かけらを集める(仮)。

日記/旅行記+メモ帳+備忘録、みたいなものです。

房前公園まで 彫刻放浪:高松編(1)

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  • 高松に行ってきた。今回の旅行のお目当ては、牟礼・庵治地区に数多く設置されている石の野外彫刻をじっくりと探ることである。中でも、前回は果たせなかった「あじ竜王山公園」訪問が大きな目的。両日とも、天気に恵まれ、無事に目的を果たすことができた。いろいろと小難もなくはなかったが、2日を通して、なかなか楽しい旅になった。
  • 牟礼町と庵治町が主催して、1988年からトリエンナーレ形式で「石のさとフェスティバル」(以下、石フェスと略す)が開催された。第1回は石彫コンクールがメインプログラムだったが、第2回からは石の彫刻国際シンポジウム(内外の招待作家とコンクール入賞者による)も併せて行われた。牟礼町と庵治町は2006年に高松市と合併するが、その年は高松市が主催となって、第7回石のさとフェスティバルが開催された。2009年からは、高松市の主催で、 "瀬戸の都・高松" 石彫トリエンナーレと名を変えて開催。2009、12年開催の第8、9回は、招待作家+コンクール受賞者による作品制作が行われたが、2015年は招待作家による制作のみとなり、ジュリアン・オピー作品が制作された。そして、この2015年が最後の石フェスとなった。また、この際、石フェスの記録集『石のさとフェスティバル・"瀬戸の都・高松"石彫トリエンナーレ : 1988-2015』が刊行された(以下、『記録集』と略す)。ちなみに、ヤフオクでこの記録集を入手できたので、今回の旅行では大いに活躍したのであった。

1988/第1回 石のさとフェスティバル/石の彫刻コンクール 
1991/第2回 石のさとフェスティバル/石の彫刻コンクール・石の彫刻国際シンポジウム
1994/第3回 石のさとフェスティバル/石の彫刻コンクール・石の彫刻国際シンポジウム
1997/第4回 第12回国民文化祭・かがわ'97/「石のフェスティバル」石の彫刻コンクール展
2000/第5回 石のさとフェスティバル/石の彫刻コンクール・石の彫刻国際シンポジウム
2003/第6回 石のさとフェスティバル/石の彫刻コンクール・石の彫刻国際シンポジウム
2006/第7回 高松市合併記念事業 石のさとフェスティバル/石の彫刻コンクール・石の彫刻国際シンポジウム
2009/第8回 "瀬戸の都・高松"石彫トリエンナーレ2009
2012/第9回 "瀬戸の都・高松"石彫トリエンナーレ2012
2015/第10回 "瀬戸の都・高松"石彫トリエンナーレ2015

  • 石彫コンクールの応募は、作品のサイズに制限があったようだが、入賞者は応募作をもとに実作/大型化した作品を庵治や牟礼の石材業者の協力で制作し、それが展示された(後に、庵治・牟礼地区を中心に設置された)。ただし、予算の関係もあってか、入賞作はすべて本制作されたわけではないようだ(作家の方針もあるかもしれない)。応募作と思われるサイズの作品も設置されていた。また、本制作された作品のもとの応募作もいくつか設置されていた。シンポジウムの招待作家も、コンクール入賞者と同様に大型の作品を制作し、これも庵治・牟礼地区を中心に設置された。以上を探ろうというのが、今回の旅行のお目当て、というわけだ。主に『記録集』の巻末に掲載されている「石彫アートマップ」を参照して、観て回るおおおそのルートを決めたが、石フェス関連作以外に通りがかりで見つけた作品もけっこうあった。また、「石彫アートマップ」に掲載されている作品は実作/大型化した作品のみ、ナンバリングをして掲載しているが、「石彫アートマップ」に未掲載の石フェス関連の応募作/マケットと思われるものも多くあった。ということで、前書きはこれくらいにして、しゅっぱ〜つ!
  • JR高松駅前広場地下でレンタサイクルを借りる。高松市のレンタサイクルはすっぴんのママチャリだが、1日200円と格安だ。早速、自転車に乗り、JR高松駅から、玉藻公園の南側を通り、瀬戸大橋通りをそのまま東に進む。香川県立中央病院近くの交差点で信号待ちをしているとき、ふと病院の方を見ると、なにかがある。ということで、近寄ってみると、例によって笑、流政之作品だった。今回の高松旅行も流作品から。再び、自転車を東に走らせる。瀬戸大橋通りの終わる屋島の南側で、道なりに南側に進み、琴電志度線の潟元駅の横を抜け、国道11号線に出て、東に向かう。途中、今度は病院の前に野外彫刻が2基設置してあるのを発見。早速、立ち寄る。さらに東に進むと、とんかつ屋があったので、昼には少し早いがついふらふらと入って、昼食を食らったのであった笑 ちょうどとんかつが食べたかったのよ。もう少し東に進み、ローソン高松牟礼町店手前の交差点を右折する。次の小さな交差点のところにあるミニ公園に野外彫刻が設置されていた。この道をそのまま進み、JR高徳線の踏切をしばらく行ったところで左折し、再び東に進む。この道、微妙にアップダウンのある道でちょっときつい。羽間交差点を東に折れ、高松志度線をさらに東進。しばらく自転車を走らせると、ミニストップ牟礼町原店がある。店の前の交差点の東南側の植え込みに野外彫刻が設置されていた。この交差点を右に折れ、南東に進むと、右手(南)に香川県立保健医療大学のキャンパスが見えてきた。


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香川県立中央病院前の、流政之《MAKASHIMAI》(2014)


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屋島整形外科病院前の、山田正治《ふたば》(1998.7設置)


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屋島整形外科病院前の、山田正治《ふれあい》(1989.3設置)


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9山添潤《Naked 2003》(2003)。第6回コンクール サポート企業:(有)村井重友石材店。国道11号線沿いにあるローソン高松牟礼店(牟礼町牟礼990−1)手前の交差点を南に曲がり、次の交差点付近にあるミニ公園に設置されていた。石フェス関連作のタイトルなどの情報は、タイトル板と『記録集』を勘案して、記載した(以下、同)。



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34高濱英俊《水のかたち−ascent》(2003)。第6回招待作家 サポート企業:(有)高橋石材。ミニストップ牟礼町原店(牟礼町原1150)前交差点東南側の植え込みに設置。


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香川県立保険医療大学の、速水史朗《人》(1999)。大学の前にプロムナードがあり、その入口付近の小高いところに設置。


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47香川県立保険医療大学の、花田俊彦《静寂》(2003)。第6回コンクール サポート企業:(有)坂本石芸社 こちらはプロムナードを少し入ったところに設置。


つづく

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