かけらを集める(仮)。

日記/旅行記+メモ帳+備忘録、みたいなものです。

東京→栃木→足利→高崎→上野→東京

  • ああ、足利市立美術館の「涯テノ詩聲 詩人 吉増剛造 展」は今日までじゃないか、と慌てて、足利に行ってきた。そして、併せて、あの、えっと、またしても、彫刻放浪…(ちなみに、この吉増剛造展は、足利の後、来年春に沖縄、秋に渋谷と巡回する。)
  • 最寄り5:35発で東京駅へ。ここで15分ほど待ち時間があったので、途中下車して、丸の内広場で、《愛の像》を探す。うん、ちゃんとあった。と、確認して、駅に戻る。


横江嘉純《愛 アガペ》(1955)
>NHK 解説アーカイブス「丸の内駅前広場と『愛の像』」(2017年12月07日 (木)・清水聡解説委員)

  • 栃木駅でのお目当ては、駅舎内に設置されちる本郷新《裸婦坐像》。すぐに見つけることができた。時間が早いので、駅の売店以外どこもあいていない。岩下新生姜ミュージアムの最寄り駅だが、これもまた次の機会ということにして、駅前をざっと観て、再び両毛線に乗車する。


栃木駅構内の、本郷新《裸婦坐像》(2000年設置)。岩下食品株式会社(代表取締役 岩下邦夫)寄贈。どういう縁で、本郷新彫刻が選ばれたのかな?


栃木駅北口駅前広場の、前田哲明《煌樹》(2005/ステンレス、積層ガラス)。この作品で、前田哲明は第13回本郷新賞を受賞している。

  • 両毛線足利駅に移動。栃木8:56→9:30足利。足利駅から足利市立美術館まで歩く。10分弱。開館が10:00からなので、まだ開いていない。15分ほど、館の前に設置されている野外彫刻を観るなどして、時間を潰す。天気は曇で、とにかく寒い。10:00のオープンと同時に入館。


そんなに落ち込まなくてもいいじゃないか…と思わず声をかけたくなる。藤井浩佑《若い男》(1913)。

  • 足利市立美術館「涯テノ詩聲 詩人 吉増剛造 展」 2時間ほど。館の1室で、2016年12月ピットインでの大友良英とのパフォーマンス、ロンドンのCafe OTOでのマリリアさんとのパフォーマンスの映像が放映されていた。2時間強。700円。図録2200円。

  • 鑁阿寺に立ち寄ろうかと思っていたのだが、あまりに寒く、前回来た時に立ち寄ったこともあり、結局、駅に戻る。駅前にはなまるうどんがあったので、ここで温かいうどんをすすり、身体を暖めてから、電車に乗る。両毛線で高崎まで。足利12:43→13:50高崎。これで、両毛線は制覇笑
  • まずは、駅前にあるはずの、分部順治(1911ー1995)の《希望》を探すが、見つからない。今回の駅前の再整備事業でペデストリアンデッキが張り巡らされ、どうも撤去された模様。どこかに移設されたのか? 残念。西口を市役所方面に歩き、ここで、われらが北村西望《将軍の孫》を発見(まあ、あるのは知っていたのだが)。アントニン・レーモンド(1888-1978)建築の群馬音楽センター(1961)の外観などを見学しつつ、このあたりを一回り。碑やモニュメントなどがいくつか。高崎シティギャラリーのエントランスで、分部順治の男性裸像、《瞭》があった。このあたりで、放浪は終わりにし、高崎市美術館へ向かう。美術館の前にも、分部順治《碩》があった。こちらは女性裸像。この他にも、群馬県内、高崎市内には、分部作品が多く設置されている模様。



北村西望《将軍の孫》(1918)


分部順治《碩》(1978)[高崎市美術館

  • 高崎市美術館 生誕100年「清宮質文 あの夕日の彼方へ」 この美術館ははじめて。わりとこじんまりとした美術館で、展示室が1〜3Fまで、5室ある。この展示室全部を使っての、清宮質文の回顧展で、展示点数も多く、見応えがあった。木版を中心に、ガラス絵、油絵、その他、資料など。木版ということもあってか、最初は、恩地孝四郎あたりを連想しつつ観ていたのだが、むしろ、奈良美智杉戸洋につながっていくような印象も感じるなど。600円。美術館の敷地内に、旧井上房一郎邸が保存、見学できるようになっていたので、これも見学。これは1952年に、アントニン・レーモンドの事務所兼自宅を参考に建てられたものとのこと。平屋のモダンで平明な建築で好感。なお、井上房一郎は、井上戸方庵ね。

  • だいぶ日も陰ってきたので、駅まで戻り、どこかで一休みと思ったが、日曜日の駅周辺はさすがに人も多く、結局、電車に乗ってしまった。高崎16:40発の上野東京ライン、平塚行き。お腹が空いたので、途中、赤羽で下車。ここで、適当な食事を適当に食らい、再び、上野東京ラインで上野まで。
  • 銅像放浪の最後に、上野駅改札内)にある朝倉文夫《三想》を観る。続いて、東京駅に出て、圓鍔勝三の銅像木彫作品の場所をチェックして、帰宅したのであった。(2020.5.2訂正)


朝倉文夫《三相 智情意》(1950)。説明板「昭和三十三年十月十日上野驛開設七十五周年記念式の佳日その席に列した朝倉文夫先生は たまたま驛の開設が明治十六年で先生と生誕を同じくしていることを知り深く喜懌になり記念のために 台東區を通じてこの像を贈られここに建設されたものである  昭和三十四年五月五日 日本國有鉄道」。朝倉の戦後の女性裸像の代表作。


石川啄木歌碑。