かけらを集める(仮)。

日記/旅行記+メモ帳+備忘録、みたいなものです。

佐川美術館と大津港の井上武吉、そして彫刻放浪


大津市大津港シンボル緑地の、井上武吉《my sky hole 97-2 水面への回廊、琵琶湖》(1997)。井上武吉の遺作。

  • 7:00前に起床。身仕度をして、1Fの食堂で、朝食バイキング。一度、部屋に戻り、忘れ物チェックをしてからチェックアウト。京都駅まで歩く。といっても、駅は通りの正面に見えている。10分ほどで、京都駅の到着。京都駅からは湖西線で、堅田駅に向かう。8:40発に乗車。9:11、オンタイムで無事に到着。410円SUICA湖西線は大丈夫だったが、琵琶湖線は濃霧と車両故障で新快速に遅れが出て、たいへんな混雑になっていた。
  • 堅田駅前の野外彫刻 堅田駅前には、3つの野外彫刻があった。バス待ちの時間をこれらを観て回る。


《湖の郷「青年」の像》(1992.9建立)。大津市堅田学区自治連合会、湖族の郷実行委員会により建立。制作は嶋畑貢。

嶋畑貢《碧い湖》(1987.4設置)。堅田駅土地区画整理事業の施工記念に大津市が建立。「琵琶湖の美しい自然とその姿が永遠に変わらぬようにと願う人々の心を表現しています」(台座裏の説明板より)。

《碧い湖》横の子ども達の群像。タイトル、作者など不明。

  • 堅田駅前→佐川美術館/400円 江若バスの運転免許センター行き、9:47発に乗車。バスはびわ湖大橋を渡り、少し大回りして、佐川美術館に、15分ほどで到着。400円。
  • 佐川美術館 ここは2回目。前回は北斎展を観に来た。今回のお目当ては、佐藤忠良の彫刻だが、開館20周年記念・特別企画展として「神聖ローマ帝国皇帝 ルドルフ2世の驚異の世界展」を開催していたので、これを観覧。ルドルフ2世展→平山郁夫佐藤忠良樂吉左衛門の順に展示を見て回る。佐川美術館では佐藤忠良作品を約130点所蔵しているとのことで、今回は「いみありげな仕草」というタイトルで女性像の仕草に注目した展示を行っていた。70〜90年代の作品が中心だが、数点5、60年代の作品もあり、興味深く観ることができた。中でも《ボタン》(《ボタン(大)》)と《ボタン(小)》を併せて観られたのは、ちょっとうれしいところ。





  • 佐川美術館の野外彫刻 佐藤忠良作品が3点、野外彫刻として設置されていた。


佐藤忠良蝦夷鹿》(1971)。初出:札幌五輪の際に整備された真駒内川にかかる五輪小橋・東端南側(1972設置)。東端北側が同じ佐藤忠良の《雪娘》。西橋には、本田明二《栄光》が設置されている。


佐藤忠良《萌》(1997)


佐藤忠良《冬の像》(1985)。展示屋の間の池の中央に設置されていて、ガラス越しに少し遠くからしか観ることができない。マント姿の女性像。館内の展示でも、マント姿の女性像《ボタン(大)》、《ボタン(小)》を観ることができた。大(佐川美術館では(大)は未記載)は、フードを被り、胸のボタンをいじっている。小は今回初めて観たが、フード被らないで、同じ仕草をしている。なお、《冬の像》は井の頭線永福町駅にあるとのこと。

  • 琵琶湖大橋東詰の野外彫刻 帰りは天気もよいことだし、歩いて琵琶湖大橋を渡ってみることにする。佐川美術館から琵琶湖沿岸に出て、大橋まで歩く。15分ほど。大橋の東詰に野外彫刻2点があった。お満燈籠や歌碑も。


藪内弘《波・回遊》(1995)


塚脇淳《風にしなう形 風にむかう形》(1995)

  • 琵琶湖大橋を渡る 琵琶湖大橋は1964年9月開通で、長さは約1300m。車両は有料だが、徒歩は無料で渡ることができる。のんびりぶらぶらとだが、30分強で渡ることができた。風もなく、暑くも寒くもなく、まあ、よかった。橋梁の最上部に展望所があるのだが、自動車が通るたびに揺れて、ちょっと怖い。さらに、サングラスにマスクをしたじいさんが縄跳びをしていて(実話)、さらに怖い笑 あのじいさん、何だったんだ!?




  • 道の駅びわ湖大橋米プラザの野外彫刻 佐藤忠良の彫刻が設置されていることは、事前に知っていたので、ここに立ち寄ることにしたのだが、行きにバスで通りかかると、清水九兵衛や淀井敏夫の作品が見え、おお、これは彫刻公園ではないか、とオレ的に盛り上がる。ということで、佐川美術館の帰路に立ち寄ってみると、佐藤忠良、清水九兵衛、淀井敏夫の他にも、壇晴子、山口牧生、堀内正和、宮脇愛子の作品が野外の芝地などに設置されていた。凄い顔ぶれじゃないか! また、道の駅の建物壁面も、斉藤智によるグラフィティ風の作品《水》で飾られていた。なんでも「道の駅彫刻プラザ」と言うらしい。


琵琶湖大橋上から道の駅びわ湖米プラザを望む。中央は比良山系。道の駅の建物の左に佐藤忠良若い女・シャツ》が小さく見える。


佐藤忠良若い女・シャツ》(1982)。左側から撮ると、背景に琵琶湖大橋が入って、ナイスなのだが、頭部にある真っ白で大きな「爆撃痕」も写って、あれなので、右側からの写真を掲載。


淀井敏夫《夏の日》(1982)


壇晴子《ジッグ・ザッグ》(1981)


山口牧生《光の水際》(1982)


堀内正和《立方体をななめにとおりぬける円筒》(1982)


宮脇愛子《うつろひ》(1982)


清水九兵衛《緋甲III》

>参考:滋賀県道路公社 道の駅びわ湖大橋米プラザ

  • 堅田→皇子山 道の駅近くのバス停からバスに乗るつもりだったのだが、1分ほど遅れて到着。もうバスは行ったか、それとも、少し遅れてくるか、とバス停で5分ほど待ったが、来そうもないので、あきらめて、堅田駅まで歩くことにした。と、しばらくとぼとぼ歩いていると、オレの横をバスが通り抜けていった苦笑 まあ、思っていたよりも、駅が近かったし、道筋の景色も良かったので…JRで、堅田駅から皇子山駅に移動。次の目的地は、浜大津の井上武吉作品だが、面倒くさいので、皇子山駅から歩くことにした。15分強といったところか。皇子山公園沿いに歩き、途中からは「大津絵のみち」という遊歩道があったので、この道を歩く。住宅街の中を通り抜ける緑道で、なかなかいい感じだった。


皇子山公園皇子山球場前の、《野球少年の像》(1982)。これも堅田駅前の2像と同じく、制作は嶋畑貢。


「大津絵のみち」入口にあった案内板。

  • 大津市大津港シンボル緑地の、井上武吉《my sky hole 97-2 水面への回廊、琵琶湖》(1997)












  • 大津の野外彫刻


滋賀県庁前の噴水塔。



滋賀県庁前の、中川清《海》。個人の寄贈を滋賀県が受け入れて建立。


JR大津駅駅前通中央分離帯の、山田良定《若鮎》(1980.4.20設置)。大津ライオンズクラブの寄贈による。今回の旅行最後は股間若衆で締めくくり(パンツはいているけど)。

  • 大津→新大阪/新大阪→なんば/難波→関西空港 帰りはJR大津駅から新快速で新大阪に出て(840円)、大阪メトロ御堂筋線で、なんばに出て、南海で関西空港まで(1000円)というルート。特に遅れもなく、18:00過ぎには関空に到着。適当な夕食を適当に食らい、保安検査場を通過して、24ゲート付近の静かなところを探して、本を読んで、搭乗時間を待つ。それにしても、本を読み始めると、お行儀の悪い騒々しい輩が寄ってくるのは何故?
  • 帰りはJetstar GK210便、関空20:40→22:00成田の予定。関空を20:52離陸し、1時間弱の飛行で、成田には21:45着陸、22:00には到着ロビーに出ることができた。素晴らしい。終バスに間に合わないことも予想していたのだが、22:15の終バスに楽々間に合った。終バス、満席だった。