彫刻放浪:千葉みなと
- 午後から散歩がてら千葉みなと駅周辺の野外彫刻を探ってきた。みなと公園→千葉県立美術館→千葉ポートパークと回ってきた。
- みなと公園(千葉市中央区)とその周辺の彫刻 みなと公園には、記念像、記念碑、モニュメントの類がいくつかあった。その中から、いくつかを掲載。
みなと公園の向井良吉作品(1970)。かっちょいい〜。先日、画像検索で野外彫刻を観ていたら、この作品の画像が出てきた。既視感があったので、改めて調べてみたら、みなと公園にあるとのことを知った。
この公園は中学生の頃、よく来た場所だ。それで、この像に既視感があったのだろう。ハードコアな立体作品だったこともあり、それで記憶に残っていたのかもしれない。ということで、この像を改めて観るために、今回みなと公園にやってきた。
さて、めざす彫刻は池の中に設置されていて、すぐに見つけることができた。よく見ると、台座には、「向井良吉」「1970」と彫られているが、作品名は特に彫られていないようだ。なぜ、向井良吉作品がここにあるのだろう。
池の外だが、近くに「出洲海岸埋立造成事業記念碑」と彫られた、説明板がある。石に彫られた立派なものだが、これ自体が碑だと思えない。近くにそれと思われる碑があるわけでもない。碑文の末尾には、「昭和四十五年」(1970年)の年記と当時の千葉県知事の名前が彫られている。年は、向井良吉作品と一致するが、碑文の中に、向井作品に対する言及がない。なので、はたして、向井作品が記念碑として設置されたのか、どうかはよくわからない。
追記(2020.3.7):『向井良吉作品集』(美術出版社・1987.10)所収「」によると、作品名などは《公園のための彫刻》(1970/アルミニウム、白御影石)。
《千葉市長 宮内三朗像》(1970.3/1970.4設置)。寿像建設委員会(委員長:友納武人[当時の千葉県知事])による建立。像の製作は、大須賀力。
みなと公園の東側出入り口に立っているモニュメント《光の舟》(1993.10設置)。千葉市が1992年(平成4)、政令指定都市移行したのを記念して、建立された。
千葉市中央区・京葉銀行本社前の、長岡勉+TANK《等価交換》(2015)
千葉県立美術館の野外彫刻
- 木村賢太郎《友達》(2004)
- 大須賀力《浅井忠像》(1978)
- 藤野天光《ああ青春》(1962)※初出:第5回日展(文部大臣賞)
- 山崎英五《地を這うものどもXIV》(1981)※初出:第45回新制作展(新作家賞)
- 木村賢太郎《立像》(1956)
- 木村賢太郎《生成2》(2001)
- 木村賢太郎《四つの姿6》(2000)
- 木村賢太郎《四つの姿5》(1998)
- 零駒無藏(ぜろこまむぞう)《過ぎし日のアパート》(1989)
- 木村賢太郎《生成3》(2002)
- 酒井良《時を刻む》(1985)
- 零駒無藏《集う人々の列に・・・》(1991)
- 鈴木啓子《FEELING-LOVE 白いポエジー》(1973)
- 高田大《リラックス》(1984)
- 中岡慎太郎《“FANTASY”》(1993)
- 藤野天光《銃後工場の護り》(1938)※初出:第2回新文展(特選)
- 田中毅《草枕の旅》(1993)
- 木村賢太郎《うごめくトルソーII》(1974)
- 大須賀力《椅子の女》(1975)※初出:第7回改組日展
佐藤忠良《夏》(1976)
最後に、ポートパークの小高いところにあった、第10回全日本ホルスタイン共進会(千葉県実行委員会)が1996年3月に寄贈したモニュメント? 彫刻? を掲載。石の断面に、マンガチックなホルスタインが彫られている。