かけらを集める(仮)。

日記/旅行記+メモ帳+備忘録、みたいなものです。

熊本



  • 最後の最後にひやひやさせられた。帰路につくべく、いつものように、交通センターから阿蘇くまもと空港までリムジンバスに乗ったのだが、これが夕方の渋滞につかまり、なかなか動かない。やだな、と思ったのだが、これは結局10分強の遅れで空港に到着した。ほんとうのひやひやはこの後だ。保安検査場を通過して、出発ゲート近くの椅子にぼ〜っと座っていたら、アナウンスで「霧」云々と言っているのが聞こえる。慌てて窓外に目をやると、そう、外が白く濁っているのである。もちろん、オレの搭乗する機材はまだ到着していない。広島の悪夢再びか。別の一足先に到着するべき便は、上空で旋回して霧が晴れるのを待っているという。時間が刻々と過ぎていく。オレの乗る予定の便も、着陸できずに上空待機になっているという。しばらくすると、先の便は、結局、着陸できずに、福岡空港へ向かった。欠航である。オレの乗る便も、もう少ししたら、再度着陸を試み、着陸できなかった場合は同様に欠航するとのアナウンス。欠航した場合は、振りかえか返金である。振りかえの場合も、熊本発は便が少ないこともあり、明日の夜便以降になるという。オレは明日朝いちばんに所要がある。ああ、これはダメだな。いかんともしがたい。欠航の場合、今夜の宿も、ネットで慌ててチェックしたのだが、全然見つからない。さてさて。と、ロビーを落ち着かない気持ちでうろうろしていたら、1機、飛行機が到着した。JALである。おっ、着陸できたんだ。と思って、外を見たら、心持ち、霧が晴れている。遠く、滑走路の標識灯が見える。これなら大丈夫かも。しばらくして、もう1機、飛行機が降りてきた。うっすらとシルエットが見え、だんだんと近づいてくる。で、アナウンスである。使用機材が到着しましたと。ここで、ロビーに拍手が起こる。助かった。結局、1時間遅れで飛行機は飛び、ぎりぎりで終バスにも間に合った。ひやひやである。


こいつね。

  • 閑話休題。さて、今回は観光旅行である。しかも、今年4回目の熊本である。なので、今回は、これまでの補遺のような旅程となった。また、2日目は飛行機の予約ミスで前々回行けなかった島原を訪ねることにした。るるぶのツアーで、九州ふっこう割を利用、格安で行くことができた(というか、格安なので行った、なのだが)。
  • 行きは、最寄り5:30のリムジンバスに乗車、6:40頃、成田空港T3に到着。早々に保安検査場を通過し、164ゲート付近で待機。今回は、Jetstar GK613便。ほぼ定時の運行。熊本空港からJR熊本行きのリムジンバスに乗車し、水前寺公園で下車。ここまでだと、バス代は600円。

  • 今回は、まず上江津湖に行くことにする。前回は、時間と体力の都合で、川を少し遡ったものの、湖に出る前に引き返したが、今回はもう少し先まで歩いて見ることにした。水辺の風景を楽しみつつ、散策。思いの他、鳥が多く、目や耳を楽しませてくれる。上江津湖周辺は公園になっており、平日の午前中だったこともあり、ウォーキングをする老人や、じいさんたちの集会?が目に付くが、ボートから嬌声も聞こえる。ところどころ、地震の傷跡も目についた。


まずは鴨。

青鷺も。

前回はこのあたりまでで、引き返した。

ちょっとわかりづらいが、すすきの中に、雀の群れがいて、かしましい。






  • 上江津湖から八丁馬場電停に出て、市電B系統に乗車、本妙寺口電停で下車。170円。
  • 本妙寺 本妙寺は、加藤清正公の廟所のあるお寺。電停から参道を歩いて行くと、境内の入口、巨大な仁王門にたどり着く。ただ、地震による被害のため、正面の階段は上ることができず、脇道から回って境内に入った。


この仁王門は、小倉の小林徳一郎の寄進によるもので、1920年(大正9)に建立。門を入ると長い参道が続き、その左右に塔頭寺院が並ぶ。いちばん奥まったところの右側に大本堂がある。参道を歩いていると、ところどころ、地震により、石垣が崩れている。塔頭寺院の中には屋根がブルーシートに覆われたところもある。

大本堂
さらに、加藤清正公廟所の浄池廟まで、胸突雁木と呼ばれる、急な石段が続く。胸突雁木の中央には、信者から寄進された大小の燈籠が無数に並んでいるが、ここも地震の被害で、ほとんどの燈籠が倒れてしまっている。浄池廟の裏山を登ったところに、加藤清正銅像があるとのことだったが、やや歩く疲れてふらふらしていたので、今回は割愛。

胸突雁木の登り口、一対の獅子像(唐獅子ではなく、ライオン!)。ほっそりとしたスタイルに最初、キツネかと思った。



浄池廟門前の常夜灯。

浄池廟本殿

  • 再び本妙寺口電停まで戻り、市電B系統、健軍町行きに乗車。上通り電停で下車。170円。ここから歩いて、藤崎八旛宮を参詣。



  • 白川沿いを散策しつつ、小泉八雲熊本旧居へ。小泉八雲は、1891年11月に熊本の第五高等学校の英語教師として赴任するが、その最初の1年に住んだ家が復元されて、記念館となっている。町中にあり、熊本市現代美術館からも近いのだが、今まで来る機会がなかった。今回も、月曜日休館のため、中の見学はできず、外周りを眺めたのみ。まあ、次回の宿題ということで。



  • 本日の観光はここまでとし、ホテルまで歩く。途中で、交通センターに立ち寄り、楽々島原・雲仙キップを購入。これは、交通センターから熊本港までのバスの往復チケットと、熊本港島原外港間を30分で結ぶオーシャンアロー号の往復チケットがセットになったもの。2500円。バラで買うよりも、500円ほど安くなる。今回は時間節約もあり、オーシャンアロー号を利用したが、熊本港-島原外港間が1時間の九商フェリーもある(780円。こちらだと、予約制だが、JR熊本駅-熊本港の無料シャトルバスも運行している)。その後、食料の買い出し、ホテルにチェックイン。初日は雨が降り出す前になんとかゴールイン。
  • 今回宿泊のホテルは、ホテル法華クラブ熊本。まあ、有名な中堅チェーン店のホテル。設備などは特に問題もなく、なかなか快適。寝不足もあって、早々に就寝。