かけらを集める(仮)。

日記/旅行記+メモ帳+備忘録、みたいなものです。

太宰府→水巻→田川伊田

  • 九州シリーズ、今回は福岡県。九州国立博物館で開催中の「白隠さんと仙突さん」を観ることと、筑豊の坑夫像を訪ねることが今回のお目当て。ちょうど厳しい寒波が襲来しているタイミングでの出発で、はたして無事に福岡まで行き着けるかいささか心配だったが、なんとかたどり着くことができた。
  • 最寄り始発バスで、成田空港に向かう。午前2:00頃から雨が雪に変わり、雪がけっこう降っている。道路の上には積もっていないが、土の上はもう白くなり始めている。ちゃんとバスが走るかどうか心配だったが、始発バスはオンタイムの運行で、5:50に成田空港T3に到着。それにしても、この調子で降り続けると、2時間後ぐらいにはどうなっていたことか… 次は無事に飛行機が飛ぶかどうかだな。
  • 早速、保安検査場を通過して、174ゲートに向かう。途中、出発インフォメーションを確認。今日、搭乗するのは、Jetstar GK501便、成田6:05→8:15福岡の予定。特に欠航、遅れなどの表示は出ていない。定時に少し遅れて5:45頃、搭乗開始。乗客が全員座って、出発準備が整っても、なかなか動きださない。飛行機の除雪のため、もう少し時間がかかるとアナウンスがある。しばらくすると、放水車?が来て、機体や翼に水をかけ、除雪を行う。この後、しばらく駐機場で待機。おそらく滑走路の状態を確認していたのだろう。6:45頃、ようやく動きだし、途中、止まったり、動いたりを繰り返し、6:55にようやく離陸。まあ、少し遅れたが、これで福岡にたどりつけるだろう。8:35頃、着陸。ロビーには、8:50頃、出た。
  • バス乗り場から、空港連絡バスで国際線に移動する。と、すぐに太宰府行きが来たので、これに乗った。太宰府行きのバスは、遅れて来ることが多いので、何分発予定のバスか、よくわからない。乗客の8割方はここで下車し、珍しく悠々と座って、太宰府まで。9:40頃、到着。500円IC。
  • 太宰府天満宮の参道を抜け、エレベーターを上り、九州国立博物館に向かう。特別展が始まっていないせいか、がらがらだった。4Fまで上がり、受付を済ますと、ちょうどスーパーハイビジョンシアターの上映が始まるところだったので、休憩がてら、これを観ることにする。上映プログラムは11分ほどの「神やどる島 宗像沖ノ島」だった。
  • 続いて、お目当ての、文化交流展特別展示「白隠さんと仙突さん」を観覧。東博なら、特集展示といった規模で、内容は、第1章 白隠さん、第2章 近世の九州禅と古月さん、第3章 仙突さん、の3章立て。主に九州に伝わる禅画、頂相を中心にした展示なので、仙突はともかくとして、白隠画はあまり多くない。それでも、初めて観るものもあり、まあ、よかったかと。仙突の大作《寒山拾得豊干禅師図屏風》(文政5/紙本墨画・6曲1双)[幻住庵]がおもしろい。特に右隻の寒山拾得図が変。なんだか南蛮人っぽく見える笑 図録を購入(1500円)。


  • その後、ひとわたり、文化交流展を観覧する。この頃から、校外学習の小学生が多く来て、展示室が少し活気づく。
  • 続いて、天満宮に参詣。こちらは相変わらず、参拝客が多い。ほとんどが東アジアや東南アジアからの観光客だった。まあ、せっかくなので、お参りする。


膨らんでいるつぼみもあったが、さすがにまだ早い。

  • 西鉄で、太宰府西鉄二日市と移動。150円IC。西鉄二日市駅からJR二日市駅まで歩く。途中、商店街で、〜市みたいなのをやっており、野菜やらなんやらを格安で売っていた。昨今の野菜の価格高騰に泣いているオレとしては買いたいところだが、大荷物になるので、泣く泣くあきらめる笑 JR二日市からは二日市12:31快速門司港行→13:21赤間13:23→13:38水巻と乗り継ぐ。1290円IC。


JR二日市の駅名標

  • 水巻駅前に、水巻町を紹介するわりと内容のある案内板が立っていた。これで、目的地の水巻町歴史資料館の場所を確認し、歩いて向かう。20分弱の道のり。水巻町歴史資料館は、小高い丘の途中にあり、足弱向けに下からエレベーターで上がれるようになっていた。オレはありがたく使わせもらったが、自動車が住民の足なので、あまり使う人もいないようだ。まずは駐車場に向かう。お目当ての坑夫像を探すと、すぐに目に付いた。


JR水巻駅名標

水巻町の案内板。

  • 《炭鉱就労者の像》(《二砿坑夫像》《躍進の像》《産業戦士の像》とも) この像は、コンクリート製で、軍需生産美術推進隊により昭和19〜20年頃、建立されたもの。軍需生産美術推進隊は、軍需産業で奮闘している人々の激励を目的に、芸術家47人(油絵画家28人、日本画家2人、彫塑家14人、漫画家3人)により、昭和19年4月に結成。参加した彫塑家(彫刻家)たちは、軍需省の指定した11ヶ所の優良工場に産業戦士の像(主にセメント像)を制作・設置した。夕張、いわき、筑豊、新潟などの炭鉱や油田で像を制作したようだ(いずれも数人による共同制作)。像の台座には、表側に「躍進」という銘板と、裏に「昭和十五年建之」とある。これは、後のもので、「昭和十五年」は誤りだろう(意図的なものかもしれない)。水巻町は、ドリルを手にしたミニチュアの坑夫像を3体所蔵している(3体のミニチュア像は、水巻町歴史資料館のHP内の収蔵品検索で見ることができる)。その中に、「二砿坑夫ミニチュア像」がある。これが、《炭鉱就労者の像》の原型、マケットで、圓鍔勝三の記名があるそうだ。おそらく、圓鍔の作ったマケットをもとに、数人の彫刻家が協働して、作成したものであろう。他の2体のミニチュア像には、林是(はやしなおし)や長沼孝三の記名があるとのことなので、二人もそのメンバーだったかもしれない。この像は、はじめ、日本炭礦第二礦坑口付近(中央)に設置されたが、閉山後は日本炭礦事務所の敷地内(頃末北3丁目)に移設、さらに平成16年8月水巻町へ寄贈され、現在地へ移設された。なお、日本炭礦第一礦(吉田南)には、林是によるミニチュア像をもとにした坑夫像が設置されていたそうだが、これは昭和41年の閉山直後に解体されたとのこと。



  • 続いて、水巻町歴史資料館を観覧。無料。歴史資料館は図書館と同じ建物の中にあり、展示室が2つあった。1室では主にこの地での炭鉱の歴史について、2室では水巻の、考古・民俗・歴史などについて、それぞれ展示されていた。平成16年度の企画展に際し、作成された図録『水巻の炭鉱とその暮らし』200円を入手。現在の展示(解説パネルなど)はこの展覧会のときのものらしかった。せっかくなので、図書館の郷土資料コーナーなどをのぞく。炭鉱に関わる書籍などを手に取ってみる。
  • 再び、水巻駅まで歩く。近くにバス停があり、折尾駅まで行くようだったが、バスまで間があるので、歩くことにした。運動公園を抜け、もしや何かあるまいかと、町役場前なども探るが、特に何もなし。お腹が空いたが、適当なところもなく、スーパー付設のパン屋でパンを買って食らう。これが安くて、おいしい。
  • JR鹿児島本線で折尾まで一駅乗って、折尾で筑豊本線に乗り換え、直方まで。水巻15:39→15:41折尾16:00→16:20直方、370円IC。直方は、のおがた、と読む(知らなかった!)。駅前に、大関魁皇銅像があった。直方からは、平成筑豊鉄道伊田線に乗車。直方16:35→17:07田川伊田、450円。1両編成のワンマン運転。へいちくは、ネーミングライツにより、愛称がつけられている駅があって、ちょっとおもしろい。が、さすがに「大阪サン・ニュース中泉」とか、アナウンスされると、えっ!?となるよな笑


直方駅前の、《大関魁皇》(2014設置)。銅像制作は片山博詞。


Mr Max 田川伊田

マクセル号に乗って、田川伊田に到着。

  • 駅前を探るが、特になにもなし。アーケードになった商店街を抜け、ホテルに向かう。10分ほどか。アーケードの商店街は、8割方、シャッターが下ろされている。食事をするところも、スーパーの類も見つからず、結局、ホテルの隣のコンビニに頼る。宿泊したのは、HOTEL AZ 福岡田川店。インターネット可だったので、てっきりWi-Fiありと思っていたのだが、有線で、ネットは使えなかった(隣のコンビニで電波を拾う)。二段ベッドの入った変形ツイン仕様で、予約したときから分かってはいたのだが、あまり、居心地がよくない。あとは、まあ普通のビジネスホテル。朝食付きで、5180円。同フロアに泊まった、グループ客が騒々しくて、最悪だった。