かけらを集める(仮)。

日記/旅行記+メモ帳+備忘録、みたいなものです。

和歌山市 和歌山市・徳島市・東かがわ市(1)

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  • 和歌山と徳島に行ってきた(高松にも寄ったけど…)。移動したルートで言えば、関空和歌山市徳島市→鳴門市→東かがわ市高松市高松空港という感じ… 例によって彫刻放浪の旅ではあるが、もとはといえば、和歌山−徳島間にフェリーがあることを知り、う〜む、これは乗らねばなるまい、それならば、こういうルートで旅行してもいいかな、と思いついたもの。和歌山市には何度も行ったことがあるものの、野外彫刻を探ったことはなかったし、徳島市はそもそも初めて行くところだ。最近知って気になっていた、鳴門市のうずしおロマンチック海道彫刻公園や東かがわ市のとらまる公園に立ち寄るのにも都合がいい。ということで、プランニングの末、こうして決行となった次第。ただし、天気がいまいちで(2日目の午前は最悪!)、全日程を完遂できなかったのはとても残念だった。
  • では、出発! 行きは成田から関空に飛ぶ。例によって最寄り5:20発の始発バスで成田空港に向かう。T3にはだいたい定時の5:15頃、到着。Peachのカウンターでチェックインし、保安検査場を通過して、出発ゲートの164に向かう。本日搭乗するのは、Peach MM312便、成田7:35→9:15関空の予定。だいたい予定どおりのフライトだった。T2から連絡バスで移動し、南海に乗り換える。9:40発の難波行きの急行に乗ることができた。以下、関空泉佐野→紀ノ川→東松江と南海を乗り継ぐ。11:00過ぎに到着。880円SUICA紀ノ川駅加太線に乗り換えたのだが、加太線の本数が少なく、駅で30分弱待った。1駅だけだが、加太線に乗ったのは初めてのこと。東松江駅から新堀川沿いを10分ほど歩いて、最初の目的地の和歌山市民体育館に到着。
  • 和歌山市市民体育館


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本郷新《青年の像(わだつみのこえ)》(1950)。設置経緯は不詳(台座の後ろ側に板がはずれた痕があった)。下の岩野勇三作品と同様の事業によるものか?


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岩野勇三《若い女》(1980)。和歌山市文化・スポーツ住金基金事業による。体育館前・左手の植え込みの中にあった。

  • 和歌山バスで市民体育館前から城北橋まで移動。約15分・290円。SUICAは不可。当初は終点の南海和歌山市駅まで行くつもりだったが、和歌山城が見えたので、次の目的地のことも考え、城北橋でバスを降りた(もう一つ前の小人町で降りた方がなおよかったのだが)。市民体育館前バス停での待ち時間が、これまた30分近くあったので、体育館前のショッピングセンターでトイレを借りた。
  • 次の目的地は和歌山県民文化会館。ふらふらと裏道を歩き、県庁の裏手に出たところで、「名士の銅像」を発見。まずこれを観覧。続いて、和歌山県民文化会館前で、これまた名士の銅像を観る。ちょっと予習が足らず、帰宅後知ったのだが、県庁内(階段の踊り場)に保田龍門の日本神話をテーマにした大きなレリーフが2枚設置されているとのこと。他にも紀陽銀行本店の建物正面にも保田龍門のレリーフが4枚あるそうで、これらについては次回の課題としたい。

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《濵口梧陵翁之像》(1968.3建立)。制作は木下繁。木下繁(1908-1988)は和歌山県出身の彫刻家。像は和歌山県議会による。濵口梧陵は1879年(明治12)に開設された和歌山県会の初代議長を務めた人物。県庁の裏手にある和歌山県議会の東側に設置。


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《小野眞次先生之像》(1970.11建立)。制作は木下繁。小野先生顕彰委員会による。和歌山県民文化会館前に設置。小野眞次(1893−1974)は和歌山県出身の政治家。公選による和歌山県の初代知事(1947−1967の5期在任)。

  • 続いて、和歌山県立近代美術館前の徳川吉宗騎馬像を観て、丘公園まで歩く。公園には主に近代以降の碑の類がいろいろと設置されていたが、ここでは保田春彦による陸奥宗光像と電車を掲載。

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徳川吉宗公之像》(1994.11.23設置)。制作チームは、原形制作;田畑功、ブロンズ鋳造製作:株式会社織田幸銅器、協力:島津建築設計事務所。和歌山伏虎ライオンズクラブがチャーター・ナイト30周年事業の一環として寄贈。県庁前交差点の南東角に設置。


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天守閣の装いの、信号ボックス。


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丘公園の、《陸奥宗光先生の像》(1971.8.24建立)。制作は保田春彦。像の台座まわりに銘板があったのだが、柵で囲まれており、近づけなかった。


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丘公園の、チンチン電車「三二一号」。かつて和歌山市内を走っていた路面電車(南海和歌山軌道線)。和歌山の路面電車は、1909年開業、経営母体を変えながら、1971年まで営業。この車輌の他、海南市に、もう1台残っているとのこと(他の車輌はすべて魚礁として、海に沈められた)。路面電車とは関係ないが、隣には機関車も展示されていた。

  • 来た道を戻って、次は和歌山県立近代美術館の野外彫刻を探る。美術館の野外彫刻については、次のエントリーでまとめて掲載する。
  • その後は、中央通りを延々南下し(帰宅後、確認したら2km強あった)、きのくに志学館まで。きのくに志学館は図書館や文書館などが入る複合施設で、この前に建畠覚造作品が設置されている。これがお目当て。館内で一息つこうと思っていたのだが、図書整理のための月末休館だった。また、館の東隣にある和歌山大学地域連携・生涯学習センターなどの入った建物があり、その東南側の小公園に胸像2基と碑があった。この地は、以前、和歌山高等商業学校(後の和歌山大学経済学部)があったところらしく、それに関連したものだった。

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建畠覚造《WAVING FIGURE》(1993)。


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《岡本一郎先生之像》(1933.10.21建立)。制作は保田龍門。岡本一郎は和歌山高等商業学校の初代校長(1922[大正11]〜1932[昭和7年]在任)。当時の学校関係者による。


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片岡角太郎制作のタイトル不詳の胸像(1926)。像後ろのサインの他に、特に説明板もなし。「名士の銅像」だとしたら、ちょっとアヴァンギャルドな印象。


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  • さすがに歩き疲れてきたので、帰りはバスを利用。最寄りの高松バス停から南海和歌山市駅まで15分ほど。310円。着いてみると、南海の和歌山市駅は大リニューアル工事中だった。駅の隣には市の図書館が完成間近で、ずいぶんと様変わりしていた。2020年4月完成とのこと。次は南海で和歌山港まで移動して、徳島行きのフェリーに乗るのだが、電車まで時間があるので、近くの市民会館や市立博物館の周囲を探ってみたが、野外彫刻の類はないようだった。
  • 和歌山市駅15:40発の和歌山港行きの電車に乗車。券売所で「とくしま好きっぷ」(2200円)なるものがあることを知り、これを窓口で購入(クレカが使えた)。このきっぷは、南海の各駅から和歌山港までの電車のきっぷと南海フェリー和歌山港から徳島港までの乗船券をセットしたもので、フェリーの料金が2200円なので、電車代がまるまるお得になる。難波からでも同じ料金のようだ。オレの場合は和歌山市駅から乗ったので、160円だけお得だった。
  • 和歌山市駅の次が和歌山港駅なので、ほんの数分の乗車で到着。連絡ブリッジを渡り、乗船口前の待合室で、出港15分前の乗船開始を待つ。船は大型フェリーだった。客室の横になれるところに居場所を確保したら、そのまま、動けなくなってしまって、一寝入りしてしまう。フェリーは16:25出航で、2時間ほどで、無事に徳島港に着いた。
  • 南海フェリー前バス停から18:35発の徳島市交通局バス(市バス)・徳島駅前行きに乗車。20分ほどで徳島駅前に到着した。210円。SUICA不可。駅前で適当な夕食を適当に食らい、コンビニで飲み物などを仕入れて、駅から歩いて10分弱の東船場町のホテルにチェックイン。
  • 今回宿泊したホテル、建物は古かったが、部屋も広く、備品などには難はなし。Wi-Fiもよく入ったし、トイレもシャワートイレだった。エアコンや冷蔵庫なども問題なし。朝食つきで3500円は格安でなかなかいいかと。ただ、壁が薄く、隣室の人のいびきに少々難渋… 風呂に入って、早々に寝入る。

つづく