かけらを集める(仮)。

日記/旅行記+メモ帳+備忘録、みたいなものです。

三沢→十和田→青森

  • 青森県へ主に野外彫刻を探るべく出かけてきた。天気予報ではいまいちな天気とのことだったが、雨はぱらぱらと思い出したように降っただけで、総じて困らされるようなことはなかった。一応、山靴を履いて、雨対応をして出かけたのだが、それほどのこともなかった。行きは羽田から三沢空港に飛び、三沢、十和田、青森と野外彫刻を探り、帰りは青森空港から羽田まで戻ってきた。往復とも久しぶりにJALを利用した。楽天トラベルの楽パックという航空券+宿泊のセットで、料金は23000円ほどだった。
  • さて、出発。まず最寄りから始発バスで羽田空港に向かった。始発バスだと、空港での待ち時間が長くなるが、平日朝は渋滞が怖いので、早め行くことにした。で、このバスが満員で、そのせいもあってか、7分ほど遅れて、羽田空港に到着。今回はJALなので、第1ターミナル。保安検査場を抜ける前に、B1Fのエアローソンに立ち寄って、サンドイッチを買った。保安検査場の抜けた後だと、羽田の物価はものすごいことになるからね苦笑 搭乗口近くまで移動して、静かなところでを見つけて、少し寝入った。いつも書くけど、羽田はテレビが多数設置されていて、騒々しく、不快である。
  • 搭乗する飛行機は、JAL155便、羽田8:20→9:35三沢の予定で、ほぼ時間通りの運航だった。揺れのため、機内では冷たい飲み物のみのサービスだった。キウイジュースとやらを飲んだが、どうということもない。三沢空港8:50発予定の八戸方面行きのバスに乗車。このバス、八戸からの折り返し便だったが、到着が少し遅れ、出発も5分遅れの8:55だった。15分ほど乗って、三沢駅で下車。350円。
  • 十和田観光電鉄三沢駅駅舎など 三沢駅西口が再整備されるとのことで、十和田観光電鉄の駅舎がどうなっているか、少し気になっていた。再整備工事は始まっていたが、まだ駅舎やホームは取り壊されていなかった。 


十和田観光電鉄三沢駅駅舎とホーム


駅舎の中と中からみたホーム。蕎麦屋は健在で、なかなか繁盛していた。


こんなふうになるらしい。


少し先に線路も少し残っていた。


星野リゾート・青森屋の敷地内にも少し線路が残っていた。

  • 十和田市に向かう前に、三沢駅から歩いて10分ほどの古牧温泉渋沢公園に行ってみた。現在は星野リゾート・青森屋の敷地内になっている。利用客ではなかったが、公園は観て回ることができた。星野リゾート以前の経営者が岡本太郎と懇意だったらそうで、かつては敷地内に岡本太郎の野外彫刻が多く設置されていたようだが、現在はすべてなくなっていた。ひょっとしたら、と思っていたが、オレ的には空振り、に終わった。


カッパ沼の北側に、かつて岡本太郎記念公園があった。工事中で立入禁止だったが、公園の名標があり、文字は取り払われていたが、「岡本太郎記念公園」と読める跡がついていていた。

  • さて、気を取り直して、駅までもどり、11:45発のバスで、十和田市中央を向かう。バス待ちの間、9月7日・9日は十和田市秋祭りのため、通常のルートを迂回し、臨時バス停を云々という張り紙を見つける。別にバス停の位置が変わるのはいいが、今回のお目当て、官庁街の野外彫刻は無事に観られるのか? あそこはメインストリートで、お祭りをやるとしたら、道の左右に屋台がずらっと出るに違いない…などと、いささか不安な気持ちになる苦笑 バスは予定どおりやってきて、30分強で、十和田市中央に到着。630円。バスの車窓から見るに、う〜む、やっぱり官庁街の道の左右にはずらっと屋台が並んでいる… と、不安な気持ちを押し隠し、十和田市の野外彫刻を探りに出発するのであった。
  • 十和田市市街の野外彫刻はだいたい5つに分けられる。(1)顕彰系(地元の名士)の野外彫刻。主に公園などに設置。(2)モニュメントとして、あるいは寄贈されて設置された主に具象の芸術系の野外彫刻。(3)官庁街に設置された馬をモチーフにした野外彫刻。(4)十和田市現代美術館の野外彫刻。アート広場など。(5)同じく十和田市現代美術館関連だが、アートプロジェクトによって設置された制作・設置された野外彫刻。今回の旅行では、このうちの(2)、(3)のレイヤーの作品がお目当てだが、まあ(1)も加えて、以下、掲載していく。もちろん、(4)や(5)も見たのだが、お祭りの人出や観光客が多く、写真はほとんど撮らなかった。
  • 十和田市文化センターの彫刻 十和田市文化センターには下記掲載の他にも、センター内にいくつか彫刻作品が設置されているようだが、エントランスロビーの峯田敏郎作品以外は見られなかった。


杉本幸一郎《翔》。十和田市文化センター前庭に設置。峯田敏郎の監修により株式会社西村工場が鋳造(作者の死後鋳造)。十和田市市民憲章推進協議会、青森県立三本木高等学校同窓会、十和田市文化協会による。杉本幸一郎(1912-1949)は十和田市(当時、三本木村)出身の彫刻家。原型の石膏像は同じ文化センターの2Fホワイエに置かれているようだが、これは見られなかった(外から背中部分が少し見える)。>参考:今純一郎「市内の名作を訪ねて 彫刻散策『翔(杉本幸一郎作)』」


峯田敏郎《風と舞う日》(1986.5.1設置)。十和田市文化センター・エントランスロビーに設置。個人2人と十和田市文化協会による寄贈。

  • 三本木公園の《本多浩治先生胸像》 三本木公園は十和田市文化センターの裏手(西)にある小公園。


《本多浩治先生胸像》(1975/1975.9.10設置)。本多浩治先生顕彰委員会による。像の制作は小坂圭二。小坂圭二(1918-1992)は青森県野辺地町出身の彫刻家。十和田市青森市の野外彫刻で多くの作品を見た彫刻家の一人。


峯田敏郎《光と風と》(1980)。中央公園の東南側に設置されている。


大関鏡岩》(1986.7設置)。大関鏡岩顕彰会。設計・施工は十和田石材工業(株)。鏡岩は戦前期の大相撲で大関として活躍。青森県三戸町生まれ、十和田市育ち。相撲場(野外)に設置されている。ブロンズではなく、石像である。


《中村治三郎先生之像》(1989/1989.8設置)。像の制作は、あの田畑功。相撲場(野外)に設置されている。

  • 十和田市官庁街通りの野外彫刻 十和田市のシンボルロードになっている官庁街通りは、駒街道とも呼ばれ、かつては旧陸軍軍馬補充部が設置されていた。戦後間もなく軍馬補充部用地が開放された際、官公庁用地として整備された。官庁や病院などが集まっているだけではなく、市民散策の場ともなっている。桜や松の並木が植えられ、水の流れが設けられているなど、景観に工夫が凝らされ、さらに馬の野外彫刻や馬をモチーフにした装飾などが多く設けられ、シンボライズされている。下記の他、写真は掲載していないが、官庁街通りに面した十和田市立中央病院の1F・待合室に、佐藤忠良《冬の像》、柳原義達《道標・鳩》、舟越保武《婦人像》、古川武彦《夏》※木彫、の4作が設置してあり、観覧させていただいた。


下院町外通りの歩道にあるポール。馬の頭の装飾がついている。この他にも、歩道路面に蹄鉄が埋め込まれるなど、馬にまつわる装飾が多く観られる。

北側歩道を東から(十和田市現代美術館のコミッションワークは割愛。お祭りと観光で、人が多く、写真が撮れなかったんです。)

小林泰彦《High Sky》(2011)。駒っこ広場に設置。


鈴木徹《慈しみ》(1990)。5頭の馬による(写真はこのうちの、2頭)。仔馬の背中が茶色く剥げているのでわかるように、子どもたちは、ここに来ると、みんなとりあえず馬の像にまたがってみるようだ。お祭りで人通りが多かったことも確かだが、とにかくまたがるやつがひっきりなしで、ダメだった苦笑 安藤忠雄建築である十和田市民図書館前に設置。追記(2020.5.3):作者の鈴木徹(すずきてつ)は栃木県栃木市出身の彫刻家で、千葉県出身の鈴木徹(すずきとおる。後に武右衛門)とは別人。


作者・タイトルなど不詳。大きな蹄鉄が路面に埋め込まれ、その上部が町の立体地図になっている。十和田おいらせ農業協同組合前に設置。

南側歩道を東から(十和田市現代美術館のコミッションワークは割愛。以下、同文)


佐藤忠良《風》(1991)。いや〜、これがいちばんのお目当てだったんだけど、うまいこと、像の前には屋台が出ていなくて、無事に見ることができたんだよね〜。ほっ。上十三保健所前に設置。


ポストの上にも、馬2頭。作者、タイトルなど不詳。


《水野陳好氏像》(1971.10/1971.10.1設置)。像の制作は小坂圭二。十和田市役所前に設置。


山本正道《かえり道》(1989.5設置)。個人の寄贈。十和田市立中央病院前に設置。


ライラ・ジュマ・A・ラシッド《虫−A》(2010)。官庁街通りと国道102号線沿いに、アートファニチャーとして設置されたものの一つ。他はお祭りのため、写真が撮れなかったのだが、これはどういうわけか、ばっちり撮れたのであった。十和田市立中央病院前に設置。


佐藤忠良《早蕨》(1980)。十和田市中央病院前に設置。


馬具の像(1994.1)。周囲の路面に馬と人の歴史が馬蹄形に並べて、紹介されている。作者・タイトルなど不詳。十和田市中央病院前に設置。



大森達郎《好奇心》。馬5頭と蛙1匹による。

  • 太素公園の野外彫刻


太素公園の、新渡戸傳、十次郎、稲造の像(向かって右から)。


《新渡戸傳翁之像》(1958)。像の制作は小坂圭二。稲造ベースでいうと、じいさんである。三本木周辺の開拓の祖。


《新渡戸十次郎》(1989/1989.9.10設置)。太素顕彰会による。像の制作は小坂圭二。おやじである。ポーズに注目!


新渡戸稲造》(1983)。個人による寄贈。像の制作は小坂圭二。おやじゆずりのポーズに注目!!!


太素公園の黄色いベンチ


同じく、切株ベンチと小石の列。魔方陣か何かを描く途中だったのか…なんちて

  • 太素公園を後にして、十和田市中央の臨時バス停から16:48発の新青森駅行きに乗車。18:30頃、青森駅前に到着。1880円。ちなみに乗客は終始オレ一人だった… 駅前で明日乗るバスののりばを確認して、ホテルに向かう。駅からは少し離れており、少し歩くことになった。途中、食料などを仕入れ、チェックイン。今日宿泊したのはアルファホテル青森というビジネスホテル。特に難はなし。風呂に入って、早々に眠る。


十和田市の消火栓


そして、臨時バス停