かけらを集める(仮)。

日記/旅行記+メモ帳+備忘録、みたいなものです。

彫刻放浪:東京駅→日比谷


日比谷公園にて

恵比須ガーデンプレイスにて

  • 今日は、東京駅周辺、日比谷周辺、そして、東京都庭園美術館を回って、野外彫刻を探ってきた。



東京駅丸の内口の、《正二位勲一等子爵井上勝君像》(1959/1959設置、〜、2017.12再設置)。制作は、朝倉文夫。井上勝(1843-1910)は、長州五傑の一人で、鉄道敷設を推進した官僚として、日本の鉄道の父と呼ばれている。丸の内口の井上勝像は、この像が2代目で、初代は、1914年に本山白雲原型制作により建立されたが、例によって1944年に金属供出で撤去された。その後、井上の没後50年を期に、現在の2代目が建立された。この像は、東京駅丸の内口周辺のリニューアルの度に撤去、再設置を繰り返したようだが、2017年12月に駅前広場の北西から駅舎の中央を望むかたちで再設置された。(wikiを参照)



東京駅丸の内口の、《愛の像(アガペの像)》(1955/1955設置、〜、2017.12再設置)。制作は横江嘉純(1887-1962)。


東京都千代田区/三菱商事ビル(丸の内仲通り側)の、安田侃《天空》(2006/カッラーラ産白大理石)。

  • 丸の内仲通りには、三菱地所株式会社(主催)と公益財団法人彫刻の森芸術文化財団が、1972年から丸の内ストリートギャラリーと称して、彫刻作品を展示してきた。現在は、その第39回として、一号館広場の3作品も含め、合計12の野外彫刻が展示されている。次の1点を。

>丸の内ストリートギャラリー MAP

東京都千代田区/丸の内仲通りの、三沢厚彦《Animal 2012-01B》(2015)[作家蔵]。上記の《天空》の通りを挟んで反対側で展示されていた。

  • 丸の内仲通りから、そのまま、東京宝塚劇場のあたりまで歩くと、笹戸千津子作品に行き当たった。


東京都千代田区/東京宝塚劇場前の、笹戸千津子《微風》(1993)。

  • 日比谷通りに出て、帝国ホテルの隣、NBF日比谷ビルへ。これが今日いちばんのお目当て。





東京都千代田区/NBF日比谷ビル前の、井上武吉《my sky hole 84》(1984)。

  • 続いて、日比谷公園へ突入。といっても、いささか歩き疲れたので、適当にはしょって野外彫刻を探る。1958年開催の「春の彫刻展」のために制作されたセメント像がいくつか残っているようなので、これを探すが、今回は1点しか見つけることができなかった。このあたりも含めて、日比谷公園は改めてじっくり探りたいと思う。


日比谷公園(緑と水の市民カレッジ付近)の、中川為延《豊穣》(1958/セメント)

日比谷公園(かもめの広場)の噴水塔、淀井敏夫《鷗》(1986)。

  • 東京メトロで、霞ヶ関→国会議事堂前/溜池山王→白金台と乗り継ぎ、東京都庭園美術館へ。使用期限間近のぐるっとパスを使って、展覧会を観覧。「建物公開 旧朝香宮邸物語」と「鹿島茂コレクション フランス絵本の世界」の2展。建物公開と銘打った展覧会は毎年行われているが、観に来たのは今回が初めて。ウインターガーデンなど、ふだんははいれないところもいくつか中に入って見ることができたのがなかなかよかった。


朝香宮




お目当ては、実は庭園の彫刻だったりする。東京都庭園美術館・庭園の、オシップ・ザッキン《住まい》(1963/1989.10設置)。このザッキン作品も、先日、中央大橋で観た《メッセンジャー》と同様、東京都とパリ市が友好都市協定を結んだ(1982.7.14)記念に、友好の絆の象徴として贈られたもの。




安田侃《風》(2000/イタリア産白大理石)。新館前にもう1点、野外彫刻があったが、こちらは近くまで行けなかった。

  • 目黒駅まで歩いて、ちょっと早いが適当な夕食を適当に食べ、恵比須ガーデンプレイスまで歩く。最後の目的地は東京都写真美術館。ここで、「『光画』と新興写真 モダニズムの日本」(3F)を観覧。これで、今日の放浪は終わり。