かけらを集める(仮)。

日記/旅行記+メモ帳+備忘録、みたいなものです。

高松にもう1日

  • 早朝の高松港 4:30過ぎに起床。身仕度をして、5:00頃、ホテルをチェックアウト。6:15発のフェリーに乗ることにしたので、6:30からのホテルの朝食は食べられなかった。残念。早朝の高松港サンポート高松を散策し、コンビニでパンを買って、朝食とする。まだそれほど暑くはないが、でも、今日も一日暑くなるんだろうな。


ジョゼ・デ・ギマランイスによるサインボード、《ハッピースネーク》。瀬戸内国際芸術祭の際に設置。高松港と芸術祭が開催された島の港周辺に観光案内板、サインボードとして設置されている。高松港にも、いくつか設置されているが、これはその一つ。先日、釧路に行ったときに、ギマランイス作品を見て、瀬戸内国際芸術祭や大地の芸術祭のサインボードを思い出した。


大巻伸嗣《Liminal Air -core-》を昨日に続いて今一度。


朝の屋島


中央に小さく赤灯台が写っている。


昨日も掲載の、高松港から見た女木島。

  • 小豆島(には行けなかった。) さて、今日の予定は、小豆島の北村西望作品を回りつつ、寒霞渓など、何ヶ所か、観光するつもり。いろいろ検討した結果、今回は坂手港から土庄港へ、東から西へバスで移動しつつ、野外彫刻を探るつもり、だったのだが… ということで、早朝散歩に続き、JR高松駅BTの⑧のりばから6:00発の東高松港のジャンボフェリー乗り場に向かう無料連絡バスに乗車する。10分ほどで東高松港に到着。フェリーが6:15発なので、慌てて、乗船券を買って(690円)、そのまま、今日乗船するフェリー、こんぴら2に乗船。しかし、出航予定の6:15になっても、いっこうにその気配がない。どうもまだフェリーに乗船する自動車の搭載作業をやっているらしい。オレは客室をひとわたり見て回ってから、屋上展望デッキに展示してあるヤノベケンジ《ジャンボ・トラやん》を観に行く。写真などを撮っていると、6:30過ぎになって、ようやく船が動き出した。


ヤノベケンジ《ジャンボ・トラやん》。手にオリーブの枝を持っている小豆島仕様。

ようよう出航。フェリーが岸壁を離れる。

朝の屋島を背景に、とらヤンを撮っていると…

  • 高松東港を出て、いよいよ小豆島へ向かう、というときに、異音がして、船首の方からモクモクと白い煙が上がり、船が止まってしまった。あれれ、何かしら。事故? 小豆島でのバスの時間があるのだから動けよ、とは思うものの、船はいっこうに動き出す気配がない。客室に行くと、電灯が消えている。どうも停電しているようだ。はてさて。エアコンももちろん停止していたが、船室はそれほど暑くはないのは助かる。
  • 6:50頃、全乗客が4Fに集められ、船員から状況を聞かされる。なんでも、エンジントラブルで機関が停止してしまったので、アンカーを打ったとのこと、状況が進展次第報告するが、現状では全乗客に下船していただき、高松港に戻ってもうらことになるとのこと、その準備のため、2、3時間かかると思われるので、船内で待機をお願いするとのことだった。さて、こんなこともあるのか、と驚きもしたが、ありがたいことに、現状では危険があるわけでもないし、こうなれば、オレとしては帰りの飛行機に乗れればまあいいやというところなので、気長で待つことにした。和室?というか、カーペットが敷いてある部屋で、ごろんと横になり、いろいろと耳に入っている話を聞いたり、うつらうつらと眠ったりと時間をつぶす。馬鹿話をしているおっさんのグループや、熱心に2時間ドラマについて話し込む大阪の夫婦とか、何とはなしに聞こえてくる話がなにかおもしろい。
  • 外ではぼちぼちと陽が差し始め、だいぶ暑くなってきた。そのためか、冷たい水が準備され、船員が乗客の体調をチェックしつつ、ペットボトルを渡して回っている。トイレの前にはバケツに汲んだ水が準備されていた。1時間ほどして、何やら、エンジンをかけようとする震動がするが、全く動き出す気配はない。
  • 9:00を回った頃、船員より、乗客全員が小型船に乗り換えて、全員下船することとなったと伝えられ、乗船口付近に集められる。乗客は全部で46名、20名ずつ小型船で東高松港のジャンボフェリーの乗り場に戻ることになった。オレは最初の便に乗船した。乗り換え前にライフベストを着せられる。さすがに暑い。20名の乗客が乗ったところで、小型船が動き出す。10分ほどで、東高松港に到着。下船し、ジャンボフェリーの待合室に誘導される。
  • 今後については、個々の乗客ごとに対応するとのこと。オレは、まだ時間が早いので、高松から土庄港他に渡るなどして、小豆島へ行くことも不可能ではなかったが、ケチがついたので、今回の小豆島は中止にすることにした。なので、乗船券の払い戻しを受けた(他にお詫び金が出た)。乗客を待たせないように、対応窓口を5、6箇所設けて、対応を行っていたのはよかった。あまり長く待たされることもなかった。ここまでで10:00過ぎ。サンドイッチ、おにぎり、ペットボトルなどが準備されていたので、これを食べながら、高松駅行きのバスの発車を待つ。当初は急ぎのお客にはタクシーを使って高松駅まで送るつもりのようだったが、タクシーの準備に時間を要するためか、結局、希望者をバスに乗せて、高松駅まで行くことになり、10:30過ぎにバスが出た。10:45頃には、高松駅に到着した。同港のスタッフに丁重にわびを言われ、オレとしては、振りだしにもどった次第。
  • 後の報道によると、事故が起きたのは、高松港沖1.2kmの海上で、海保の調査では配電盤がショートして船内に電気が供給できなくなったとのこと。オレらの乗った小型船は、ジャンボフェリーの手配した船と、高松海上保安部の巡視艇とがあったようだ。13日、運輸安全委員会は、今回の事件を船舶インシデントに当たると判断し、船舶事故調査官2人を高松港に派遣した、とのこと。
  • 15:00過ぎに、高松港から遠望するに、こんぴら2は、まだ同じ場所でゆらゆらしていたが、船はどうなるんだろうか? まあ、修理して、動かすんだろうけれど、自動車ごと乗船した人たちは、自動車や積み荷を無事に回収できるのかしら?


こんぴら2から小型船に乗り換えた。小型船の客室の窓にフィルターが貼ってあるので、こんな色合い。

小型船が高松東港に着いた。窓からこんぴら2が見えた。写真中央に小さく見える。

15:00過ぎ、高松港から、沖合でゆらゆらしているこんぴら2が見えた。

行けなかった思い出に(笑)、今回の小豆島計画のメモしておく。リベンジ用。
連絡バス/高松駅BT6:00→6:05高松東港 フェリー/高松東港6:15→7:30坂手港 ■坂手港周辺 オリーブバス/坂手港8:41→8:55草壁港9:00→9:14紅霞亭 ロープウェイ/紅霞亭→山頂 ■寒霞渓/山頂→紅霞亭 バス/紅霞亭11:55→12:09草壁港 ■島醸の西望作品 バス・清水12:40→12:44オリーブ公園口 ■オリーブ公園 バス/オリーブ公園口13:55→14:27土庄港 ■土庄港周辺 フェリー/土庄港15:45→16:55高松港
■ジャンボフェリー・屋上展望デッキ ヤノベケンジジャイアント・とらヤン》
■坂手港 ヤノベケンジ《スターアンガー》、北村西望《平和の女神》、ビートたけしヤノベケンジ《アンガー・フロム・ザ・ボトム 美井戸神社》
■寒霞渓
■草壁港近くの、島醸に、北村西望《獅子吼》、創業者の肖像彫刻など。
■オリーブ公園/オリーブ記念館 北村西望《母子像》など
■土庄港 矢野秀徳《平和の群像》、《塚本文次翁》、《オリーブの女神》、チェ・ジョンファ《太陽の贈り物》

  • うどん 先ほど、船会社が準備した軽食を食らったばかりだが、昼時も近いので、まあ、うどんでも食らって、落ち着くべえ。それから、午後のプランを立てるべえ、ということにした。


駅前のうどん屋にて、ぶっかけ(小)、330円。今回の、初さぬきうどん。すだちを絞ってから、写真を撮り忘れたことに気づいて、慌てて撮るなど。

  • レンタサイクル放浪 プランを立てるといっても、何も思いつかず、結局、自転車を借りて、市街をふらふらすることにした。うまく行き着いたら、栗林公園でも、とは一応の計画。JR高松駅前の地下駐車場で自転車を借りだし、出発。料金は100円。


JT高松支社前の、野外彫刻。作者など不明。香川県塩業組合連合会の寄贈。ビルの落成に際し、寄贈したものか? 自転車をふらふら乗り回しているうちに出会った。

  • 栗林公園 裏道や細い道をふらふらしているうちに、JR栗林公園北口駅に行き当たった。すぐ近くに栗林公園の北口があるが、ここからは入らないで、公園沿いに進み、中央口から入る。自転車を駐輪場に停め、券売機でチケットを買って、入場。410円。正直なところ、暑いので、気が向かなかったのだが、パンフに従い、ぐるっと1周歩いて回る。大名庭園はいろいろ見てきたが、ここはいちばんいいかもしれない、などと。


栗林公園北東の、《三木武吉像》(1958.9.23建立)。三木会による。像の制作者は不詳。



  • レンタサイクル放浪再び 栗林後援観覧後、再び自転車でふらふらと徘徊。アーケード街やら、サンポート高松周辺再訪やら…


高松三越南側のアーケード街で見つけた、安部定《旅のはじまり》(鉄鍛造)。銘板があったが、かすれて読みづらい。ドン・キホーテの乗馬ロシナンテとサンチョパンサの驢馬を象ったものらしい。


サンポート高松、堤防の先にある、赤灯台(通称:せとしるべ)。世界初のガラス製の灯台だとか。


今回の旅行で最後に観た彫刻は、サンポート高松シンボルタワー・オリーブタワー2Fの、流政之《あしたの枕》(1994)。見落としたが、大ホールのホワイエに《SAKIMORI》もあるようだ。最近はもっぱら瀬戸内国際芸術際絡みで訪ねていたので、全然気づかないでいたが、それにしても高松、流政之作品だらけだったなと。

  • 17:50、JR高松駅発のリムジンバスに乗車して、高松空港に向かう。17:50から3分ごとに何台かのリムジンバスが高松空港の夜の出発便に間に合うように出るのだが、17:50発の最初の便は必ず混み合う。ここのところ、このバスに乗るのが嫌で、丸亀や坂手から空港に向かうようにしていのを思い出すなど。18:35頃、高松空港に到着。オレの帰りの便は、Jetstar GK418便、高松20:35→22:00成田の予定なので、まだ大分時間がある。適当な夕食を適当に食らったり、展望デッキに出て、沈む夕陽や飛行機の発着を眺めたり、本を読んだりして、時間を潰す。オレの乗る飛行機は、予定どおり19:25には到着し、20:05頃から搭乗が始まる。窓際席なので、早めに搭乗しようと、スマホ画面でチケットを提示したら、読み取るまさにその瞬間に電池切れで画面がブラックアウトした…最後はこれかよ…苦笑 電池の残量表示がおかしくなってきたので、注意していたのだが、残量50%弱で電池切れになったのは初めて。ここのところ、30%前後でシャットダウンするのが常だったのだが…そろそろ本気でなんとかせねば…モバイルバッテリーに繋いで、再始動し、無事に搭乗したが、あまり心臓にいいものではないな。飛行機の方は、20:35に高松空港を離陸、順調なフライトで、21:43成田着陸、駐機場はT3の近くで、2台目のバスでの移動だったが、21:55には到着ロビーに出ていた。そんな次第で、22:15発の終バスにはらくらく乗ることができた。帰りは電車かな、と思っていたのだが、まあ、よかった。23:30頃には、なんとか帰宅できたのであった。