの常設展を観覧。ローカルなトピック、例えば、三河万歳や棒の手など。なお、新美南吉が最後の5年間を過ごしたのがこの安城で(女学校の教員を務めた)、南吉もトピックの一つとなっていた。
  • JR安城駅まで歩くつもりでいたのだが(30分ほどかかる)、14:12発のコミュニティバスに乗ることができた。これは、あんくるバスといい、何本かの路線がある市内循環バス。乗車したのは、1番系統安祥線。本数が少ないのは、まあ、やむなしだが、1乗車100円で、ありがたい。10分ほどで、JR安城駅に到着。


  • 以下、18きっぷ利用で、最寄りまで、電車を乗り継ぐ。浜松あたりで降りて、夕食をとも思っていたが、結局まっすぐ帰ってきた。右記のごとし。安城14:28発快速(10分遅れ)→豊橋15:24→15:58浜松16:09→18:47熱海18:53→20:48東京。浜松→熱海間の一部で、酔っ払いが1人ですごむなど、アクシデントあり。東静岡駅で駅員が「お客様対応」し、降りていった。車中では、グラス自伝を読み継ぐ。もう少しで終わる。