かけらを集める(仮)。

日記/旅行記+メモ帳+備忘録、みたいなものです。

稚内・第2日



  • 早朝の稚内港 5:00頃、起き出す。雲が多いが、ところどころ青空も見える。身仕度をして、ちょっと散歩に出る。昨日、天北緑地を探ったので、今朝は、釧路港、中型漁船が停泊しているあたりを少し歩いてみる。あまり人はいない。港から稚内方面を眺める。丘陵の上に昨日上った稚内市開基百年記念塔が見える。しばらく歩いて、日時計のある緑地に出る。少し小高くなっている芝地の山からぐるりを眺める。この緑地で一晩過ごしたらしいイージーライダーが出発の準備をしている。カモメの群れが一塊になって、海面をゆらゆらしている。風が少し強いが、気持ちのいい朝だ。ベンチの写真を撮ったりして、少しうろうろする。お腹が空いてきたので、国道沿いまで歩き、すきやで納豆たまごかけご飯などを食らう。まだ早い時間だと思うが、それでも仕事に向かう前に朝食をとるお客が幾組もいる。セイコマに寄って、念のために、おにぎりなどを仕入れておく。6:30頃、ホテルに戻る。




  • 宗谷岬へ 今日は宗谷岬へ行く。テレビで天気予報をチェックすると、降水率が高めで、昼過ぎから雨が降ると言っている。さて、どうしたものか。作戦を練り直し、8:00過ぎのバスで宗谷岬に行き、12:00前のバスで戻ってくることにした。稚内駅まで戻ってきてもいいのだが、昨日の間にだいたい見るべきものを見たので、途中の自動車学校前のバス停で下りて、空港まで歩くことにした。加えて、天気次第だが、空港で一休みした後に、すぐ近くのメグマ沼へ行ってみることにした。パッキングも済み、まだ出発までしばらく時間があるので、一寝入りし、8:00過ぎにチェックアウト。近くの、南駅前バス停まで行ったら、バスまでま20分近くまであるので、次のバス停まで歩く。結局、さらに次の、大黒4丁目バス停から、8:46発の浜頓別高校行の宗谷バスに乗車した。オレのような宗谷岬に向かう乗客が若干名と、地元の方が若干名という感じ。バスは快調に走り、途中、宗谷湾の海辺の風景や宗谷丘陵、風力発電の大きなプロペラなどに目を奪われる。9:30前に宗谷岬バス停に到着。1280円。ちなみに、稚内駅前BTからは片道1390円で、往復で2500円の割引きチケットがある。


乗車した大黒4丁目バス停。横に見えているのが、地元のショッピングセンターの西條。ミスドもあった。昨夕通ったときは、店内にあまり人は入っていなかった。

こちらは降車した宗谷岬バス停。後ろに見えているのが、乗ってきた宗谷バス

  • 宗谷岬公園のモニュメント/野外彫刻



「日本最北端の地」碑。正確には、われわれが自由に往来できる最も北、宗谷岬の突端、北緯45度31分22秒の地に建てられている。北極星の一稜を象った三角錐と、中央に北を表す「N」、平和と協調を象徴する円形の台座によって構成されている。サハリンまではここから43km。この日は曇空で見えなかったが、天気がよければよく見えるとのこと。





間宮林蔵》(1980/1980.7.13建立)。制作は峯孝。間宮林蔵は江戸後期の探検家で、江戸幕府の命を受けて、北方を探検、1809年(文化6)、間宮海峡を確認、樺太が島であることを確認した。これを記念し、稚内市が建立。



宗谷岬灯台。日本最北端の灯台で、国境の灯台として、間宮海峡の航路を守る重要な働きをしている。1885年(明治18)9月25日に点灯が始まった。現在の灯台は、1912年(明治45)に建築された2代目の灯台を、1954年(昭和29)に大規模に改築したもの。






《あけぼのの像》(1971.7.17建立)。あけぼの像建立期成会による。制作は峯孝。北海道の牛乳生産量100万tと飼育乳牛50万頭突破を記念して、「先人の偉業と未来へのロマンを永く後世にしる」(台座銘板)すべく、建てられた。牧柵の前に若い男女が宗谷丘陵を見つめ、力強く立っている。また、台座の3方には、北海道酪農の様子を彫ったレリーフがはめ込まれている。


宗谷岬の海。

宗谷岬突端から振り返る。

宗谷丘陵のとば口から振り返る。

  • 宗谷丘陵 宗谷岬公園から少し、南の方、宗谷丘陵の入口あたりを少し歩いてみる。風が強く、いささか歩きにくいが、今のところ、青空が見えている。宗谷岬から宗谷丘陵を経て、宗谷歴史公園までの約11kmが宗谷丘陵コースとしてフットパスに指定されている。なにせ11kmもあるので、丘陵の入口付近を少し歩いて、宗谷漁港の方に道を折れた。宗谷丘陵のウインドファームを間近に見たかったが、まあ、仕方がない。宗谷漁港を経て、宗谷岬まで戻る。バスまで少し間があったので、少し早い昼食に某店でホタテ塩ラーメンを食べてみるが、ちょっと残念な出来映えだった。800円。どうもこっち方面は鼻が利かない… >稚内商工会議所 稚内フットパス




緑に覆われた丘の上を道が走る。歩きもいいが、自転車も楽しそうだ(ここまで、自転車に乗ってこなくてはならないが…)。ただ、このコース、道の周囲は、牧場だったり、風力発電の施設だったり、あるいは自衛隊の管理している区域だったりと、立ち入ることができない。しかも、途中に休憩場所も、トイレもないという…ふらっと歩くにはなかなかに過酷…

宗谷漁港。多くの漁船が大漁旗をたなびかせていた。

  • 稚内空港へ 宗谷岬バス停11:56発稚内駅前BT行に乗車。少し遅れてきたが、ほぼ定時の12:25頃、自動車学校前バス停で下車。車中は、何度かうつらうつらとしてしまい、危うく乗り過ごすところだった。相変わらず風が強く、歩くには少々難儀だ。ここから空港まで歩く。25分ほどだが、なんだか果てしもなく歩いたような気がする。途中、ウォーキングしているおじさんに出会い、すれ違うときに、こんにちは、と声をかけられた。もちろん、こんなところを歩いているのは、オレ(と、おじさん)だけ笑 空港で、少し休憩する。缶コーヒーを飲み、一息つく。外は雲が重く垂れ込めてきたが、雨はまだ降り出していない。


自動車学校前バス停。左側が自動車学校。道路を挟んで、日本海

案内標識には、キリル文字による表記も。

白鳥が2羽。白鳥の渡りの中継地として有名な声問大沼はすぐ近く。

  • メグマ沼自然公園木道 さて、メグマ沼に向けて出発。しばらく歩くと、ぽつぽつと雨が降り出す。しばらく逡巡したが、時間もあるし、やはり一回りしてくることとして、リュックから合羽を出して着込んだ。せっかく持ってきたのだから、使おうじゃないか。空港から西に500mほど歩いたところに、湿原を抜けてメグマ沼に出る木道の入口があった。ここから湿原の中に伸びていく木道を歩く。メグマ沼に向かうはずだが、そのメグマ沼が見えない。はてさてと思ったら、沼の縁には樹木があって、それが沼を隠しているのであった。湿原に出ると、遮るものがないせいか、とにかく風が強い。木道の脇に、橙色をした花がところどころで咲いている。15分ほど歩いて、沼の縁の樹木があるあたりまで来ると、雨が本格的に降り出してきた。合羽に加えて、傘も取り出す。沼の周囲が木で覆われているせいか、風はいくぶん弱めで助かる。木道に沿って、沼の縁を歩く。沼のたたずまいに心落ち着く。雨音が静かに聞こえてくる。



  • 木道歩きを適当に切り上げて、空港まで戻ってきた。ずいぶん歩いたつもりだったが、まだ飛行機までだいぶ時間がある。思っていた以上に空港で長時間過ごさなければならなかったが、おおよその予定も無事にこなしたことだし、よしとしよう。で、いよいよ最後の難関、飛行機を乗り継いで、帰路につくのだが、はたして、飛行機は無事に飛ぶのでしょうか? 前回の札幌の時みたいに、最後の最後に最凶最悪キャラは登場するのでしょうか? …苦笑… 14:50頃、15:30発予定の羽田行きの飛行機が到着した。だいたい時間通りか。2Fの片隅に座って、本など読んで、時間をつぶしていたのだが、この飛行機、いっこうに出発する気配がない。と、アナウンスがあり、エアコン関連に整備が必要で(ジェットスターなどLCC各社と違い、きちんと説明するのはいいな)、少し遅れると。が、アナウンスは繰り返され、30分が1時間に、1時間が時間未定にとどんどん延びていく。地上職員による羽田で乗り継ぎ予定の乗客対応なども始まる。オレの搭乗する便ではないが、このあたりで、一挙に不安が募る笑 さて、オレの乗る便は、ANA 4844便、稚内17:30→18:25新千歳の予定だったが、まあ、これが10分ほど予定より遅れて使用機材が到着したため、出発も5分遅れた。これくらいの遅れなら大丈夫と思っていたら、飛行機は、なんと定時よりも早く、18:15には新千歳空港に着陸したのであった。続いて、乗り継ぎ。到着ロビーを抜け、ANAからみて国内線Tの反対側にあるジェットスターの出発ロビーに向かう。まあ、時間の余裕があるので、大丈夫。オレの乗る便が定時運行であることを確認して、保安検査場を通過、15ゲートあたりで、搭乗開始を待つ。新千歳から成田までは、Jetstar GK124便、新千歳19:55→21:30成田の予定。使用機材も予定どおり到着し、搭乗開始も25分前と定時に始まり、定刻に離陸、成田には少し早めの21:15頃、着陸した。何度も言うけど、今回の旅行の4フライトは、いずれも100点満点の運行、やればできるじゃん笑 到着口は175ゲートで、到着ロビーまでが遠かったのが少々の難。さすがに、21:25のバスには間に合わなかったが、終バスにはらくらく乗車できた(というか、時間をもてあまし、ロでおやつなど買ってしまった苦笑)。なお、稚内空港で遅れていた羽田行きは、欠航にはならなかったものの、出発したのは結局18:50頃とのことだった。
  • かような次第で、23:30前には無事に帰宅。野外彫刻をいくつか見落としてしまったのは失敗だったが、それはそれとして、思っていたよりも天気は悪くもなく、なかなか楽しい旅行だった。これで、春の北海道シリーズはひとまず終わり。
  • 稚内へは、はじめ、羽田からの直行便を考えたのだが、思っていたよりも料金が高く、片道30,000円弱だったかで、オレの懐具合では完全に予算オーバー。そこで、成田から新千歳までLCCで行き、新千歳からANAに乗り継ぐことにした。飛行機が遅れず、ちゃんと乗り継ぎが出来る、という前提だが、こちらだと、片道12,000円ぐらいで収まった(ANA便の発売直後に購入)。往復とも、1時間30分ほどの乗り継ぎ時間があり、多少の遅れは吸収できるだろうし、まあ、大丈夫だろう、という目論見だった。別飛行機会社の乗り継ぎなので、いくぶんリスクがあったわけだが、今回は、往復とも、100点満点な運行で、往復とも支障がなったのは、ラッキーだった。