かけらを集める(仮)。

日記/旅行記+メモ帳+備忘録、みたいなものです。

館山→木更津→土気


館山市城山公園の山頂展望台から。

  • 以前から気になっていた館山市の城山公園・彫刻の径を訪ねてきた。青春18きっぷ利用なので、途中下車して、他にもいくつか野外彫刻を観てきた。今日は天気が今ひとつ、降水率が高く、雨降りの予報だったが、せっかく準備もしたので、決行することにした。午前中の1、2時間だが、案の定、雨がざっと降って、いささか難儀はしたが、予定の野外彫刻はひととおり訪ねてきた。まあ、楽しかった。
  • 最寄りから蘇我駅に出て、蘇我5:53発の内房線館山行きに乗り継いだ。車中は爆睡、気がついたら、館山だった。7:56着。列車の中は、ここで下車する高校生でいっぱいだった。今日から新学期の始まりか。最初のりばがわからず、少し戸惑ったが、東口のバスのりばから、8:20発の館山日東バス・市内線に乗り、城山公園前まで移動。10分ほど。190円。SUICAは使用不可。若干ルートが違うみたいだが、館山駅から城山公園前まではJRバス関東も走っている。
  • 城山公園 第一駐車場の隣の広場に澄川喜一によるモニュメント《光と風と夢》が立っていた。これが今日はじめての野外彫刻。けっこうかっこいい。そう見えるのは房総だからか? タイトルは、中島敦の、スティーブンソンの晩年を題材にした小説のタイトルと同じだが、何か縁があるのだろうか… 続いて、少し登ったところにある館山市立博物館のアプローチ、彫刻の径に設置された野外彫刻を観覧。これは次項でまとめて写真を掲載。博物館は月曜休館なので、今回は見学していない。せっかくここまで来たのだから、天守閣、というか、博物館・別館のある山頂の広場まで登ってみることにした(もちろん、別館も月曜休館)。途中、石の彫刻らしきものがあった。銘板・説明板もなく、よくわからないが、先ほどの駐車場近くの案内図には、ちょうどこの彫刻があったあたりに「♡恋人の聖地モニュメント」と貼られていたので、ひょっとして、ひょっとしたらこれがそれのかもしれない。が、ちょっとそんな雰囲気ではないのだが… なお、山上の展望台付近にも「恋人の聖地」があり、こちらには説明板などもあった。多少にそれらしくはあったが、なにかそぐわない。彫刻の径を観ている途中から、雨がぽつぽつ降り出した。山頂の展望台から降りるころには、ざあざあ降りになってしまった。足下がぐちゃぐちゃで、ちょっと難儀だぁ。


澄川喜一《光と風と夢》。タイトルや制作者・協力者は記されていたが、制作時期、設置時期は未記載。追記(2018.10.18):制作/設置は、1985年。(『澄川喜一作品集』[講談社・2007.9]による)


恋人の聖地モニュメント? えっ、これが…という感じなのだが…

  • 城山公園・彫刻の径 博物館のアプローチにあたる道筋に、野外彫刻が10基設置されている。具象・抽象、ブロンズ・石彫とりどり。タイトル板はいずれも作者とタイトルのみ記されていたので、設置年はよくわからないが、博物館のオープンが1983年11月23日なので、その頃の設置か?




山本正道《こだま》


伊東傀《水着の女》


大国丈夫《動》


山崎英五《地を這うものども》




青木三四郎、下川昭宣、酒井良《光と風と夢》 キーチマンに続いて、もう一つの《光と風と夢》。3人の彫刻家による共同制作のようだ。「光と風と夢」と題した近松良之(光の子学園園長)による詩を彫った板も併せて設置されていた。これに「一九八三年秋」とあった。この詩を読む限り、中島敦とは直接の関係はないようだが…


柳原義達《道標・鴉》



一色邦彦《慈・愛・訓の像》


佐藤忠良《人魚》


舟越保武《シオン》


菊池一雄《飛天》


彫刻の径はこんな感じ。

  • 北条中央公園 来た時と同じく館山日東バスにて、館山駅まで戻る。駅の庇のあるところで、降雨の勢いが少しは収まらないものかと、しばらく待ってみたが、あまり変わりそうもないので、北条中央公園まで歩くことにした。この公園は館山駅の東側、歩いて10分ほどのところにあり、北条小学校の跡地を利用して整備された公園とのこと。gmで、いくつか野外彫刻があるのを見かけ、訪ねることにした。東屋で自販コーヒーで一休みしてから、雨の中、彫刻を探る。野外彫刻は全部で4基あった。雨が激しく、一応写真を撮ったが、銘板などよくわからず、作者・タイトルなどを不詳のままにしてしまったのは、ちょっと残念。休憩時間も入れて、小一時間ほどもいただろうか、雨の降り止む様子もないので、とぼとぼと駅まで戻る。来た時とは違うルート。次は木更津に向かうつもりだが、電車まで時間があるので、駅の西口に出て、北条海岸あたりを少し歩いてみた。雨はだいぶ小降りになってきた。遠くの方が明るい。11:47発の内房線木更津行きに乗車。13:00過ぎに木更津の到着。例によって車中は眠り惚け、起きたら、車中は高校生でいっぱいだった。


公園はこんな感じだが、ちょっとステージや子供向けの遊具広場などもあった。写真を撮り忘れたが、水飲み場の数がずいぶん多かったような気がする。


時計塔。これはロータリークラブ関連の寄贈。


裸婦像。台座裏にいろいろ情報が彫られていたが、雨のせいもあって、読めない。ライオンズクラブ関連の寄贈。


石彫の作品。タイトルなど?


これも石彫の作品。これもタイトルなど?


手塚登久夫《田園の風よ》。制作年などは不詳。初めて梟をモチーフにした作品じゃない手塚作品を観た。初期作品かな?


おきまりの、ベンチ。

  • 太田山公園 雨は止んでいた。それに引き換え、もわーとして、とても蒸し暑い。大田山公園は木更津駅東口から歩いて15分ほど。ここでのお目当ては藤野天光《恋するころ》という裸婦像。この公園も広大な公園で、事前の予習では、像がどこにあるかわからなかったのだが、木更津市郷土博物館「金のすず」入口付近にあった。博物館は月休なので、ここも観覧できなかった。博物館前の広場には、神社やら句碑の類やらもあったが、やはり見どころはきさらずタワーか。日本武尊伝説をモチーフにした塔で、2本の尖塔の上には、日本武尊弟橘媛の像が立っている。高くて細部は見えないのは、いささか残念。タワーだが、途中まで登ったのだが、急に高所恐怖症の発作が出て、降りてきてしまった笑 なかなかこわい。


猫ギャング


きさらずタワー(1992.2設置)


藤野天光《恋するころ》

  • 土気 少し遅くなったが木更津の駅前で適当な昼食を適当に食らい、内房線蘇我駅まで行き、ここで外房線に乗り換えて、土気に向かう。目的地まで歩くつもりだったが、いささか疲れてきたので、バスに乗ることとし、千葉中央バス・大椎町南行に乗車。10分弱で、創造の杜バス停に到着。170円(SUICA)。創造の杜交差点の北東側(あすみが丘ガーデンコート南西角)に、今日最後のお目当ての井上武吉作品が設置されている。まず、これを観覧。ついでに、創造の杜(公園)内の、モニュメント《あすにかける虹》も観て回る。帰りは、ひょっとしたら、他にも何か野外彫刻の類があるのではないかと思い、歩いてみたが、これといって何も見つけることはできなかった。陽も傾き始めたので、今日はここまでとして、帰路につくことにした。 




井上武吉《my sky hole 93-丘》(1993)


創造の杜モニュメント《あすにかける虹》 追記(2019.12.30):このモニュメントの作者は内田和孝で、1986年の制作。このモニュメントの他、公園内にあるストーンファニチャーや水飲みなども内田和孝によるもののようだ。『内田和孝彫刻作品集』(駸々堂・1991.6.10)を参照。